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#私の本棚
池谷裕二・中村うさぎ著「脳はみんな病んでいる」/脳は不思議、脳は面白い♪
突然ですが、実は私、はっきりとした幻聴を経験したことがあります。
生きている人が吹くブルースハープの音が、本当に耳元で聴こえたのです。かなり長い時間でした。
その時私は、なんとなくですが、これは脳の誤作動的なものなのかなと思いました。生きている人(息子なんですが^^;)がさっきまで吹いていた音が、確かに聴こえる。これが幻聴なのかと思いました。
で、この本では、幻聴には触れていませんでしたが、「幻
町田そのこ著「52ヘルツのクジラたち」/救いはどこかに必ずある。
2021年本屋大賞受賞作。
実の母と義理の父から壮絶な虐待を受けていた主人公が、同じように虐待を受けている男の子と出会う。
子供への虐待、それは
閉ざされた空間で、まだ1人で生きる力のない子供に対して行われる、この世で最も残酷で卑劣な犯罪ではないかと思います。
主人公は、親からの虐待という壮絶な経験を経たのち、全てのしがらみを断ち祖母が残した大分の古い家に1人移り住みます。
そこで出会った、声
齋藤綾著「母という呪縛 娘という牢獄」/歪んだ支配欲に溺れた母と、そこから逃れられなかった娘に起きた悲劇
書店で見かけて衝動買いしました。
一気読みでした。
医学部合格を母から強要され9浪の末、滋賀医科大学の看護学科にやっとトップで合格。
就職内定まで取れたというのに看護師は許さない(看護師に対して異常なほどの差別感情があった。)医者が無理なら助産師になれと、どこまでも自分の望みを押し付けて来る母。
以下ネタバレありですので、本をお読みになりたい方はスルーしてくださいね。
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言葉の
逢坂冬馬著「同志少女よ、敵を撃て」/戦争の真実とその虚しさを描く大作。
長男から激推しされた本を読みました。
凄い本でした。
1941年〜1945年に及ぶ独ソ戦で戦地に立った女性兵士や従軍看護婦の真実の姿に迫った超大作。
逢坂冬馬氏のデビュー作というから驚きです。
アガサクリスティ賞、本屋大賞受賞。2022年の直木賞候補作。
あまりに凄惨な戦場の様子が巧みな筆致で描かれており、戦争小説なんて読めるのだろうかと思っていた私なのに、見事に引き込まれ500ページにも及ぶ長