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#新型コロナウイルス

うたかたの日々(日々の泡)

うたかたの日々(日々の泡)

「泡沫」。
「うたかた」と読む。
水面に浮かぶ泡。
儚く消えやすいもののたとえ。

ボリス・ヴィアンの「うたかたの日々」。
肺の中に睡蓮が生長してしまう奇病にかかったクロエと、恋人のお話。

毎年、冬に風邪をひいて咳が胸のあたりから出ると、
「肺に睡蓮の蕾がね・・・。」
曇った空の色に、モネの「睡蓮」の薄紫色が思い浮かんで、
そんな風に冗談を言っていた。

しかし、今年はそんな冗談は言えない。

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『豊かに生きる』という本

『豊かに生きる』という本

お正月の記事が、#絵でお知らせをいただきました。
読んでくださったみなさま、ありがとうございます。

お正月からのnoteを読んでいると、「生きる」というワードをよく見かけるような気がします。
コロナ感染が拡大する中で、生死について、否応なく考えるようになったのかも知れません。

お知らせをいただいた記事には、40代で他界した父について書きました。
やりたいことは、できたのだろうか・・・。
まだ、

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苺パフェの季節

苺パフェの季節

苺パフェの季節だな、と思う。
今は控えておこうと思いつつ、「白洲正子ときもの」展の帰りに娘と食べて帰った、以前のことを思い出していた。

その年の1月14日は、雪がちらつく寒い日だった。
いつだったかを確かめるのに、日記や手帳ではなく、Facebookで遡る自分の行動に、これでいいのかしら・・・と思う。

今の時代、普通のことである気がするけれど、
どうも、丁寧さに欠けた生活をしているような気がし

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