M21.幸福論

レキシ『幸福論』。

元々『幸福論』は椎名林檎の曲です。『アダムとイヴの林檎』という椎名林檎のトリビュートアルバムに収録されているのがこの曲になります。トリビュートとは、感謝とか尊敬とかそんな意味になります。特定のミュージシャンを慕っているミュージシャンたちが集まって、曲をカバーしたりするのがトリビュートアルバムです。『アダムとイヴの林檎』には沢山の人がカバーした椎名林檎の曲が入っている、とそんなところです。

正直なところ、私は椎名林檎をあまり好みません。好きな曲もいくつかありますが、基本的には苦手です。なので、椎名林檎にせよ東京事変にせよ、聞かず嫌いな部分が多いです。好きなことについて話す場でそうじゃない理由を書くのは憚れるのですが、端的にパフォーマンスが苦手です。
が、しかし沢山の人に支持されているものには、それ相応の理由があるのだろうと思い時々聴いてみます。『長く短い祭り』なんかはそうして好きになりました。

『幸福論』を知ったのはこのトリビュートアルバムでした。最初に書いたような経緯から、椎名林檎周りの作品に疎かったのです。『アダムとイヴの林檎』はそれこそレキシを始めとした好みのミュージシャンが参加していたので聴く気になりました。なので、カバー→オリジナルの順に聴いている曲が多いです。

レキシは元々SUPER BUTTER DOGというバンドのキーボーディストです。レキシというソロユニットで日本の歴史をテーマにコミカルな歌詞と、確かな演奏力で沸かせる人気ミュージシャンです。元はと言えばレキシの『きらきら武士』という曲に椎名林檎が客演して歌っているのがきっかけのカバー参加だと思われます。
ちなみにレキシで好きなのは『狩りから稲作へ』です。狩りをして移動しながら生活していた人類が稲作を始めて定住する過程をラブソングにしています。……聴いてみないと意味わかんないと思うので是非聴いてみてください。

レキシのファンクアレンジの『幸福論』、ダンサブルな分かえって歌詞がより立って聴こえてくるような印象です。いいこと言ってるじゃん。と思ったりします。
以下は2番のサビです。

『あたしは君のメロディーやその哲学や言葉すべてを
守るためなら少しくらいする苦労もいとわないのです』

わかる〜、流石レキシ〜、となります(※カバーなので当然レキシの言葉ではなく椎名林檎の言葉です)。
最後のサビではこう変わります。

『あたしは君のメロディーやその哲学や言葉すべてを
守り通します 君が其処に生きているという真実だけで幸福なのです』

マジわかる〜、マジ流石レキシ〜、となります(※作詞作曲椎名林檎です)。

オリジナルも遡って聴いてみましたが、自分はこのレキシバージョンのほうが好きです。


それでは、また。あなたを愛しています。

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