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現在進行形のXXX

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スターシードとして覚醒した著者の実体験に基づいたノンフィクション系ノベル。リアルとファンタジーの融合のその先は…? -since.2023.5.23-
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Around 30 vol.3

Around 30 vol.3

入道雲がもくもくと膨らんだ夏空。
日差しが眩しくて反射した光がキラキラしていた。見た目は涼しげで美味しそうなふわふわの雲のソフトクリームは、蒸し暑さで溶けてしまいそうな陽炎が見えていた。

「あつ~い…溶けそう。。」
「電車混みすぎだしさぁ、隣のおっさんに胸元覗かれてもう最悪ぅ~仕事したくない」
同僚と出社するなりうちわや扇風機やらで、暑さから逃げ出すべくアイスコーヒーを飲みながらオープンスペース

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Around 30  vol.2

Around 30 vol.2

行きつけの立ち飲み屋に通い始めたすぐ後、私はあれよあれよという間に環境が変わり始めた。

それまで契約社員だったのだが、部署がなくなる危機で滑りこみで推薦してもらい正社員登用試験を受けた。
だいぶ勉強する時間もあり数学が苦手だった私は弟に家庭教師をつけてもらいつつ万全に備えていたのだけど、試験当日に体調不良の極みのようなめまいと吐き気と貧血という症状が出て設問の解答を一列書き間違えたらしく華麗に落

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Around 30   vol.1

Around 30 vol.1

27歳。
まだ花の○○とか言ってもらえるほど艶と若さに満ち溢れていた頃、私は神田にある立ち飲み居酒屋で絶賛呑んだくれていた。

ちょうど7月に入って外で飲むちょうどいい季節。仕事のゲーム開発のデスマが終わった直後の開放感満ち溢れる時期に加えて、当時付き合っていた彼氏に、ブラックホールのような底なし沼に足を掴んで引き込まれそうになっていて、その場にいればいるほど自分が跡形もなくなくなってしまいそうな

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私は宇宙人。 vol.XXX

私は宇宙人。 vol.XXX

ずっと書こうと思っていたことなのに、タイトルを書いてみて軽く絶望を感じている。

何言ってんの自分。

こんな突拍子もないことを真顔で言われたら、笑うよりもこいつやべぇとしか思われないだろう。

はぁ、と小さなため息をついてアメリカンコーヒーを飲んだ。
落ち着け自分、そしてちゃんと起きろ?と心の中で念じた。

しかし…
これが嘘ではなく本当らしい。

「りのさんには使命があります。」

突然の-使

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