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過去の実体験

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2020年2月の記事一覧

数奇な出会いと別れ

Netflixでブラックミラーという作品が配信されている。世にも奇妙な物語の海外版という印象でどハマりした。中でもシーズン4ep4のHang the DJという作品がとりわけ好みだった。マッチングアプリの究極進化系みたいな、自動的にマッチングさせられてそのアプリの言う通りの期間、マッチング相手と付き合うのが常識な社会。

ストーリーについて上手くまとめられる自信が無いのと、そんな記事は山ほどあるの

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20分で半年

池袋駅東口では冬休みに入ったと思しき大学生で溢れていた。2019年の2月のことだ。PARCOも西武百貨店もサンシャイン通りも平日夜だというのに、全て若者でごった返してた。

当時21歳だった僕はもう大学を中退していて、メイド喫茶で働いていた。同世代の男女が池袋をデートスポットに選んで、サンシャイン水族館やラウンドワンに立て籠っているのを通る度に感じてた。「あー、女子大生と遊びたい」そんなことを僕が

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春といくつかの言葉について

最初の挨拶さえなければ別れの悲しみなんて存在しない。最近そんなことを考えている。気軽に知り合って、別れる時にはいつも必要以上に重く捉えているりこの季節だと卒業なんかを思い出す。

卒業式の朝の電車で聴いた曲を今でも覚えてる。
黒夢『See you』
シド『星の都』
Janne Da Arc『振り向けば』
チェッカーズ『My Graduation』
人格ラヂオ『さくら』

18歳の僕は僕なりに悲しも

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煙草の煙を燻らせて

喫煙所。そこにいる人々にはそれぞれの人生や家庭や哲学を持っていて、各々が別々の理由で煙草に火を灯してる。僕は煙草を咥えて、フィルターから吸い込んだ後に一度少し吐き出して吸い込む。その方が心地良い。

喫煙所では顔を顰めてる者もいれば、ひと仕事終えた達成感のようなもので満足気な顔を浮かべてる者もいる。僕はどちらだろう。

その日、僕はハプニングバーに行った帰りだった。そこには栗谷えりかという女性がい

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