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逃げるは恥ではなく、役に立つ。

マイナビ×note主催の投稿コンテスト
「#あの選択をしたから」の応募作品です。

私自身が体験した人生の選択するときの指針と、指針に気づいたエピソードを書いてみました。

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人生は選択の連続といいますが、
その中には成功だけでなく、
失敗や苦い経験も多いもの。

振り返ると後悔に似た経験に共通しているのは、選択や決断を他人任せにしていたことでした。

逆に、自分の気持ちに正直に落とし込んで選択・決断したことは、
後悔もなく、意外と人生なんとかなるもので。

このことに気づかされ、今でも教訓として思い出すのが、
貯金0円、スキル0、心身にダメージが残りむしろマイナスの状態で仕事を辞める決断をしたことです。

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新卒で広告制作会社の営業として働き始めた私。
クライアントの要望に合わせた広告媒体(チラシやWEBページなど)を提案、制作管理するお仕事なのですが、
正直、全然仕事ができず。。

入社して3週間で1人で営業。
50件~80件/日テレアポと飛び込み営業の日々。
担当者に会えず受付の電話で断られる毎日。

飛び込み営業先のビジネスビルの階段で、
こんなにも社会は厳しいのか。。と
先の見えない不安と無力感に苛まれました。

会社に戻れば受注や見込み案件も持ってこない状況に、
上司や社長から金食い虫やら𠮟咤激励を受ける日々も重なり、

私って社会から必要とされていない人間だ。と感じてしまいました。。

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現在と違い、私が新卒だった10年以上前は、

・3年間は修業期間。その前に辞めた人は逃げた。どこにいっても駄目。

・「3日、3か月、3年の法則」に沿って我慢、頑張る事が美徳。

といった共通認識が色濃くあり、
すぐに仕事を辞める人は、
社会不適合のようなレッテルを貼られる風潮があったように思います。

時代に漏れず、
当時の私もそんな社会の風潮に流されて生きていたため、

・次の仕事に繋がるスキルや実績を積まなければ辞めれない。。

・仕事で成果を出すために夜遅くまで仕事して睡眠不足。頭が回らず心身の調子も悪いまま営業。。

・断られる毎日に自分に自信がなくなる。無力感、劣等感に苛まれる。

・辞めたいけどスキルや実績がない。。


社会の風潮を真に受けて、
自分の気持ちを隠して見えない他人の考え方に身を委ねた結果、
この無限ループに陥ってしまいました。

結果的にストレスで心身に継続ダメージが積み重なり、

・不健康に体重が8㎏増加。
・不眠(寝たいけど、眠るのが怖い)
・文字は読めるけど内容を理解できなくなる(本が読めなくなる)
・イライラが止まらない
etc...
といった最悪な状態。。

こうした悩みを打ち明けるにも、
身近な友人に心配を掛けさせるのも嫌だし、
何より自分自身で思考の歪みに気付いていないため、
周りに何を言われても納得できない状態でした。

まさに優柔不断で頑固な性格といったところでしょうか。。

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この思考の歪みに気付いたキッカケは、ある日の職場の飲み会。

「お前のいじり方は俺が一番わかっている」と言われた上司の言葉と一緒にテキーラを数杯を飲み込んだ翌日、
JR横浜線の某駅個室トイレで朝を迎えました。

この日は平日だったため、いつものように出勤しなければいけない日。

スーツを着替えてから再度出勤しようと、
職場から逆方向の自宅へと向かう電車のホームに歩いていた時。

向かい側から歩いてくるスーツ姿の人波に逆らって歩く自分が、なんだか虚しくて、悲しくて。

なんのために生きているのか、
自分の心に嘘をついてまで、辛いと感じる生活する必要があるのか?と思考の歪みに気付き、

仕事を辞めてリセットしよう。
この環境から逃げたい。
と自分の気持ちに素直になる事ができました。


いま思えばもっと早く行動した方がよかったとも思いますが、

きっとあの思考のループは自分自身を納得させるための時間だったのだと思っています。

つくづく、優柔不断で頑固な性格です。。

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このキッカケから数か月後に退職。

約2年間勤めていましたが、
残ったのは劣等感と無力感。
貯金とスキルは0。
次の就職先も、なんもかんも先が決まっていない状況でした。

しかし仕事を辞めた翌日は、
まるで牢屋から出れた囚人のような解放感を覚え、自分が無理をしていたことを痛感しました。


ストレスの影響で読めなくなった本を読めるまで約4年程かかったことを考えると、

もしあの時、辛い環境から逃げるという選択を取らないまま過ごしていたら、
心身の健康がもっと酷い状況になっていました。

この経験から私は、
自分の選択、決断に責任を持って行動する事が心身の持続的な健康、幸せウェルビーイングな生き方であると体感しました。

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現在私は、当時の自分と同じように、

悩みを相談できず、話を聴いて欲しい人。

ストレスで生活が乱れている人。

自分の人生の舵取りするキッカケが欲しい人。

心身を健康にしたい人。

そんな方々のカウンセラーとしても活動するようになりました。

あの頃の自分じゃ考えられないくらいには、いま幸せな日々を過ごせています。


現代はVUCA社会とも言われ、移り変わりが早く、予測が困難な社会と言われています。

けれど、そんな社会でも変わらないことは、

明日の自分のために今できることをする。
自分の人生を他人事にせず自分事として生きる。

そんな生き方をするためにも、
自身の健康管理、セルフケアがより大切になると思っています。


このnoteが1人でも誰かの「前向きな逃走」のお役に立つ事ができたら嬉しい限りです。

それでは。

※本NOTEで使用している画像は、「みんなのフォトギャラリー」より抜粋、使用しております。

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