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『夜行秘密』 カツセマサヒコ 作 #感想 #読書

自分で自分に誕生日プレゼントを買った。この本を自分にプレゼントして大正解。

読み始めたらもう止まらなかった。

indigo la End は あのゲスの極み乙女。の川谷絵音さんをボーカルに据えたバンドで、ゲス極とは全く雰囲気の違う曲を歌っている。主に切ないメロディのラブソング。
本を読んだだけでまだ曲を聴けていないけれど、曲を聴いたら完全にその世界に入り込んでしまって、もう2度と抜け出せない気がする。

もしかしたらこの本は、自分にとっての「逃げ道」なのかもしれない。頑張らなければいけない時には手にしてはいけないものだったかもしれない。

そのくらい、1度入り込んだら抜け出せない世界観だった。


あらすじにも書かれているけれど、これはとことん とことん恋愛小説だ。でも尊くて綺麗な恋愛ではない。生々しい感情が露わになった、本来表に出るはずのない感情が露わになった、時に読み手が傷ついてしまうかもしれないくらい「刺さる」恋愛だ。
カツセさんが綴る1文1文に、逃げてはいけない現実を突きつけられている気がする。

この本には恋愛だけではなくて、"現代の若者が思わず顔を背けてしまいがちな何か"が潜んでいて....それが確かに描かれている気がする。


カツセさんの1作目、『明け方の若者たち』はもうすでに北村匠海さん主演で映画化が決まっているようだ。この本も間違いなく購入するだろうなぁ。


本を買ってしまうと ずっと手元にあるが故に 逆に中身に対する具体的な感想を書きたいと思わなくなってしまうのだけれど。

それは、彼女と僕だけの秘密です。


消えてくれないのは、愛なんかじゃなくて憎しみなのかも。
それとも 憎しみを超えた、愛なのかな?

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