アイコンがハロウィン仕様に替わりました
今朝の京都は曇り空です。1日を通しては曇り時々雨の予報です。午前7時の気温は22℃。日中は27℃予報です。
「今日生まれて初めてお寺に来たんだよね?」
「そう言われればそうですね」
「どんな印象?」
「神社に比べると少し賑やかな印象を受けました」
「賑やか? 周りに参拝の方はほとんど見かけなかったけれど」
「そういう意味じゃないです。気をあちらこちらから感じるといいますか、魂の数が多いといいますか」
「そういうことか。多分墓地があるからだろうね。埋葬された方々の気が溢れているということなんだろうな。イヤな感じはなかった?」
「全然大丈夫です。心配しすぎですよ」
「それだけ大事に思われているということだと思ってほしいな。イヤな感じがする時などはすぐに教えてよ。多紀理に何かあったら悲しいからね」
「分かりました。わたくしって愛されているのですね。幸せ」
「それは良かった。で、今日は中途半端になっちゃったからどうしようか? このまま帰る? それともどこかへ行く? どこかで食事でもいいかも」
「少し歩きませんか? いい天気ですから、旦那様もそんなに寒くないでしょ? そんなことでもわたくしは嬉しいんですよ」
そんなことで喜んでもらえるなんて、年若い新婚夫婦のようだ。
北山通へ出て、どこかで食事でもして帰るか。
「それに先ほどの話ももう少し詳しく聞きたいですし」
「特に体調が悪いわけでもないし、眠らなくてもいいとか、食べなくてもいいというわけでもないんだ」
「わたくしにもそう見えています」
「神と呼ばれる方々と接する機会が多いから、若干影響を受けているだけなんだと思うよ」
「本当に問題はないのですか?」
「何となく少し違和感を感じている程度で、人として生きる分には何の問題もないと思っている」
「でもやっぱり母さまに相談した方が」
「私自身がどうなっていくのか、どこへ向かうのかは、それこそ神のみが知るということだろうけれど、ひょっとすると神すらも知らないことなのかもしれないなと思うんだ」
「でも……」
「だから母上様へのご相談はしばらく延期してもらって、このまま二人であちこち出掛けている方がいいな」
「本当にそれでいいのですか?」
「だって、多紀理に会う前から、神様たちには会っていたんだよ、それで何ともないんだから大丈夫だよ」
「それは確かにそうです、わたくしが原因とも思っておりませんが……」
「何か変化があったら必ず教えるから、だからそんなに心配しないで」
「約束ですよ、絶対教えてくださいね」
「心配してくれてありがと。約束は守るからね」
「分かりました」
「じゃあこれからどうする?」
「これからって今?」
「そうだよ、まだ時間も早いから。次の予定を決めてくれば良かったんだけど、大黒さんで帰るつもりだったから」
「この近くに他の神社やお寺はないのですか」
「この辺りはよく知らないんだけど、七福神繋がりなら、赤山禅院が一番近いかもしれない」
「だんな様はお疲れじゃありませんか?」
「私は多紀理が疲れているんじゃないかと心配しているよ」
「私は全然大丈夫ですよ」
「それなら予定にはないけれど行ってみようか」
「そうですね」
ということで、赤山禅院へ向かうことになった。
予定には入れてないから、予備知識がほとんどない状態で神様に向かうのは少し勇気がいることだけれど、月様が毎度連れて来られる神々のお陰でずいぶん度胸がついたから、多分問題ないだろう。
「ここからならバスしかないな」
「のんびりでいいんじゃないですか?」
「そうだね」
最寄りのバス停で降りてから歩くこと約二十分。目的の地は東山三十六峰の北から数えて三番目の山・赤山の麓にある。参道の坂道を上って行くと、立派な門が見えた。ここが赤山禅院だ。
「なかなか雰囲気あるでしょ? 古刹って感じだよね。ここはもみじ寺と呼ばれるほどに紅葉の名所でもあるんだよ」
「見てみたいですね。来年はその時期にもう一度来ましょうね」
「一年近く先の話だけどね」
「いいじゃないですか。先に楽しみがあれば、今の悩みや苦しみが乗り越えられそうじゃないですか」
「多紀理は悩みや苦しみを抱えているの? ちゃんと話してくれないと」
「わたくしは今絶好調ですよ。あくまで一般論のお話しです」
「本当に問題ないんだね」
「わたくしが悩みや苦しみなどを抱えているように見えるのですか?」
「人間でもその部分は理解できないのに、神のそういうところなど分かるはずもないよ」
「人間は本当に不便な生き物ですね」
赤山禅院は天台宗の寺院で、比叡山延暦寺の別院となっている。
本尊には中国大陸の五霊山のひとつ東岳泰山の山神・道教の神・陰陽道の祖・泰山府君 (またの名を赤山大明神またの名を福禄寿) を勧請し、天台宗の鎮守神として祀ったのが始まり。
泰山府君は人の寿命を司る神。陰陽道では最重要神であり、日本では地蔵菩薩の化身とされた。
本尊・赤山大明神は、森羅万象、万物の命運を司るとされ、天にあっては福禄寿、地にあっては泰山府君と言われる。
御利益は、商売繁盛・健康長寿・除災があると言われる。
赤山禅院は、仏教寺院に道鏡の神を祀っているにも関わらず、明治の神仏分離・廃仏毀釈の後も神仏習合の形を残したまま現在に至っている珍しい寺院である。
また、赤山禅院は、御所から見て表鬼門に当たるため、王城鎮護、方除けの神として古来から多くの信仰を集めている。
他に、御所の東北角・猿ヶ辻の猿と対応するように、拝殿の屋根に御幣と鈴を持った猿が置かれている。
だが、この猿は夜な夜な抜け出して悪さを繰り返したために、依然と同じように屋根にはいるのだが、金網の中に入れられてしまった。以後は抜け出さなくなったらしい。いや、抜け出せなくなったが正しいか。
「イエーイ! あんたたち! もうすぐ閉門よ。こんな時間に来て迷惑だと思わないの? お参りならチャッチャと済ませちゃってね」
つづく
◆新規掲載の企画 (今日のみ)
10/8 20時まで
10/11夜まで
◆近々最終日を迎える企画 (今日+7日)
10/8 20時まで
10月9日 23時59分まで
10/10 23:59まで
10/11夜まで
10/13まで
◆最終日までしばらく時間のある企画 (今日+30日)
10/25まで
10/31まで
◆最終日までずいぶん時間のある企画 (今日+30日以上)
2025/7/5まで
◆期限なし企画が新しい順に並んでいます。
※投稿された日付から1か月で削除されますが、イベントが終わったわけではありません。
11/4で削除します。
11/1で削除します。
11/2で削除します。ただし、コメント数が100を超えると新しい巻に変わりますのでご注意ください。
11/1で削除します。終わりの期日が明確になれば、枠組みが変わることがあります。
10/28で削除します。ただし、毎週土曜日に新しいお題が提供される予定ですのでご注意ください。
10/20で削除します。
10/20で削除します。
10/18で削除します。
10/8で削除します。
今回にご投稿いただいた方々と都々逸の作品です。(2024.10.06. 10:35現在)
都々逸は新しいステージが始まっています
今回にご投稿いただいた方々と都々逸の作品です。(2024.10.07. 07:00現在)
▼都々逸今後の予定
10/07 00:00~10/11 23:59 Doudoitu de Rennka 200
10/12 00:00~10/21 23:59 Doudoitu to e
10/22 00:00~10/26 23:59 Doudoitu de Rennka 200
10/27 00:00~10/31 23:59 Halloween de Doudoitu
※規定数に達した場合予定が早まる可能性があります
10/8 0:00~10/31 23:59
10/10~10/21
10/16 21時~
1曲目は ザ・タイガース の シーサイド・バウンド 。
2曲目は ザ・スパイダース の あの時君は若かった 。
3曲目は モップス の たどりついたらいつも雨ふり 。
お気に入りの曲のリクエストやこういう特集を組んでほしいなどがあればコメ欄にお願いします。ジャンルも問いません。
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