日記23/06/17
「芸術作品は無限に孤独なものであり、批評程これに達するに不可能なものはなく、ただ愛のみが引き留め、公平に接することができる」というリルケの言葉は、ベルクソン的な意味で捉えなければならない。追憶する際、動きのない過去に身を置き、やがて記憶は現在の要求に合わせて形を変える。作品を愛するとは、それに内在する世界に身を置くことであり、潜水するに等しい行為だ。大気に顔を出した人間が、肩で息しながら海中で見た景色を語る。感動はひとを疲れさせる。傑作と呼ばれるものは、いかなる形式であれ我々