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東京サザエさん学会編「磯野家の謎」

以前、老婆の日常茶飯事さんのこちらの記事を拝見して、昔読んだ「磯野家の謎」を思い出しました。


本を探したら見つかったので、抜書きしてみます。

※1982年に創設された東京サザエさん学会は、作品内容を細かく読み取り分析する団体だそうです。
代表者は慶応大学文学部教授、故 岩松研吉郎。(現在も存在するかは不明。)


◆磯野家は元々は福岡にいた。元々はイソベ姓を名乗っていた事から、何かしらの事情を抱え、夜逃げ同然で東京に逃げてきたと思われる。
◆サザエとマスオは福岡のデパート「岩田屋」でお見合い結婚。
◆昭和21年に連載が始まった時のサザエは23歳。タラオが3歳なので27歳と推定される。その辺り以降全ての人物の年齢は成長していない。
マスオは32歳。波平54歳。
フネは48歳と推定される。
フネは元従軍看護師。フネはおそらく波平の後妻であり、サザエは前妻の子供。つまりカツオとワカメはサザエの異母兄弟。(のようだ。)
フネがカツオを産んだのは30代後半、ワカメに至っては40代前半で当時としてはとてつもない高齢出産であった。
◆タラちゃんは、3巻で突然登場する。しかもその時は女の子だった(!)
サザエ夫婦が大阪にあるマスオの実家を訪れた時タラちゃんを連れて行っていない事から、もしかしたらタラちゃんは人知れずひっそり生まれた、深い事情のある子供かも知れない。もしかしたら本当の父親はマスオではない可能性も。
◆ノリスケとタイ子の子供、イクラにも謎があり、それは、ノリスケが出生届を出しに行った時、「ナミエ」という名前を考えていた事から、当初は女の子だったということになる。部屋にも、花模様のガラガラなど可愛いものが置いてあった。ところが、24巻以降何故か「ボーヤ」と呼ばれている。幼いイクラは何故生まれてからわずかの間に性転換させられてしまったのだろうか。😂
◆磯野家の住所は、東京都世田谷区新町3の51番地。波平やマスオはここから当時の玉川電車に乗り、一度渋谷まで出てそれぞれの会社へ行っていたと思われる。最初は借家だったが、途中洋風に改装している事から、どこかの時点で土地と家を買い取ったようだ。当時の価格で1坪650万円なので、2世帯住宅だから100坪あったと想定すると、なんと6億5000万円になる。
もし現在まで連載が続いていたら、莫大な相続税の心配や、相続争いも起きていたかも知れない。😂
◆波平は銀座の会社で事務職。(ヒラ社員)マスオは有楽町の会社勤務。化学か製薬関係。2人とも残業がない。
◆波平は明治生まれの中学卒。フネは静岡の女学校卒。この時代の女学校卒はわずか1割程度なので、相当な高学歴。孫のタラに対してベタベタ可愛がったりしないのは、フネの知性がそうさせるのかも知れない。サザエも女学校卒だが、成績はあまり良くなかったようだ。
マスオは都の西北を歌っていた事や、サザエが「うちの夫は私立大卒」と近所の人に言っていた事から、早稲田大学卒と思われる。ただし、2浪。
◆波平は俳句や盆栽を愛していたが、服装はブリティッシュトラッドが好み。帽子にステッキ、スカーフ、ニッカーボッカーを履いてゴルフ。ベレー帽も好き。
◆サザエは独身時代は出版社に勤務。結婚後は探偵社に勤めたあと洋裁の内職、近所の子供の英語教師などしたが、いずれも長続きしなかった。
◆上京後の波平には怪しい部分がたくさんある。そのひとつが、毎日定時で帰るのに何やら伝票のようなものを書いている。
福岡時代に怪しい仕事をしていたようなので、闇の仕事に手を出していたのかもしれない。😂
◆サザエはマニアと言ってもいいほどの推理小説好き。コナンドイル、アガサクリスティ、江戸川乱歩などの本がズラリと並んでいる。
◆マスオは多趣味で、読書、写真、バイオリン 学生時代は野球好き。ヘビのホルマリン漬けを大事にしている。もしかすると性的興奮を感じるのかもしれず、だとしたらかなりの変態かもしれない。😂
また、献血のハシゴも好き。
ちなみに長続きしたのはカメラとバイオリンだそうです。😂
◆磯野家は18回泥棒に入られた。スキの多い一家。全員ヌけている。笑
◆波平は、1本しかない毛をとても大切にし、養毛剤を付けてドライヤーも当てていた。
◆波平には双子の兄がいて、兄は毛が2本ある。😂

この本のわたし的好きポイントは、本を出版する際に成り行き上起きてしまった矛盾点を掘り起こし、妄想を膨らませているところです。
こうしてみると、連載ものというのは、途中で、安易な(あるいは致し方ない)変更が繰り返され、その結果とんでもなくヘンテコな様相を繰り広げる事になる事もある、という事なのでしょうか?
それって、辻褄は合ってない訳だけれども、私はとても人間くさくて好きです😆


そろそろ、ゴールデンウィークの疲れが出て来る頃ではないでしょうか?
我が家も、前半は人の出入りがあって落ち着かない日々でしたが、
後半は何処へも出かけず
いつもと変わらない淡々とした暮らしを送っております。

本日も最後までお読み頂き
ありがとうございました❤︎

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