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『真夜中のマリオネット』 知念実希人 作 #読書 #感想

あらすじ(Amazonより)

私が救ったのは、天使か、悪魔か――。
殺した後、一晩かけて遺体をバラバラにする殺人鬼――通称「真夜中の解体魔」。
婚約者を殺された救急医の秋穂は、深い悲しみを抱えながらもなんとか職場に復帰をしたところだった。
そこに運ばれてきたのは、交通事故で重傷を負った美少年・涼介。
無事、命を救うことができたが、手術室を出た秋穂に刑事が告げる。
「彼は『真夜中の解体魔』だ」と――。
涼介に復讐しようとする秋穂に、涼介は綺麗な涙を流しながら訴える。
「僕は罠にかけられただけなんです」と――。
無実に思える証拠を見せられた秋穂は、ためらいながらも涼介と真犯人を探すことになるが……。
涼介は真犯人に操られた哀れな人形(マリオネット)なのか、それとも周囲を操る冷酷な人形遣いなのか。
衝撃のクライマックスに、きっとあなたは絶叫する。
知念実希人が贈る、究極のクライムサスペンス。

あらすじ結構長めだなぁ。笑。

私は知念さんの作品がすごく好きで、noteでも何度か本の感想を書いたことがあると思う。

だからこそ今回の作品はイマイチだったなぁ、、と感じる。私が知念さんの作品に「医療系ミステリーの感動もの」を求めすぎているのかもしれないけれど。

『真夜中のマリオネット』はイヤミスに近い。
イヤミスとは「読後、イヤな気持ちになるミステリー」のことで、湊かなえさんが有名だろうか。
知念さんの本の多くはラストに 霧が晴れたようにスッと話が繋がって、「なるほど....!」となるような展開が待っている。大抵清々しい気持ちで終われるのだ。悲しいことが描かれていたとしても。

だが今回はなんとも消化しきれない感じがある。事件の真相は分かったはずなのに、
登場人物の多くに「人」としての魅力があまり感じられなかったこと
殺人の方法や性に関する話など、生々しい描写が多かったこと
などが(おそらく)原因で、
物語の世界が終わった良さ、みたいなものが感じられなかった。


とはいえストーリーはやっぱりページをめくる手がとまらないほどおもしろくて、ただひたすらに真実が知りたくて読み進められる。

今までとは少し違った知念さんの作品も読んでみたい、という方におすすめである。







読書に耽っている春休みだが、今日無事に進級が決まった。フル単で4年生に進むことができる。
あと1つ、レポートを片付けたら 4年生の目標でも考えようかな。



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