好奇心だけで沢山のものを掬いあげては捨てきらずに溜めて壊れて、終いには色も濁って哀しい。いつも見ないふりをして感情だけは過去に囚われたままだ。あの頃は抱えたぶんだけ強くなれると過信していたが、今になってはそうじゃないと分かる。なにもかも世の中のせいにして嫌になっていく己の未熟さばかりが目について胸に針が貫かれたような強烈な痛みが胸に走る。

いつも怖いから先に五歩進んだら急に十歩下がる。そんな保険しかかけれない生き方が危ういほどに身に染み付いてしまった。
忘れてほしいけど忘れないでほしい、それはふりだけでいいから、せめて嘘でいいからとみっともなく縋って懇願する。つくづく我儘で愚かだなあと思うが、これが人間くさくていいのかもしれない。

感情はいつもぐちゃぐちゃで、潰れたら美味しそうだなーと心做しに思う。壊されるより潰して欲しい。あまり変わりは無いくせに、気持ちの代わりがあると安心する。
あまのじゃくな性格がそのままに表れて、つらつらと言葉ばかり並べては素直な気持ちにいつも蓋をする。いつからか純粋で無垢な想いを醜く感じてしまうようになった。善し悪しもわからず全てを無駄にするようなやり方ばかりするからだ。いつになったら己の心と偽りなく対等な会話ができるのだろうか。

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