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手製本・zine

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2022年の制作を振り返る

2022年の制作を振り返る

あっという間に一年が過ぎていきます。
何もできずに終わったようで、振り返ってみると「あれはまだ1年前のことだったのか」と思うことばかり。
2022年も、やっぱり製本から始まっていました。

1月
前年から引き続きご依頼いただいた初めての装丁依頼に全力で取り組んでいました。

2月
3月に出展するMOTOYAさんの『BOOK LOVERS』出店準備を行いました。

3月
喫茶frameさんで行わ

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2021年の活動を振り返る

2021年の活動を振り返る

2020年12月末、あるアーティストさんとご一緒した際に聞いた「『上手になったら出す』と言っている人は、いつまで経っても出さないから大丈夫」という言葉が心に残ったまま、2021年の明けを迎えました。

厳しいけれど、その通りだと思ったのを覚えています。この言葉は今でも私の中にあって、とても大切なものになっています。

そんな2021年を、少し振り返ってみたいと思います。

1月
平日は1日8時間以

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芥川龍之介『蜘蛛の糸』文庫本リメイク

芥川龍之介『蜘蛛の糸』文庫本リメイク

生前、様々な罪を犯した男は、お釈迦様の慈悲によって「蜘蛛の糸」という天国への切符を手に入れた。

けれど、元来の自分勝手さが災いして、その糸はあっさり切られてしまう。

どん底で見出した一瞬の希望から、再び地獄に落とされた男の絶望はどれほどだったろう。

いっそ、気まぐれな救いの手など無い方が諦めがついたのではないか。

男がどんな振舞いをするかなんて、お釈迦様、初めから分かっていらしたんでしょう

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zineの価格について考える

zineの価格について考える

 zineというのは、個人が自分の思いのままに発行する印刷物で、その交換や販売を行うイベントは全国で行われている。

 その中で「zineの価格」というのは、これまでも色々なところで話題になっている。この半年で、4つのzine関連のイベントで出品・購入した経験から、今後のzineイベントへの参加スタンスを考えたい。今回は、本人がその場にいない展示販売形式のイベントを前提として考えてみる。

<基本

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『ワタシのトリセツ』裏話

『mariのトリセツ』/『ワタシのトリセツ』という、2冊組のzineを作りました。

このzineは、私がコミュニケーションですれ違ったことがもとでできあがりました。

その人は、連絡しても返信はくれないし、約束の期日も守ってくれない。送ると言っていたものも、いつまでたっても送られてこない。どうにも嚙み合わなくて、最終的に私は怒ってしまいました。

でも、よくよく話をきくと、お互いの感じ方(ものの

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