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贅沢な暮らし

一月半前から、しれっと一人暮らしを始めた。
引っ越し前後はあまりにバタついていて、気づけば前回の記事から早二か月が経っていたらしい。ひとりで繁忙期、ひとりで師走。
流石に部屋も暮らしも落ち着いてきて、今日は業務もイージーモードなので、久々にnoteを書き始めた、といったところ。

生まれてこの方実家暮らしだった私が、この歳でふと思い立って一人暮らしを始めた理由は幾つかあるけれど、その中でも比較的割合を多く占めているのは“贅沢な孤独”の獲得だ。

実家暮らしに於いて、完全に一人になる事は難しい。一人部屋はあったが、そこから一歩出れば共同生活。部屋の中にいたとて、外から声を掛けられることだって勿論ある。
家族がどうこうという事ではなく単純に、物理的に一人になれないことで孤独を感じる瞬間が時にあったりする。その感覚から離脱したい、というのは理由の一つ。
ただ、そんな理由だけでウン十万円を支払えるわけがない。

私にはずっと、一人暮らしだからこそ出来るようなやりたい事がいくつかあった。
例えば、家計をやりくりしてみたい、冷蔵庫の食材を上手く使い回した食生活を送ってみたい、作った料理を誰かに食べてほしい等々。
そういったワクワクするような事を実現できる、というのも大きな理由の一つ。

そんな風に理由はいくらでも出てくるのだけれど、そもそも一人暮らしをしようと思い立ったのは、酔いどれで乗り込んだ深夜タクシーの車内だった。
ぐんぐん上がるメーターを見ながら、流石に25歳までに自立したいなぁ~タクシー代勿体無いし、一人暮らしでもしちゃおうかな~とぼんやり思ったのが始まり。(ちなみにその月はタクシー代だけで諭吉が一枚消えていた)
大体の事は、きっかけなんてそんなものだ。

そんな風にして酔っ払いから突如生まれた一人暮らし計画は、どこかで変化を求めていたであろう素面の私にもバチっと嵌まり、急ピッチで諸々を進めることで、ちょうど半年後実行に移された。

そして一人暮らしを始めてから一月半、華やかな暮らしではないけれど、とても満たされた毎日を過ごしている。
内見初日にして即決した自宅は、至極快適だ。部屋作りもとても上手くいった。周りは閑静な住宅街で、とても暮らしやすい。
物理的に一人の時間を確保できるのは勿論、今までとはまた違う形で友達と会うことができるのも楽しい。
程々の距離を持つことで、なんだか家族関係もより良好になった。

数十枚の諭吉と引き換えに手に入れた“贅沢な孤独”のおかげで、目前に控えたアラサーも、ちょっとだけ強い心持で迎えられる気がしている。

よかったら、遊びに来てね。(おもてなしマンになります)

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