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給食会社の窓口担当が語る!~お客様に寄り添いながら、持続可能な厨房運営を目指すために欠かせないものとは~

こんにちは!中の人の野津昭子です。今回は、モルツウェルの縁の下の力持ち、CS・ES部門の梶谷有華さんにインタビュー!お客様窓口で、真っ先にお客様からの様々なお問い合わせを受け付け、社内各部門へ的確に情報伝達をする"扇のかなめ"的存在の梶谷さんです。入社6年目の梶谷さんのCSの流儀とは?


1)CSとは商品やサービスに対する「顧客満足」のこと、ESとは仕事や職場環境に対する「従業員満足」のこと。

野: 梶谷さんのお仕事内容を聞かせてください。

梶: 管理統括部のCSES部門という部署に所属しています。CSとは、Customer Satisfactionの略で「顧客満足」のこと。ESとはEmployee Satisfactionの略で「従業員満足」のことです。

その中でも、CSの部分を主に担当しています。
CSは、お客様がモルツウェルの製品やサービスにどのくらい満足しているかということの指標です。お客様が「モルツウェルに頼んでよかった!」と言ってもらえるように日々考え、仕事をしています。

具体的には松江市内で配達している高齢者向け弁当の受発注や、施設向け真空パック食材の注文等の受付として、お客様からいただいたお電話やメールでのお問い合わせの対応を行っています。

野:入社のきっかけは何でしたか?

梶:学校の進路指導の先生の紹介がきっかけです。自分で事業内容について調べていくうちに興味を持ちました。もともと事務業務の希望だったので、入社後は淡々と仕事をするイメージでした。

ところが、CS担当は一言では言い表せないくらい、幅が広い仕事なんだと最近仕事が一通りわかりだしたからこそ、特に感じます。
『CS』は「カスタマーサポート」はもちろんですが、「カスタマーサクセス」の意味も含まれています。まずはクレーム対応や不満解決などの問題収束を受動的に当たり前に行うこと、そして、お客様の成功体験をともに成し遂げるために、能動的に動くこと。

「問題の解決」と「お客様の成功」、両方叶えることができたとき自分をほめてあげられると思います。


2)お問い合わせ内容はさまざま。。

野:お客様からのお問い合わせで多いことは何ですか?

梶:発注内容の変更や荷物の状況確認といった内容からきざみ食、ミキサー食に関する問い合わせ、はたまた「〇〇カロリーの人はご飯を何グラムにすればよいか」といったお問い合わせもあります。
発注の変更等は可能な限り対応させていただきますし、食事内容のお問い合わせは必要に応じて管理栄養士に繋いで対応するようにしています。

3)現場の声を直接受け取る私たち

野:仕事のやりがいについて教えて下さい。

梶:施設の方とやり取りする仕事なので、現場の声を直接聞くことができるのは励みになります。
例えば、「先週の○○がおいしかった!」、「最近鶏肉が柔らかくなったね!」といった連絡をいただけるとやっぱりうれしいですね。献立や真空調理のレシピを作成している開発担当や製造現場にポジティブな意見はすぐ伝えるようにしています。

開発担当者さんや営業担当者さんとお客様の検食簿やご意見の共有をしながら、日々改善を重ねています。先日も長年の改善テーマとなっている「さわらのパサつき問題」について、改善試作品の社内比較評価会がありました。

私も評価会に参加しましたが、官能検査ではほぼ全員一致で改善品の方がしっとりやわらかくなっていました💛。この後は産業技術センターで柔らかさなどの数値を見える化して、お客様にもわかりやすく改善報告ができるようにしていく予定です。


4)天ぷら➕麺は最強!

野:ちなみにどんなメニューが人気ですか?

梶:基本的に選択メニューは人気がありますが、その中でも…
 
1位 えび天うどん
2位 カレー
3位 ちらし寿司
 
は特に人気です!選択メニューについては7割近くの施設で導入していただいており、たくさんのお客様に喜んでいただけていると思うとうれしい限りです。

5)食事って100人100様。耳の痛いご意見ももちろんいただきます。。

野:梶谷さんの元に寄せられた「耳の痛いご意見」なんかもあったりするのでしょうか?

梶:そうですね、もちろんそういったご意見をいただくこともあります。意見をいただいて直ぐ対応できるものもあれば、時間を要するものもあるのですが…頂戴した意見についてはどれも真摯に受け止め、できるところから改善しています。最近だと「ネット発注の際、禁止食の入力が分かりにくいので改善してほしい」というようなご意見を頂戴しました。

6)お客様の声を反映した新受注システムを開発中

野:そういったご意見に対してどういった対応をしていますか?

梶:禁止食の入力については以前からご意見を伺っていた内容でしたので、私たちとしても以前から対応に力を入れてきていました。来春リリース予定の新基幹システムで反映させる予定でして、現在リリースに向けてシステム改修の調整を進めているところです。

元々対応するOSが古いこともあり、改修については以前から検討していたのですが、従来のシステムだと、自分がどの禁止食をいくつ頼んだのかパッと見て分かりにくい設定になっていました。また、そもそも献立の名前しか分からなかったため、多くの場合そのメニューにどんな食材が入っているのか別途画像でダウンロードして確認を行う必要がありました。

それが現在開発中の新しいシステムにおいては、献立の名前と併せて献立写真や栄養価を確認できるようになるほか、どのメニューにどういった禁止食材(アレルギー7品目+肉・魚・青魚)が入っているのかもボタン一つで確認できるようになる予定です

社内説明会の様子

また、現在モルツウェルではFAXとネットの2つで発注を受け付けていますが、今のところ比率はほぼ半々となっています。FAXを利用されているお客様の多くが禁止食対応をされている施設で(全体のおよそ4割程度)先ほどお伝えしたネット発注の難しさから、一度ネット発注に移行したものの、やはりFAXに戻すと判断されたお客様も10施設ほどありました。ネット発注であればFAXの用紙代や通信料が不要となるほか、記録も残しやすいので、今回の改修を機にネット発注のお客様が増えるといいなと思っています。


7)お客様のためにここまでやりたい!

野:システムの改修まで着手てコストもかかるしパワーは半端ないけど、CS、開発、製造、システム部門、全社一丸で改善していきたい情熱が伝わってきますね!
モルツウェルは365日の朝昼夕3食提供させていただいているので、様々な事件簿が梶谷さんの中にあると思いますが、エピソードをいくつか教えてもらえますか?

梶:2年前の年末年始のことなのですが…
運送会社さんから「1月1日(元旦)の営業について、集荷は行わず、配送だけ行います」と聞いていたので年を越す前に1月2日分の食事の分の集荷をお願いしていたんです。ところが、いざふたを開けてみると、荷物が営業所から移動しておらず、このままでは1月2日に食事を届けることができません。新年早々食事が届かない…というのは前代未聞の一大事、ということで、何としてでも食事を時間内に届けるぞという一心で皆で知恵を絞り、最終的にはチャーター便を手配して配送していただくことでどうにか事なきを得ました。
他にも、台風が接近しているときには輸送日を調整することで、万が一物流が麻痺した際にも「その日食べるものがない…」という状況になることを避けるようにしています。現在は「レスキューフーズ」のご案内を定期的にさせて頂いていますが、今後は、冷凍の食材を注文していただいて、有事の際にはそれを提供していただくなど、非「レスキューフーズ」の開発も検討できたらと思っているところです。
加えて、これはおせっかいかもしれませんが、普段注文いただいているお客様で、注文数や注文内容が普段と大きく異なる際には念のため確認をするようにしています。



8)けれど…現実は「熱意」「おせっかい」だけでは限界がある。

梶:…しかしながら、厨房の人手不足は日々深刻化する中、私たちの「熱意」「おせっかい」だけでは限界があると感じています。

だからこそ今、「モルツ(Morzwell)に関わる全ての(All)人(Person)が幸せ(Siawase)になるため」のMAPS推進チームとともに、食事サービス総合支援システムの開発を進めています。

厨房での働き手が減少している中でも利用者の皆さんの高い満足度を維持するために、少ない人数でも高いコストパフォーマンスで厨房を運営できるようにする支援システムです。モルツウェルの食材と併せてこちらのサービスを使っていただくことで、モルツウェル全体のサービス満足度をより高めることを目的としています。



厨房の動線の改善や配膳指示が分かりやすく、作業手順を明確にして誰でも作業がしやすいようにするハード面のMAPS、データで食数管理や栄養管理、請求管理までシームレスにつなぐソフト面のMAPS、勤怠管理や給与計算なども担うバックオフィス面のMAPS、行事食対応や禁止食対応など食の多様化に対応するマテリアル面のMAPS、など、施設給食に関する様々な課題を、連携して行うのがMAPSの構想です。

それを一つひとつ、ツールや道具、システムをコツコツ社内で作っているところです。


9)プロダクトを作ったその先が私たちの出番。

野:MAPSサービス導入・浸透に、想定される障壁は何でしょうか?

梶:パソコンを活用したサービスになるので、パソコンを使うことに対する苦手意識・拒否反応は障壁になるかもしれません。私たちとしては、できる限りそういった意識を持っておられる皆様に寄り添っていきたいと思っています。

10)これからもご意見を聴かせてください。

野:最後に世の中に発信したいことはありますか?

梶:これからも「何か改善できないかな」という気持ちを忘れず、その実現に向けて頑張ります。
頂いた意見をもとに今すぐに改善…は難しいかもしれませんが、皆さんがどれぐらい満足してサービスを使っていただけているのか、よりよいサービスを提供するために、率直なご意見を聞かせてください。
あなたのご意見がモルツウェルの未来を育てます!これからも応援よろしくお願いします!!
 

10)おまけ

野:大切にしている「こだわりの道具」を教えて下さい。

梶:文房具(セロテープ・はさみ・黄色の蛍光ペン・切手貼りスポンジ)です。

特に蛍光ペンについては昔からずっと使っていて、何度も替え芯を買って今も使い続けています。少し見た目ははげかかっていますが、今でもお気に入りです。切手貼りスポンジについては、たまたま捨てられそうになっていたのを見かけて引き取ったものなんです。これも今ではなくてはならない存在です。

野:梶谷さん、ありがとうございました。
梶谷さんのやさしさと情熱が伝わってくるお話をありがとうございました。
道のりは長いですが、これからもお客様に寄り添いながらお仕事一緒に頑張っていきましょうね!


みなさま、今回も長文を読んでいただきありがとうございました。
これからも応援どうぞよろしくお願いします!



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