自分らしく転がっていける形

動けないのは

余計な装飾品で着飾り過ぎたから

見えないのは

人目を気にしてありきたりな色彩ばかりを

取り入れすぎてしまったから

歪んでしまったのは

自分の心を我慢しすぎてしまったから

削いで剥いで脱ぎ捨て

突き出した先っちょだって

磨いて丸めて取り除いて

理想的なのは滑らかな球体状

丸みをもった心の有り様

装飾品を剥がしていけば見えてくるだろう

自分の本当の姿形

肌の色を気にする必要もない

求める趣味嗜好に他人の目なんか

気にする必要もない

生まれもった姿を恥じる必要もない

何が自分にとって気持ち良いのか

無意識に転がっていける自由な形こそが

自分にとってのベストな形

飾り立てたって動けなくなるから

身軽でありたい

自分の心を偽りたくないから

望む色彩は好みの空の色

流れていく白い雲を追いかけて行くのに

誰それの許可なんか必要ない

今この瞬間にでも自分が望むのならば

我慢をせずにまずは踏み出す一歩目

自分だけの理想の球体を心に描いて

誰にも描けない自分だけの軌跡を描いていく

自らの心を偽ってきたたくさんの飾り物を

一つずつ剥がしていきながら

球体へと近づけていく