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小さな水溜りに夢中

岩場に取り残された

小さな水溜り

隔絶された世界の中にも

生き物たちは

懸命に生きている

岩の隙間に体を押し込み

隠れているつもりの蟹

景色に同化して一見したら

石ころの様に見えるが

ふとすると動きだすヤドカリ

しっかり隠れているのに

ちょっとした刺激に

びっくりして暴れる小魚

我関せずと言った調子で

触手を動かすイソギンチャク

気ままな楽天家の様な貝たちが

ぬめぬめと岩場を

登ったり降りたりを繰り返し

僕はと言うとギンギラギンに

まなこを見開いてそんな小さな

自然のアクアリウムを

見つめる奇妙な生き物

波打ち際の岩場に

取り残された小さな世界には

ドキドキワクワクが

溢れんばかり

手を伸ばせば

触れられる距離にある

未知の刺激

僕の好奇心を満たしてくれる

生き物との出会い

声は聞こえずとも

生きている力は感じとれる

子どもとしての僕は

そんな彼らのことが気になって仕方ない

だから探す

だから探り出す

知りたい心がテンションに反映されて

水溜りを覗く僕の眼差しは真剣そのもの

楽しくて仕方ない自分だけの世界が

ここには広がっている

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