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矢口れんと
2019年8月20日 06:56
ひとことで片付けられる気楽さとつらさとの間を今日も生きていくひとことも役に立たない悲しみとよろこびとかで世界は出来ている
2019年7月15日 14:12
今日の書いて出し。さらりと二行詩。(本当は句会中に思いついたイメージを転用)
2019年7月2日 12:33
行き場を失くした悲しみたちに わずかな水でも与えましょうか 気のままに空を射る矢とはせず ぬかるみに暮れなずむ蛇となれ
2019年6月16日 12:58
かの眩さに粉々に散る雲の真下で 千切れたがったこの身がひとつ つなぎ止めている宿命ひとつ 許されたのは内に広がる時の空だけ
2019年6月13日 12:12
嵐の去りて凪いだ日常、 恋の名残が陽だまりに沈む。 激しい渦に羽を裂かれた、 鳥の群れは大海へと墜ちた。 幸運な雛がただ一羽、 天を突き抜け帰れなくなった。 嵐の上で声なく暮らし、 微かに届くのは福音の羽音。
2019年4月30日 19:36
弱々しい指の感触残る左手幻にしては鮮やかすぎて ふと見やる歩こうか 引き連れるべき瑞々しさよ花びらが 光を透かして青く照る路
2019年4月4日 21:10
心ゆらゆら瞳も揺れる鏡を見ればまた取り繕う誰かが言った「私はいない」 信じられること信じることどんな本にも書いていない誰の口からも出ない言の葉 ーーそれは誰かの涙の底に宿る詩誰かの瞳に火を灯した詩言葉であることを忘れた詩
2019年3月30日 08:21
そこにある雲 繭の切り屑その天井は 今日のカンバス生きているのは 数限りない色生かしているのは 奥深い 白
2019年2月25日 23:23
戸を開いたら、春の香りが広がった。たしかに今朝は心叩く音を感じていた。 一瞬の風にさらわれる香気に、問いかけようとする口を噤めば、いつだって、世界は生まれ変わろうとする。いつかを知るのは今の私だけ。 ある夜に、悲しいアリアの種を包んで、胸元にそっと忍ばせていた。これ以上泣かないですむように、と。 さあ話そうか。夜の続きじゃなく、また手を繋いでさ。また新しく。
2019年2月21日 13:39
掴んだ手 懐に寄せて開いた手 何も残らない 時は大地と宙を巡り 砂塵にきらめく 夢のつぶてが 告げる みずから此処に佇めと
2018年12月25日 16:32
蜜も涙も溢れて漏れて 小さき器を恨めしく見ていた 月には目もくれなかった長夜 明ける頃には 海の一部でいたかったのに #詩 #短詩 #四行詩 #ポエム #エッセイ
2018年11月13日 11:30
朝が黄色い涙落とした夕べは青く鳴いていた移ろう色こそ恋と呼ぶなら望むのは 永遠でなく あと1分 #詩 #短詩 #四行詩 #エッセイ #小説 #ポエム #恋
2018年10月10日 08:30
衣かへして抱きしめたのは薄い紅のまま残った心 退く紅は秋の空色今宵、別の色恋へと向かう #詩 #短詩 #四行詩 #ポエム #エッセイ
2018年9月24日 07:58
距離は旅になり時間は紙になる会いたい人がひとりいるなら伝えたいことがひとつあるなら淡々と過ぎる日常の挿話にそんな紀行文があるといい思い出のひとひらでも持ち帰れたらきっとまた旅をしたくなるいま揺られながら夢を見ている同じ月を見上げていた人と同じ角度で見上げる場所をそんな夢と現の乖離も足を運ばぬ理由にならない旅に意味など端からない #詩 #短詩 #ソネット #ポエム