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「愛の音」by古川真穂「曲線」より…最高やで!聴いて弾いて自分なりに楽しもうとして試行錯誤している話

その曲を知ったのは、京阪神エルマガジン社が出している、“meets”という雑誌の中で紹介されていた、アルバムCDだった。

最近はご無沙汰しているが、私がmeetsを読んでいた頃は随分前のことだ。

当時のmeetsは私の感覚としては男性向けであって、他の雑誌とは趣向が違い、“男性目線”な記事が面白く、興味のある号だとすかさず買って読んでいた。

その中の小さい記事で見つけた、知らない歌手(2人組)「The Blue Films.」の「曲線」というアルバムだった。

記事は何と書いてあったかはもう覚えていないが、何か心惹かれる。…普段知らない歌手については、よっぽどでないとそんなことはないのに…。

今の自分に合うアルバムかどうか、一種の賭けだったが、意を決してCD屋に注文して手に入れた。

ワクワク、ドキドキしながら聞いてみる…。

一曲目の「黒猫のブルース」は、始まりが大人しいので、私好みでないかも?と思いながら暫く聴いていると、古川真穂が大きくメロディーを歌っている所があり、ひたすら素晴らしい曲と、圧倒される歌唱力だった。

全部聴く前に、ちょこちょこ他の曲も一度“イントロクイズ”のように聴いてみることにした。

二曲目の「karamawari」を聴くと、何だか私の好きなテイストだ。

それからそのように次々と“取り敢えず”聴いていると、私のハートを鷲掴みした曲がかかった。

それは「愛の音」だった。

もう他も勿論、素晴らしいのだが、この「愛の音」だけでもアルバムを買う価値が十分にあると確信した。

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他にも良い曲があるのに、何故かここに来ると激しくワンリピートで、ひたすら聴いてしまう。何度聴いても鳥肌さぶいぼもんである。

歌詞も素晴らしいのだが、いかんせん“オトナの愛の歌”なので、“セクシーと言う言葉から一番遠い対角線上にいる私”には、歌詞を読むと何だかこっずかしい。エエ歳になった今でも顔が赤くなってしまいそうなので、ここでは歌詞の内容を敢えて省かせて頂く。

何しろ常日頃から“私は音楽を聴く時は、メロディー派”と言っている。そのメロディーが私にとってキャッチー過ぎて、初めてフルで聴いた時、頭の中に電気が走り、ひっくり返りそうになった。

ブルースが好きな私にとって、脳内ヘビーローテーションが止まらない。しかも12/8拍子なのかは不明だが、一拍に対して早めの三連符のリズムが、また私の“好き好きゾーン”のかゆい所に手が届いてしまう。

「なんて幸せなひととき」(The Blue Films.「愛の音」から引用)

歌詞の中と意味は違うが、間違いなく私はこの歌を聴く時、そう思っている。

…ただ、残念なことに、私のこの愛する「The Blue Films.」の「曲線」というアルバムが私の周りではなかなか浸透せず、共感を得られにくいので、私一人の“密かな楽しみ”となってしまった。

なぜ、こんな素晴らしいアルバムが周りの皆に共感してもらえないのか、不思議さと残念な気持ちでいっぱいになった。

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カラオケでも歌いたいが、私が現時点で最後にカラオケに行った日までの記憶では、選曲することができなかった。「なんでやねん!」という、関西人にはおなじみのツッコミを入れたのは、今でも記憶にある。

仕方がないので、ピアノで弾くしかない!と思い、楽譜を探したが当然ない。カラオケにもないのに楽譜があるわけないのは、ある意味仕方がないのか。

そこでスマホのアプリで、曲を録音するとメロディーは採譜されないが、コード(和音)等は表記されるものがあったので、耳コピーとこれでひたすら何度も練習するしかない。

録音はアナログなものしか持っておらず、変な音を途中出さないように、息を潜めてスマホに録った。

そのアプリのお陰で、「少なくとも何とか形になりそう!」ということで、ずっと一番Wi-Fiが届きにくい部屋で、ギガ消費を若干気にしつつ、弾きまくった。

「あぁ~!!ずっと弾きたかった曲を弾く時って、最高さいっこうにエエな!」と自己満足に浸っていた。

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それからしばらくして、我が家から割りかし近い所で彼女のライブがあることを知り、愕然とする。猛烈に行きたかったが、当時は病で一人で夜に出かけることは不可能だったので、泣く泣く諦めていた。

そんなある日、ボーカルの古川真穂が「曲線」をリメークしてアルバム「曲線is...」を出していることを知った。今度はピアノの坂下文野と演奏されたもので、曲は同じものに対して、新しく二曲プラスされていた。

「『The Blue Films.』の時とはテイストがガラッと変わってるかもしれない。」という不安を抱えつつも、大好きなピアノの伴奏に合わせて、というのも聴いてみたい。

早速注文した。…届くと彼女のチェキにサインの入ったものが同封されており、感動した。(当然、未来永劫の宝物である。)

演奏ボタンを押すと曲が流れてきた。坂下文野のピアノが素敵すぎる中で、古川真穂のあの色っぽい歌が奏でられていて、「The Blue Films.」とは違う味が出ており、同じ曲が多いアルバムとは言え、これも買って大正解と思えるものだった。

ただ好きな曲を好きなように弾きたいと思いながらピアノを趣味としているが、私はど素人だし、プロを目指してるわけでもない。だが、坂下文野のようなピアノを弾きたいと、ずっとずっと思っていたので、やっと出会えたと言っても過言ではない。

もし近くで「私のような者でも、レッスンが習えるならお願いしたい!」と思うほど、私の理想の“弾きたいものが弾けるピアニスト”であることは間違いない。

しかも古川真穂の色っぽさ、艶っぽさは歳を重ねるごとに良い意味で熟成されており、ますますこの歌を更に進化させている。

知っている曲ばかりなのに、またひっくり返りそうになったのは言うまでもない。

今でも時々、アルバム以外にYouTubeで彼女の「愛の音」を始めとした作品を聴いては、ウットリしている。(いっそ円盤化願いたい)

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また「愛の音」をピアノで弾きたくなった。以前スマホに録音した、あのアプリを立ち上げて、呼び出そうとしたが…。

他の曲はちゃんと出てくるのに、「愛の音」だけ出てこない。なんでや??

何度も試みたが、どうしても出ないので、また一つ何か消して、最初から息を潜めて録音しなければいけないのか。なんでやねん!!

これ以外にも「して」「ネジなし」「ややこしい気持ち」も私好みの曲で、できればピアノで演奏したい。

何とか楽譜、売ってくれないだろうか??

古川真穂の認知度の更なる向上により、これらの曲のカラオケ化、楽譜販売、何とかどうにかして欲しいものである。

皆さんも、是非彼女の歌を一度聴いて頂きたい。(ちなみに回し者ではない。)

スマホの調子が最近すこぶる悪いので、買い替えてからやりたかったが、“欲望”を満たすためにまた近々今のスマホに「ドウドウ」となだめながら、「愛の音」をアプリに息を潜めながら録音しようか思案している…こうして、私の小さな「やりたいこと」を叶えたいと画策している、らびっとなのである。

追記:あれからスマホに録音が成功した。これから存分にピアノを楽しめそうだ(笑)

(注:写真は文中のアルバムではないので、ご注意を…。)


#創作大賞2024 #エッセイ部門

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