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田代茉理の詩
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記事一覧

【詩】強がり

きみにキスしたら浮いてしまうかもしれない
抱きしめてるきみごと浮いてしまって、目を開けたら雲の中かもしれない
そして、きみへの想いが冷めたら、落下して2人とも死んでしまうんだよ

【詩】栄養

私がこんなに寂しいのは、
あなたからしか、
あなたからしか得られない栄養が
栄養があるからなの

【詩】Step Zero

寂しさを埋めるように
あなたのことを愛しても
それを愛とはいえないだろう

まずは自分を愛すこと
ステップゼロは、難しい

【詩】人は些細なことで

人は些細なことで傷つく
君とのこれから、明日について
ちょっとだけ不安になってしまう時間が嫌い

だけど
人は些細なことで喜ぶ
それが君の言葉ひとつひとつだなんて
君はまだ、知らないね

些細なことは、全て無自覚
些細なことは、全て自分次第
些細なことは、全て…

【詩】15歳

君がここにはもういないって
知らせを聞いたときにはもう遅い
一言でもかけられたらよかったのに
このままじゃ後悔が残るから
私の思いはごちゃ混ぜになって
鈍い色になり
あふれた涙に滲んでゆく
この叫びも君には届いていないのかな

なぜ君は
あんなにも親しかった君は
私を忘れてしまったの?

【詩】Name(v.)

君と食べたものも、君と歩いた道も、もちろんだよ、忘れたりはしない。それを食べるたび、味と一緒に君の声を思い出すし、その道を歩くたび、あの日の温度を思い出す。その眼差しがわたしだけのものになった時、一瞬が永遠になる。実態のないそれを抱きしめていたいのに、不可能であるからわたしはまだまだ満足できない。これを言葉にした途端、この時間は妙に安っぽく、ありきたりなものになってしまうのではないかと怯えている。

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【詩】いまを生きる

現実は物語ほど
よくできてはいないんだ
それは作者がいないから

明日のことはわからない
私も君も何億光年先の星も
明日のことはわからない

作者がいないこの世界
膨張していく時間にのって
君に伝えたいことがある

【詩】夏と涙と汗と

もう一度だけ
抱きしめてよ
何度も思い出してるんだ
ばかみたいでしょ

求め続けてた
温もりが
やっとあたしに届いたんだ
どうかずっとこのままでいて

流した涙は
汗に紛れて
それでもちょっと
しょっぱくて

あと何度でも
抱きしめてよ
少し背の高い君のためなら
あたしもちょっと背伸びするわ

あともう少しだけ
このままでいさせて
大きく息を吸い込んで
あたしの気持ちを吐き出すの

明日寂しくない

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