めめ

見ても見なくてもいいOLの裏垢

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最近の記事

不条理を飲み込む

仕事柄、クレーマーの対応をする機会が多い。 真っ当なものから、あまりにも見当違いなもの、なんかもうストレス発散したいだけでしょそれ、みたいなものまで多種多様なクレームをつけられる中で、まじ世の不条理だな、と思ったことがある。 それは、“クレーマーであればあるほど得をする”ということ。 設定されたルールの範囲を守る真面な人よりも、その範囲を怒りながら踏みつけて無いものとする人のほうが何故か得をする。 例えば、1万円の返品不可製品を不注意で誤って注文してしまった場合、ルールを守

    • 25

      先日、25歳になりました。えええ、まじか。 アラサーという一つの区切り線をひょいっと超えて早1週間。思っていたよりもずっと変わりなく毎日を過ごしている。 否、ここ一年程は世界規模でずっと異質な毎日ではあるのだけれど。 寧ろ、線を超える前の方が妙に気を張っていたような気がする。 24歳の一年間は、自分とは思えない程の行動力を抱えて突き進んでいる感覚だった。 そのおかげで、25歳の私が楽を出来ているらしい。自分ラヴい。 生きているだけで悩みは尽きない。 つまり、どうせ来年も

      • 心のバランスについて

        悲しいニュースを聞き、まさかと思う度に、空気の塊が喉の奥から押し上がってくるような息苦しさを覚える。 何があって、どういう経緯で、何を思っての事かは本人のみぞ知る事だけれど、その瞬間は誰にでも起こり得ることだと思う。勿論私にも。 心のバランスを保つことは、酷く難しい。 その難しさと日々戦う人もいれば、難無くバランスを取り続ける人もいる。 ただ、その得手不得手よりも重要なのは、バランスが崩れた時、それに気付けるかどうかだと思う。 私の場合、本来メンタルが強いわけではない。良

        • 可愛らしい緑と全身鏡

          一人暮らしを始めて早三か月弱。ついに、私の部屋に同居人がやってきた。 その名も″ソテツ”、南国感漂うフォルムが何とも愛らしい。そのくせ、葉は硬くて触ると痛い。 水やり頻度も少なく、虫もつきにくいそうで、今まで植物を育てた事が殆ど無い私でも育てられそうだ。 自宅に持ち帰り、小さな棚の上に置いた瞬間、この部屋にぴったりの緑だなと思った。 その隣に、これまた入居当初から欲しかった全身鏡を立てかけてみると、ずっとそこにあったのではないかと感じる程に部屋に馴染み、その部屋をより好きに

        不条理を飲み込む

          贅沢な暮らし

          一月半前から、しれっと一人暮らしを始めた。 引っ越し前後はあまりにバタついていて、気づけば前回の記事から早二か月が経っていたらしい。ひとりで繁忙期、ひとりで師走。 流石に部屋も暮らしも落ち着いてきて、今日は業務もイージーモードなので、久々にnoteを書き始めた、といったところ。 生まれてこの方実家暮らしだった私が、この歳でふと思い立って一人暮らしを始めた理由は幾つかあるけれど、その中でも比較的割合を多く占めているのは“贅沢な孤独”の獲得だ。 実家暮らしに於いて、完全に一人

          贅沢な暮らし

          女子力は褒め言葉か否か

          少し前に偶々目に入って速攻ハートマークを押したツイートがある。 料理すること女子力高いって言われるのめちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃめちゃくちゃ嫌だな ご飯のことが好きなだけなのに (うで @udemiji 2020/05/01) 目に入った瞬間、心の底から「わかる」と声が出た。昔からずっと思っていたことだった。いいねに回数制限が無ければ、100回は押したい気分だった。 好きな事や物は人によって違うし多種多様。ファッション、美容、旅行、漫画、車、スポーツ等々挙げてい

          女子力は褒め言葉か否か

          能力を若さで片付けるな

          社会人になった当初から、違和感を感じていることがある。 それは、仕事の出来を褒める言葉として“若さ”が使われるのは何故か、ということ。 振られた仕事の処理スピードや、飲み込みの早さを評価してもらえる時、しばしば“若いから”という枕詞がくっ付いてくる。 “やっぱり若いから、早いよね” “流石、若いと違うね~” どんな顔をしていいかわからなくなる。どう返すのが正解なんだよ、と思う。 別に、嫌味たらしく言われているわけではないし、評価していただけることは、勿論とても嬉しい。 た

          能力を若さで片付けるな

          つまらない話は手短に

          SNS疲れって、こういう事なのかしら?と、ベッドに放ったiPhoneを見ながら思った日があった。 人の死、誹謗中傷の無限ループ、クソみたいなニュースと政治批判、見当はずれの揚げ足取り、自粛警察と反対派の叩き合い等々、胃が痛くなるようなその夜のタイムラインは何分も見ていられるような代物ではなかった。 世の中は悲しさや憤りや残酷な事を好んで取り上げる。その方が盛り上がるから。 最近はそれが更に顕著になっている気がしている。みんな疲れているのかもしれない。人に会えない分、溜まっ

          つまらない話は手短に

          "美味しい"の共有不足

          近頃、仕事が忙しい。イージーOLど真ん中の私からそんな言葉が出るなんて。 とはいえ、このご時世や身の回りの人たちのことを思えば、それもありがたいことに感じる。 ただ、今日はそんな話をしようとnoteを開いたわけではない。楽しい話がしたい。 stayhomeという言葉が飛び交う今、私にとっての娯楽は紛れもなく料理だ。 元々好きな事ではあるけれど、ここ最近その気持ちに拍車がかかっている。母も妹も意欲が湧いているらしく、ここ最近の休日、我が家のキッチンからは1日中いい匂いがする。

          "美味しい"の共有不足

          ノルウェイの森は、静かな爆弾

          志村けんが亡くなった。 昨日から、テレビもネットもその話題で持ち切りだ。 バカ殿様は大好きだったし、CSで放送されている8時だョ!全員集合の再放送も母の影響でよく見ていた。 会ったことも話したことも勿論無いけれど、画面越しに何度も目にした渋くて面白いその人。 馴れ親しんだ人の訃報を聞く時、決まって私の脳内で、ある小説の一文が思い起こされる。 “死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。” 村上春樹の著書『ノルウェイの森』のとある場面で出てくる言葉。 私は別にハ

          ノルウェイの森は、静かな爆弾

          本音の在処とは

          公の場に本音なんて転がってるわけないし、そんなところに転がしてたまるか、と思う。 他人が目にする場所に転がっている言葉は大概、本音に色々な装飾をしたものだと思っている。 その装飾はその人の思惑によって色々な形があって、誰かを傷つけないようにするために丸みを帯びていたり、ひょうきんに見せるために変梃りんだったり、マウントを取るために無駄に豪華だったり、そんなイメージ。 その装飾は現代を生きていく中で、自分自身の心のバランスを保ったり、人間関係を円滑にするためには不可欠だと思

          本音の在処とは

          冬の始まりに考えていたこと

          師走の少し前、その日に何があったのかはあまり覚えていないけれど、冬の始まりの脳内がメモ帳に取り残されていたので、供養することにした。 “部屋中転げまわるくらいの喜びも、穴があったら入りたい凡ミスも、涙が出そうになる美味しさも、どうにもならないことへの憤りも、くだらない幸せも、代わる代わるやってきては去っていく。 昔は不遇の時、その度に別人になりたいと思っていたけれど、悲喜交々でもこの人生は誰にもあげたくないしやめたくないと思えるようになった。 それは、私にとって至極幸せな

          冬の始まりに考えていたこと

          本当に怖いのはコロナではなく人間説

          昨日の仕事帰り、駅を歩きながらふと目の前の景色に意識を向けると、死んだ顔に張りついたマスクが次々こちらに向かってきては横を通り過ぎていった。 その瞬間の何とも言い難い恐怖心が、全身を粟だたせた。まさにWalking Dead。 今、世の中はコロナウイルスに侵されている。 その様は、さながらコンピューターウイルスに感染したパソコンのようだなと思う。 たしかに“肺炎を引き起こす新型ウイルス”という意味でも、怖いものではある。実際に亡くなられた方がいるのも事実だし。 ただ、それを

          本当に怖いのはコロナではなく人間説

          ハンドクリームを塗った直後でもペットボトルは開けられる

          「これ開けてもらっていいですか~今ハンドクリーム塗っちゃって~」 朝から耳に届いた女性特有の波打つ語尾と甘めの声。目を向けると、同じ課の女性社員が向かいに座る男性社員にペットボトルのお茶を渡しているところだった。 私は、その光景について文句を言いたくてnoteを開いた訳ではない。 私にはできない、そういうとこだなぁ。と少し肩を落としたその気持ちを書き留めておきたいと思った。裏垢だから。 女性の非力さは、男性にとって魅力的に映る女性らしさの一つだ。(異論は受け付けます) 一

          ハンドクリームを塗った直後でもペットボトルは開けられる

          年々自分の名前が好きになっている話

          今日は仕事が簡単な案件ばかりで退屈だから、悪口を書いてしまった名前へのお詫びがてら、“桃子”という名前を褒めちぎろうと思う。 まず、名前を覚えてもらいやすい。 私は“桃子”という名前でしか暮らしたことが無いからあまりピンとこないのだけれど、初対面の人からすると珍しく思うのか、すぐに覚えてもらえる。 自己紹介をすると「“ももちゃん”!」と名前を復唱されるか、何故か「本名?」と返されることもある。そりゃ本名に決まってる。 それから、先日も書いたように、年上の方々からの評判がい

          年々自分の名前が好きになっている話

          自分の名前のことが好きではなかった話

          果物の桃に子供と書いて“桃子” 24年間連れ添ってきた、私の名前。由来は母曰く「菊池桃子が可愛いから」らしい。 正直私は子供の頃、自分の名前をあまり気に入っていなかった。その理由は“子”である。 平成生まれのクラスメイト達はモエ・ミキ・メイ・アイ・ナツカ等々、可愛いイマドキの名前を持っていた。 私だって平成生まれなのに、わざわざ“子”なんて付けなくていいのに。昭和の子供みたい。しかもモモコって全部母音がOだから滅茶苦茶発音しづらいし。 せめてモモとかモモカじゃダメなの?妹は

          自分の名前のことが好きではなかった話