【V】ライオンやトラの本命の狙いは「肉ではない」
たまにはベジタリアン主観のお話をしますね。
この地球上にはいろいろな生物がいます。
大別すると、二つに分けられます。植物と動物です。
例外はあるものの、植物が「生産者」で動物が「消費者」と言えるでしょう。
植物は、地球上の無機物と水、大気中の窒素、そして太陽からの光エネルギーを光合成によって組み合わせ、有機体を作る生産者です。私たち動物は、それをさまざまな形で「食べる」ことで生命をつないでいます。
食べ物の原点は「植物」である。これは揺るぎない事実です。
だからといって、肉を食べちゃダメとか、そういうお話ではないです。早とちりしちゃイヤン♪
ただ、草食動物が植物を食べ、それを肉食動物が食べる、という現象は本来イレギュラーなのです。
だって動物は全て植物から直接栄養やエネルギーをもらった方が、はるかに効率が良いからです。
また、動物は植物に比べ、毒素もより多く含むのが一般的です。肉食すると、毒の過剰摂取というリスクも同時に抱えることになります。
(ここで言う「毒」とは、化学毒ではなく自然界に必ず存在する生体毒のことです)
ではなぜ肉食動物はわざわざそのようなリスクを冒してまで、肉を食べるのか?
ほんとうに狙いは「肉」なのか?このお話をしていきます。
今回はベジィの私が、肉食動物のお話をする珍しい記事wとなっております。
どうぞ最後まで、お楽しみください!
肉食動物の不可思議な行動
私はそもそも、草食や肉食の区別なく、動物も植物も生命あるもの(一部、ないものもw)が全部好きです。とりわけいちばん好きなのはネコですが。(ここは譲れないw!)
必然的にTVの好きな番組は、大自然の動植物のドキュメント番組です。ちなみに映画やビデオも、ジブリなどの、なにかしら「生き物」や「生命」が絡む物語が大好きです。
そういった動物番組でよくありますね。ライオンなどの肉食獣がインパラなどを捕食しているシーン。
なかなかグロテスクな映像ですが、私は彼ら肉食獣がそうするのは理に適っていると思うので、つぶさに拝見させていただきます。
う~ん、スゴい。「圧巻」とはまさにこのことですね。真剣に「生きる」姿は何物にも代え難い美しさがあります。
ところで、彼らが捕食する際、最初にどこに食らいつくかご存知でしょうか?
何度も見ましたが、必ず「お腹」です。もちろん肉や脂肪がたくさん付いていて食べ易いのはお腹ですから当然、と思いきや。
よく見ると「お腹の肉」ではなく、彼らが真っ先に狙うのは内臓、特に「腸」を引きずり出して食べるのです。
もちろん肉もその後食べますが、必ず「腸」が先。鳥類なども含め、これはどんな肉食動物でも共通するようです。
私は昔、これは不思議に感じていました。
「食べ甲斐のある肉塊から食べればいいのに、なんでライオンやトラは、腸から食べるんだろう?」
彼らの真の狙いは「肉」ではなかった!
その疑問が解けるのは大人になってからでした。
とある方との出会いで、ようやく分かりました。
その方の一言。
「そりゃ、まいける。当然だ。肉食獣の狙いは肉じゃない。草を食べたいからだ。」
はあぁぁ????
マジでこのおっちゃんは何言ってんだ!?…と思いましたw。
よく分かっていない(説明なしに、分かるかw!)私に、おっちゃんは丁寧に説明してくれました。
実は肉食獣は基本的に、ご飯を食べてある程度お腹が満足している草食動物を狙うそうです。
理由としては、次の2つ。
お腹いっぱいで動きが鈍くなるから
食べた草が消化されてはいるが、まだ吸収されず胃や腸に残っているから
1番目は、まあ、分かります。でも、2番目の理由はどういうことでしょう?
先に書きましたように、肉食動物も本来は植物から直接栄養やエネルギーを補給できるのが理想です。
植物は動きませんし、動物の捕食と比べ、労力がかかりません。エネルギー効率も高い。
ところが彼らは残念ながら、植物を消化する消化液や酵素を持ち合わせていないのです。
だから彼らは考えました。
「せや、草食動物に消化してもろて、吸収する前に腸ごと食べればええやないか!ワシ、天才!」
…なぜ微妙な関西弁なのか。
すみません、このくらいのお遊びはクセですのでご勘弁くださいw。
つまり、彼らにとってはある意味、草食動物の肉など眼中に無いのかもしれません。勿体ないからついでに食べる、みたいな感覚でしょうか。
狩りが上手く獲物に恵まれているライオンであれば、獲物の腸や内臓を食べた後、寄ってくるハイエナや猛禽類を追っ払うのが面倒臭くなって、肉を置いてさっさと立ち去る場合もあるそうです。
草食動物の腸の中の未吸収の「草」こそ、彼らが切望して止まない魅力あふれるの食べ物だったのですね。
「弱肉強食」では成り立たない世界
肉食動物が植物を直接的に食べられず、草食動物を襲うしかないのは、草食動物が増え過ぎないように、などの役割があるからです。
自然界の厳しい掟です。
凶暴なイメージがある彼らですが、本来ネコ科の動物は気持ちが優しく、のんびり屋と言われます。
いえ、私がネコ好きだから養護している、とかではないですよw!でもなんとなく分かりますね。
それを証明するかのようなお話があります。
メスのライオンの場合、インパラなどを仕留め捕食した後、その獲物の子供を「なでる」や「舐める」などの母性愛を示し、見逃す場合が多いそうです。(それでもその子供にとっては酷い話ですが…)
さすがに育てることは無いようですね。そりゃ、そうだね。うん。
単純に小さくて食い甲斐が無い、とか大きくしてから食べた方がいい、と考えたともとれるwのですが、私はライオンの優しさの方を信じたいです。
私はお人好しです。(自分で言うw)
やっぱり、この世は「弱肉強食」ではないと思います。自然界をよく観察すれば一見そう見えますが、弱肉強食は自然界の掟のほんの側面のひとつに過ぎず、万理ではそうではないと理解できます。
「そもそも強者は、弱者の肉を求めてはいなかった」
「もっと言えば、世界には強者も弱者も無く、生命は結局、同じものを求めていた」
少々解釈に歪みがありますwが、私はそう思っていたいです。
世界は共存共栄です。
自分のやりたいことを日々、まい進するだけ。それでいい。
本来生物とは、そういったものです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!まいけるでした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?