理想的な自分だけの青

隣の芝生の青さが眩くて

羨ましくて耐えられない

だから目を伏せて足元を

見ると自らの立ち位置の

安定感に不安を感じて

じっとしてられなくなり

走り始めるが

地球は丸くて

どこまでいっても同じ景色

同じ空の下をぐるぐる

回る回る空回る

あぁ晴れやかな空の下なのに

気持ちは晴れずに上手くいかない事ばかり

未だに比べてしまう

あの人やこの人と

自分とのあれこれ

スッキリしない頭の中では

常に比較検討しては

自らの欠点ばかり

ピックアップして

みえてしまうから

尽きないため息

走っても追いつけない

あの人やこの人の背中

理想の自分

頭は諦めたくないのに

足腰はもう悲鳴をあげて

もう楽になりたくて堪らない様子

青く染まりたいと願う思いだけは

誰にも負けない筈なのに

僕の目にはどれもこれも眩く見える

頑張っても何が足りないのか分からない

積み重ねていく葛藤だけが

夜な夜な僕に語りかけてくる

諦めろだの

立ち上がれだの

口々勝手に日毎にコロコロと

変わるがわるその日の気分次第で

変わる励ましの言葉がある種の僕の原動力

明日も明々後日も走る為の力に変えて

理想の青を手に入れる為に

僕は走り続けていく

誰かの青じゃない

自分にしか生み出せない青に

僕の世界を染めていきたい

この記事が参加している募集

スキしてみて

私の作品紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?