忍ちゃん

しのんだあれやこれ あべこべだよ

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記事一覧

死にたいに犯される夜

私がこの世に誕生してから19年しか経っていないが、死にたい気持ちに犯されすぎて本気であ、死ぬと思った夜が数回ある。 死にたい夜はまるで地獄のようだ。涙で鼻から息を…

忍ちゃん
1か月前
6

お元気でいてね

こちらは梅雨に突入してざんざん降りの雨の日が続いていますが、そちらはどうですか?暑いですか?体調を崩さず、元気にやっていますか?君の声が聞きたいです。 あの頃の…

忍ちゃん
1か月前
10

「一生一人で死んどけばいいよ」
独りで吐き出したなんの意味にもならない空虚の言葉
反吐が出るくらいの必死な抵抗と願望が視える本心
今日も一人生温い息と共に生きている

忍ちゃん
1か月前
1

夏祭り

未練がましく、ずっとあの夏に囚われたまま。金髪に浴衣は似合わないかなって、少しプリンになった頭髪を撫でた。気合い十分ってことが安易に分かってしまう派手な見た目が…

忍ちゃん
1か月前
5

苦しみの循環を死と生の狭間で行うのは容易いことではなくて、酸素をとり込んで息を継ぐことは天才や凡才に等しく必要であってそれに優劣等はない。人の見えない悩みや生きやすい環境は全て対価があって等価交換である。

忍ちゃん
1か月前
1

好奇心だけで沢山のものを掬いあげては捨てきらずに溜めて壊れて、終いには色も濁って哀しい。いつも見ないふりをして感情だけは過去に囚われたままだ。あの頃は抱えたぶん…

忍ちゃん
1か月前
1

すべてを愛せますように。
そんな想いとは裏腹にすべては愛せない。己の中にだけ存在する狭すぎる運河ですら愛せないときがあるのに、川の流れを辿った先に見える海までも愛したいの思うのは欲張りだろうか。

忍ちゃん
1か月前

金魚

息がしづらくなった。 いつからだろう、憧憬に恋の匂いが混ざったのは。いつからかどろりとした匂いが鼻の奥に居座っていた。 まるで世界が熔けてしまうのではないかと錯…

忍ちゃん
1か月前
5

死にたいに犯される夜

私がこの世に誕生してから19年しか経っていないが、死にたい気持ちに犯されすぎて本気であ、死ぬと思った夜が数回ある。

死にたい夜はまるで地獄のようだ。涙で鼻から息を吸うことが出来なくなり口呼吸をしたくても嗚咽でままならない、窒息しかけると何度も思った。頭に酸素が回らなくなり頭痛に悩まされる。ひたすらと自分の存在すらを罵倒し、責め続ける拷問が数時間続く。次第に己の身体を殴り続けるのだ。体感で言うと永

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お元気でいてね

こちらは梅雨に突入してざんざん降りの雨の日が続いていますが、そちらはどうですか?暑いですか?体調を崩さず、元気にやっていますか?君の声が聞きたいです。

あの頃の私は、今よりうんと酷く幼稚で感情に振り回されやすくて視野がすぐ狭くなっちゃって、楽しいとは言えない恋をしていました。なにもかもうまくいかなくて結果、最悪的になんとも言えない関係になっちゃってすべてをキャンバスに殴り書きしたあの時期のことを

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「一生一人で死んどけばいいよ」
独りで吐き出したなんの意味にもならない空虚の言葉
反吐が出るくらいの必死な抵抗と願望が視える本心
今日も一人生温い息と共に生きている

夏祭り

未練がましく、ずっとあの夏に囚われたまま。金髪に浴衣は似合わないかなって、少しプリンになった頭髪を撫でた。気合い十分ってことが安易に分かってしまう派手な見た目が恥ずかしかった。私の傷んだ髪に普段の100倍輝いて見える魔法をかけてくれたお姉さんに照れくさくてずっと、この姿を見せるのが恥ずかしい恥ずかしい会えないどうしようって伝えていたら、もうお姉さんが勝手にやったって伝えていーんだよって優しく言って

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苦しみの循環を死と生の狭間で行うのは容易いことではなくて、酸素をとり込んで息を継ぐことは天才や凡才に等しく必要であってそれに優劣等はない。人の見えない悩みや生きやすい環境は全て対価があって等価交換である。

好奇心だけで沢山のものを掬いあげては捨てきらずに溜めて壊れて、終いには色も濁って哀しい。いつも見ないふりをして感情だけは過去に囚われたままだ。あの頃は抱えたぶんだけ強くなれると過信していたが、今になってはそうじゃないと分かる。なにもかも世の中のせいにして嫌になっていく己の未熟さばかりが目について胸に針が貫かれたような強烈な痛みが胸に走る。

いつも怖いから先に五歩進んだら急に十歩下がる。そんな保険

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すべてを愛せますように。
そんな想いとは裏腹にすべては愛せない。己の中にだけ存在する狭すぎる運河ですら愛せないときがあるのに、川の流れを辿った先に見える海までも愛したいの思うのは欲張りだろうか。

金魚

息がしづらくなった。

いつからだろう、憧憬に恋の匂いが混ざったのは。いつからかどろりとした匂いが鼻の奥に居座っていた。

まるで世界が熔けてしまうのではないかと錯覚するくらいの猛暑が続いた。
教室の金魚がパクパクと口を動かしている様子をじっと見つめる。かすかなハイライトが光る金魚の目の奥で、水槽越しに自分の目を覗き込んだ。ふと気づいてしまったのだ。いつのまにか恋慕の渦にのみこまれてしまっていると

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