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個人的プレイリストのライナーノーツ

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とあるプレイリストにまとめた曲を、一曲ずつ触れていく。 ごく私的な記録。
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2022年6月の記事一覧

M22.青空

aiko「青空」です。

私はaikoに疎く、それこそ『カブトムシ』と『花火』、それから『milk』くらいしか知りませんでした。(今でもそんなに知っているわけではありません。)

aikoをきちんと聴いてみようと思ったのは、ストリーミングを解禁した時です。2020年2月26日です。この日にリリースされたのが『青空』でした。つまり、ストリーミング解禁時の最新曲ということになります。

とりあえず、サ

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M23.熱帯夜

SHISHAMO『熱帯夜』です。

SHISHAMOは女の子3人のガールズバンドです。
最初に知ったのは、多分音楽雑誌とかネット記事の見出しだったような。名前だけを知っている時期が続きました。
聴いてみようと思った決め手は、OKAMOTO'Sというバンドが、Instagramかツイキャスか何かでやっていた生配信でした。彼らが『OPERA』というアルバムを制作していた時期、合宿形式で泊まり込みでレコ

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M21.幸福論

レキシ『幸福論』。

元々『幸福論』は椎名林檎の曲です。『アダムとイヴの林檎』という椎名林檎のトリビュートアルバムに収録されているのがこの曲になります。トリビュートとは、感謝とか尊敬とかそんな意味になります。特定のミュージシャンを慕っているミュージシャンたちが集まって、曲をカバーしたりするのがトリビュートアルバムです。『アダムとイヴの林檎』には沢山の人がカバーした椎名林檎の曲が入っている、とそんな

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M20.夜を使いはたしてfeat.PUNPEE

M20.夜を使いはたしてfeat.PUNPEE

これにて2/3。

STUTSとPUNPEEによる『夜を使いはたして』です。

STUTSはMPCプレイヤーです。MPCとはMusic Production Center の略だそうで、サンプラーの名称です。正方形の機械に3×3程度のボタンがついていて、それぞれに音を入れることができます(それをサンプリングと言います。何か既存の音から抽出して利用し

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M19.夏の魔法

Enjoy Music Club『夏の魔法』です。

Enjoy Music Clubは3人組のラップグループです。
バキッとした韻や、巧みなフロウで沸かすタイプではなく、ゆるいラップが魅力のグループです。

『夏の魔法』。気付けば、6年も前の曲なのですが、夏が来るたびに繰り返し聴いてしまいます。
……この曲を知ったのは2016年ではなくて、2017年だった気もします。だとしたら、聞いているのは6

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M18.Quiet Dance

藤井隆の名アルバム『Coffee Bar Cowboy』より『Quiet Dance』です。

まず、私と藤井隆の出会いから話しましょう。(そんなにはかかりません。)
既にこのnoteでは何度か触れているラジオ番組に、『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』というものがあります。(番組名にはあまり触れてなかったかもしれません。「宇多丸さんのラジオ番組」と書いていた記事は基本的にこの番組を

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M17.ディスコの神様feat.藤井隆

毎日覗いてくれる、物好きのあなたへ。
今日は2度更新します。

tofubeatsと藤井隆の名作、『ディスコの神様』です。

「国産シティポップ最良の遺伝子を受け継ぐ男」こと藤井隆、です。
私にとっての藤井さんは完全に歌手です。
彼は『ナンダカンダ』で歌手デビューをしたわけですが、その後の彼の八面六臂の活躍といったら目を見張るものがあります。『ナンダカンダ』以降『ロミオ道行』など、名アルバムを連打

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M16.N.O.

電気グルーヴ『N.O.』

歌詞がとにかく良いです。明るいけれど、明るすぎない曲調に対して、ネガティヴだけどネガティヴすぎない歌詞。とてもあっています。

1番の『先を思うと不安になるから今日のところは寝るしかないね』は高校大学の頃自分に念じていました。
「学校ないし 家庭もないし ヒマじゃないし カーテンもないし」とないない尽くしの日々だけれど、どこか前向きになれるような、なれないような、少なく

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M15.セルアウト禅問答

M15.セルアウト禅問答

2記事続けてやや重たかったかと思いますので、今回はライトにいこうと思います。
というのも今回はM13.やM14.と比べてかなり熱量が落ちる、というのが正直なところです。
(なんでわざわざ入れたのでしょう)

挫・人間を知ったのはドレスコーズ とグリムスパンキーのツーマンライブを観に行った時だったと思います。オープニングアクトに挫・人間が出ていました。
挫・人間とドレスコ

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M14.人間不信

M14.人間不信

前回に引き続き、志磨遼平のバンドによる曲を取り上げようと思います。
時系列としては、M13で触れたドレスコーズ よりも以前の2008年、毛皮のマリーズの中期の曲です。

『人間不信』の入ったアルバム『Gloomy』は志磨さんがどん底の時に作ったアルバムです。一つ前の記事で、「毛皮のマリーズは演じるバンドだ」という趣旨のことを書きましたが、かと言って個人的なものが入っていないわけ

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M13.メロディ

M13.メロディ

ドレスコーズ4人体制、最後のCD『Hippies E.P.』より『メロディ』です。
あまりに思い出に溢れているこのCDから、何を選ぼうか悩みましたが『メロディ』にしました。理由は単純に「1番最初に聴き込んだ曲だから」です。

ドレスコーズというバンドはロックバンド毛皮のマリーズのフロントマンとして活躍した志磨遼平が、マリーズを解散させた2011年の翌年2012年の始めに組みました。
毛皮のマリーズ

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M12.Renaissance

PUNPEEというラッパーの名曲、『Renaissance』です。
もしかすると、あなたはPUNPEEを「『ODDTAXY』のテーマ曲を歌っている人」として知っているかもしれません。知らないかもしれません。

PUNPEEはあまり韻を踏まないラッパーです。RHYMESTERの時に「ラップとは韻を踏むこと」という狭い定義を説明したのは今回のための前振りです。
ラップとは必ずしも韻を踏みません。
ラッ

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M11.ばらばら

星野源が失恋の際に作ったのがこの曲「ばらばら」です。
また失恋だってさ。

元々、星野源はインストバンドでギターとマリンバを担当していました。
インストバンドです。歌を歌っていなかったんです。
ちょっと嘘です。
歌も歌うインストバンドをしていました。
今思えば変な話です。ちなみに俳優業は音楽業とほぼ同時スタートでした。

『ばらばら』は星野源の1stアルバム『ばかのうた』に収録されています。後々イ

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M10.参考文章②

1つ前の記事の中で、流れで書いたことを掘り下げたいと思う。
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「大嫌いな2文字の言葉があって。何故かというとその言葉は使ってしまうと途端に形骸化してしまうからだ。使った途端に嘘になる。そんな言葉は言葉として機能していない。」
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1つ前の記事で「青春」という言葉についてこう書いた。「青春」という言葉は本当に嫌いで、何故ここまで嫌いなのかについて書きたい。
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1番最初にこの言葉を意識した

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