画像1

【音声】書評「兼好 露もわが身も置きどころなし」

牧 菜々子
00:00 | 00:00
徒然草を書いた吉田兼好はどんな人だったのか。孤独で悲観的。教養と表現力ゆえに、自分の文章に追い詰められる。そんな兼好が、ふと思い出したエピソードを書き付けた途端、脱力とユーモアが生まれ、「人生の達人」となった。晩年は、自分の文章が「自己模倣」になることを嫌い、書くことをやめた。「兼好ってどんな人?」その問いを、私の人生の今の時点で完結させてくれたこの本に、感謝しています。