＃毎週ショートショートnone 春ギターとあだ名され

「春山ギラロッシュ.ドンブラココ.ロロブリジッター」くーん 「はい！」 教室はどよめいた「なんなんだ　そのドンブラココ　って…… しかもイケメン　超がつくイケメンだ 今日は私立白山高校の入学式 僕は春山ギラロッシュ.ドンブラココ…なんとかと一緒のクラスになった 超イケメンを女子が見逃すはずもなく 春山は略され「春ギター」とあだ名されファンクラブまで出来た　このハーフ君を 女子の一人が　今年のジュノンボーイコンテストに応募した 何しろ超イケメン　決勝まで勝ち進んだ　女子の「春

＃シロクマ文芸部(花吹雪サルビア編）

花吹雪と言えば　そう……もとまろが歌うサルビアの花　青春時代にピリオドを打つ　楔のような歌詞…… 僕と洋子は大学のフォークソング同好会で知り合った。僕は三年で　洋子は付属の短大の一年生の春に　我が同好会へ入ってきた。まだあどけなさが残る丸い顔にくるりとした瞳が愛らしかった。 「君　ギター弾けるの？」 「コード位なら引けます　でもFコードがまだちょと苦手」 洋子は顔を赤らめ応えた 「Fコード やってみてよ」 「あっ　はい」小さな手で躰をかたむけ力が入っていた　中指と薬指がきつ

＃俳句幼稚園 愛猫の棺に入れられ花の雨 親猫の乳房に似たり月桃花 膝上に温もり残し春に逝く 友人が飼い猫を看取るまでの愛情の深さに心打たれての三句です

母と暮らして

　母は冬の間だけ　私達夫婦と住んで三年になります。　今年も孫やひ孫と交わって無事に里へと帰って行きました。　四月に入ると畑仕事が待っており　じゃがいもの植え付け野菜の種蒔きで忙しい、　それも自分のためではなく、子や孫に食べさせたるために精を出しています。 三年前　母の面倒はおれが見るからと豪語していた兄が突然亡くなりました。　母は九十歳を前に一人取り残され失意の底に突き落とされました。　当時とおく離れている私にはなすすべも無く途方にくれるしかありませんでした。　日が哀しみを癒

[毎週ショートショートnote]　(おばけレインコート）お宮のレインコート

最初に言っておくが　僕は　いたって真面目な男である 男は　一度は考えたことがあると思っている　それは透明人間になれるコートを羽織り 源しずかちゃんのお風呂に忍び込んで「きゃー　エッチー!」と水を掛けられたい……ハイ…すみません　変態でした ところが僕は　黒い(おばけ）レインコート　なるものを　手に入れた　正確には拾ったと申しあげよう　「なんだ？この黒レインコート　金色夜叉の貫一が羽織ってるマント見たいじゃないか……」僕は　家に帰って貫一お宮の芝居を真似てみた　得意げにお宮を足

#俳句幼稚園 我が里の肌の白き娘桃の花 少女らは光り放ちて巡る春 分身の衣脱ぎすて春の色 道行く人が皆　美しく輝いて見える あぁ　生きている　単純だけど幸せな一瞬です

はじめまして　sen-singちゃんのお誘いで　華々しいところに行き成り飛び込んでしまった　カエルさんです　宜しくお願いします(^0^;) かすみ草だいこん役者ここにあり 脇役の霞草でも一本添えるとぱぁーと華やかにそんなことを　だいこん役者(自虐的）に例えました　😂

#俳句幼稚園 風ふくみポンと投げたい春きゃべつ この花もあの花もあり春の花 身を捧ぐる桜蘂ふる夕暮れに 賑わいの公園から静けさを取り戻した公園には桜の蘂がうっすらと赤みを残し塵落ちておりました　

＃俳句幼稚園 春深し歳時記を手にうつらつら 友の肩ふれて細さに鳥曇 横山大観の言葉で　刺さった言葉がありました。 私達は　形から入って　形を棄てよ 即ち形を打破して自由な広大な精神的　傾向に　生きよ！なんだか俳句にも通じるのかとも　よし！形！先ず形！それからだわ!!

[毎週ショートショートnote]深煎り入学式(珈琲入学式）

「　カラン　コローン　」 「いらっしゃいませ～」 青木佑樹は出張先で電車の時間潰しに見知らぬ喫茶店に入った 「ご注文は何されますか」 「コーヒーで」 「当店では珈琲豆が　浅煎り　レギュラー　深煎りとございますがどれにされますか」マスターの眼鏡がキラリ❇と光った 佑樹は少し狼狽えて「じゃあ　深煎りでお願いします」と告げた すると　さっきまで静かに珈琲を飲んでいた客が立ち上がって拍手をした 「深煎り珈琲に入学おめでとう」 「なっ　なんなんだここは！」 佑樹の前に　まだ焙煎されてな

＃俳句幼稚園 春よはるくちずさみたい空でした ケ.サランパサランの魔法ふわふわり 春の日のせんべい布団ふっかふか タンポポの綿毛ケサランパサランって　でもなんだか違ってた冠毛っていうらしい　面白いからむりむり詠んでみた 呪文の意味を知りたいな

始発ベル生まれた町に桜花舞う ピィちゃんと呼べばチッチと雀の子 かくれんぼあそぼ遊ぼと雀の子 これから季節が晴明へと　輝きを増す一番好きな頃　一瞬を俳句に捉えられたらと　俳句二年目の挑戦です