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「聴く」に関する本を書くよ

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「聴く」こと、「聴いてもらう」ことの価値と、方法を伝えるための本を書くためのエチュード。アイディア倉庫。 (画像は自家製ジンジャースパイスホットワイン。熱と刺激と緩みをくれるもの)
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記事一覧

悲しみを聴く

悲しみを聴く

悲しい話を聴くのが苦手な人は多いように思う。
ついつい、大事な人が悲しんでいると、元気づけたくなる。
「聴くよ」と言っておきながら、自分の悲しかった体験を話したり、そこから立ち直ったアドバイスをしたり、気分を変える提案をしたり、しがちだ。

私も日常の人間関係の中で、無意識にそうしてしまってることもある。

では、聴き手として聴くときには、どのように聴いているか。

ある時、とても悲しんでいるクラ

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お汁粉の〇〇のように聴く

お汁粉の〇〇のように聴く

「聴く」の比喩シリーズです。
「聴き手が主役にならないように」と講座で話すことがあります。
主役は話し手さん。

話すのも、気づくのも、決めるのも、話し手さん。

話し手さんが執刀医なら、聴き手は手術助手。
汗を拭いたり、器具を渡したりします。(よく知らないけど、イメージ)

話し手さんがゴルフ・プレイヤーなら、聴き手はキャディーさん。
バッグを持ち、必要なクラブを渡します。
「ここは〇番のほうが

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沈黙を聴くとき

沈黙を聴くとき

月に1回、公開カウンセリングをしている。
20分、私がお話を聴いて、終了後に話し手さんから、
・話す前といまの変化
・話しているあいだに起きたことや発見
などをシェアしてもらう。
その後で、オブザーブ席のみなさんから質問を受ける。
話し手さんに訊きたいことでもいいし、
聴き手の私にでも。

先日こんな質問があった。
「けっこう長い沈黙があったけど、その間、聴き手は何を考えているのか?」

私は少し

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だいじだいじを聴く

だいじだいじを聴く

子どもたちが小さいころ、お気に入りのものを「だいじだいじ」と呼んでいた。ギュッと抱っこしたぬいぐるみや、握りしめた何かのフタ。「だいじだいじなんだね」と声をかける。
また、こちらの持っているペンなどを手にとって走り出しそうなときに「あ~、これはママのだいじだいじだからね」とか「これは先生のだいじだからね」などと言って返してもらう、などした。
いや、実際にはそんな悠長な気分になれず、「ダメ!」って言

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セルフ・コンパッションとは、心に住むきつねの親子を感じること

セルフ・コンパッションとは、心に住むきつねの親子を感じること

リスニングママ・プロジェクトの仲間であり高校以来の友人であるともちゃんが「マインドフル・セルフ・コンパッション」についての学びと経験をシェアしてくれる会に参加した。
自分自身に思いやりを持つとは、どういうことだろう。

10数名の仲間がZOOMの画面上に集って、あたたかい気持ちになった。
ともちゃんが、本や講座で学んだことをざっくりまとめて伝えてくれて、ふむふむ、とききながら、ある程度予備知識と興

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VRで聴く

VRで聴く

「聴く」についての覚書。
昨日は月に1度の公開カウンセリング。
私が聴き手となり、参加者さん2名のお話をそれぞれ20分聴いて、その後オブザーバーの参加者さんと質疑応答をします。

自分が無意識・または意識的にやっていることを、質問していただくことによって、あらためて言語化します。すると、再現可能なかたちでほかの人たちに手渡せたり、逆にこれはしないほうがいいね、と確認できたりする会です。

今回は、

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「聴く」におけるチューニングと演奏技術

「聴く」におけるチューニングと演奏技術

今日は毎月開催している、【聴くプロのための公開カウンセリング】でした。実際に20分のセッションを行い、その後、話し手と聴き手(私)に、参加者から質問していただきながら学びを深めていく会です。
聴くことを探究する仲間が集って学んでいます。

毎回さまざまな発見や学びがあるのですが、この会は毎回録画などの記録を残していないため、話題に出たことの中で汎用性の高い部分を書き留めておきます。
私は話を聴くと

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炊飯器を開ける時に一緒にいてほしい

炊飯器を開ける時に一緒にいてほしい

『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』が重版出来となりました!みなさまのおかげです。ありがとうございます。

今日は新月なのであらためてこれからやっていきたいこと、叶えたいことについて考えています。新月のウィッシュリストづくりワークショップを定期的にする以前、20年ほど前、参加者として宝地図(ビジョンボード、コラージュ的なもの)を作ったときから、いや、中学生くらいの自分も多分抱えてきた、

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「聴く」について誰にどうやって伝えたい?

「聴く」について誰にどうやって伝えたい?

全力で出版した本『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』を、こんどは届けるため&読んでいただくために全力で奔走中ですが。
先日、出版記念トークライブで、「これから」の展望を共著者3人それぞれ語りました。私は「単著に取り掛かる」と宣言しました。

本を出す、というのは長年の夢で、今回それが叶ったのは本当に仲間の力があったから(著者、プロジェクトチーム、クラファンの支援者さんたちありがとうござ

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