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恋をすると食べられなくなる病

恋をすると食が細くなる。

初めてのデートのとき、決まって半分くらい食事を残してしまう。

「きみって少食なんだね」
「あ・・・うん///」

嘘。全然少食なんかじゃない。
普段は餃子3人前とごはん1膳を軽く平らげてしまう。

それが好きな人の前だとめっきり喉を通らなくなる。
おなかも空かない。
女の子ぶってるとかそういうことではなく、これは否応ない生理現象なのだ。

身も蓋もないことを言ってしまえば、「食欲」と「性欲」が共存したときに性欲が勝ってしまうタイプなんだと思う。

三大欲求にあえて優先順位をつけるとするなら、「性欲 > 睡眠欲 > 食欲」かもしれない。忙しいときにわずかな時間しかなかったら、まず彼氏に会いに行って、残りの時間で睡眠をとり、最後食事は抜いてもかまわないと思う。

だからと言って、まさか一生性欲を優先するわけにもいかず、やはり睡眠をとることも食事をとることも生きていく上では不可欠であり、そのバランスは好きな人との関係性に応じて少しずつ変化していく。

私の場合、晴れてお付き合いすることになって、ようやく食事が喉を通り始める。付き合いたての頃は彼氏を前にすると依然として胸がいっぱいになるものの、一緒に食べる楽しさを感じられるくらいには余裕も生まれてくる。

そして、関係が深まっていくにつれてだんだんリラックスできるようになって、ついに彼氏の前でも一人前を完食できるようになる。

これは、決して倦怠期とか彼氏にドキドキしなくなったとかネガティブな反応ではなく、着実に一歩前に進んだ証である。

つまるところ、家族になるということは、「性欲」よりも「食欲」が勝つことかもしれない。

いつまでもドキドキしてまともに食事ができないようでは一緒に生活していけないし、人間の体はちゃんとそういう風になっているのかもしれない。

一緒にいてもだんだんドキドキしなくなって
むしろ落ち着くようになって
彼を前にすると喉を通らなかったごはんが
むしろモリモリ食べられるようになって
彼のとなりだと緊張して眠れなかった夜が
むしろぐっすり眠れるようになる。

そうやって馴染んでいくということなのかもしれない。
その方が安定した毎日を長期的に継続できるから。

だから、恋愛が非日常から日常になったときに「倦怠」とか「マンネリ」とか言われると何かが致命的に不足しているかのように思えてしまうけれど、

それはそれで付き合う前のようにずっと「初々しい男女」でい続けていたら手に入れられなかったはずの幸せを、マンネリと引き換えに手に入れているはずだから、どっこいどっこいなのかもしれない。

そう頭では分かっちゃいるけれど、やっぱりずっと女でありたいし、女として見られたいし、いくら恋愛が日常になってもキュンキュンが0になっちゃうのは嫌だなぁと思ってしまう女心とは、どうやって折り合いをつければいいんだろうかという冬の夜長の命題。


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