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アイリスを濡らす雨

お久しぶりです。

つぶやきはちょこちょこ投稿しておりましたが
なかなかまとまった文章を書く時間がとれず
記事の形での投稿は
昨年以来ずっとご無沙汰しておりました。

つぶやきにもいいね、コメントなど
くださった方ありがとうございます♪

今回は今までとは少し雰囲気を変えて、
一つのお話にしぼった感じではなく

色々な話題について
自由に書いてゆくような形で
投稿してみようかな、と思います。

以前そういった形式で
書かれたnoteを見かけたことがあり、
そんな記事も楽しそうだなと思って。

だいぶ長くなりますが、
お付き合いいただける方はぜひ**

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

【螺旋の四季】

 「季節の変化は螺旋のよう」という言葉を、季節の変わり目によく思い出す。高校時代の模試の評論文で見た言葉。
 日本の「四季」の感覚について書かれた評論文で、ふつう時間は一直線に進むもの、という捉え方をされることが多いけれど、季節に関しては春夏秋冬という移り変わりがあるせいか、時間の概念にしては珍しく、ぐるぐると巡っているような捉え方をされることが多いようだ、と。
 ただ、同じ季節であっても全く同じになることはないから、同じところをただ回っているのではなくて、ゆるやかな螺旋階段を登っていくようなイメージが季節というものについては正しいのではないか、というのが概要だったと思う。
 螺旋階段、という表現がすごく素敵だと感じたのを覚えている。5月のいまは、夏へと向かう螺旋階段を駆け足で登っていく感じがする。日差しにまぶしい暑さを感じては一段、スーパーで初物のスイカを見つけてまた一段、半袖のお洋服を解禁してからまた一段。四季の螺旋の、次なる一段を見落とさず、みずみずしく感じ楽しみ続けられるような心でありたいと思う。

【ただ美しく在るスカーフ】

「スカーフ」が好きだ。見るのも買うのも好き。何年か前に一度はまって、それから少しご無沙汰していたけれど、最近スカーフ熱が再燃してきている。さらさらとした滑らかな手触りと、繊細かつ華やかな柄、色使い。一つの存在に、私が魅力を感じるポイントがこれでもかと詰まっている。
 ただ一枚の布である、という点もいいなと思う。例えばここにここを通して、とか用途や使い方を限るような作りが加えられていなくて、ひらりとただ綺麗な「布」のまま、そこにあるというのが余計に素敵に見える。
 柄もそれぞれに多様で、スカーフならではのモチーフたちが自由に遊んでいるような気がして、そんな気ままな美しさが好きだ。一枚の布が、まるでキャンバスみたいだなと思う。
 私は、特にモノに関しては、「実用的」ではないものほど好きになる傾向がある。そういったもののほとんどは、デザインの素晴らしさが一際輝いているものが多いから。スカーフもその例に漏れなく、ただ静かに美しくだけあるその姿が、見るたびいいなあ、と思う。

【アイリスを濡らす雨】

 よく雑誌で見かけていた「ダイアナ」という靴のブランド。ややお高めなお値段事情もあってきちんとチェックしたことはなかったけれど、今季新作のアイリス柄シリーズに惹かれて、公式オンラインを初めてじっくり見てみた。
 白地に華奢な線で描かれたブルーのアイリスが本当に綺麗だった。絵画シリーズと呼ばれるものの新作らしく、ゴッホの「アイリス」という作品とのコラボらしい。
 靴だけではなくて、折り畳み傘の展開もあるらしい。ライブ動画も公開されていて、どのアイテムも素敵!と思って動画を見ていたら、傘の紹介のときに「アイリスの花言葉には希望や、良い知らせといった意味があるんです。突然の憂鬱な雨でも、いっぱいのアイリスを見ればきっと良いことがあるような、そんな前向きな気持ちにさせてくれますよ」という店員さんの言葉が。
 それまで商品紹介をただ聞いていただけだったのに、それを聞いたとたん情景が思い浮かぶ不思議。突然の雨、広げる傘、美しいアイリス、急な雨は確かに嫌だけれど、名画から生まれたこの花たちと一緒ならそんな日も悪くないんじゃないかと、そのあとの「良い知らせ」を信じたくなったり。
 傘・アイリス・花言葉、その全てを結んだところにきちんとストーリーがあって、そういう「物語」を感じさせる物っていいな、と改めて感じた一瞬でした。

【切なさの予感】

 ジブリ映画の中では千と千尋が好きで、もう何回見たか分からない。先月だったか先々月だったか、金曜ロードショーで一回放送があって、その時も夢中になって見てしまった。
 何回目でも最初から最後まで真剣に魅入ってしまう。千と千尋は繰り返し見る人も楽しめるように作られているんじゃないかと思うようなところがあって、そんなところも素敵。
 序盤のころ、引っ越し中の千尋が車の中で話しているシーンだったか、テーマ曲の「いのちの名前」のピアノがぽろぽろと流れているんですよね。物語の始まりにしてはなんだか悲しげな、切なげな感じがして…のちの展開を知っている身としては、どうしても避けられなかったハクとの別れがここで暗に示されているような気がして、ただただハッピーエンドな物語ではなく、ちょっぴり切なさもあるストーリーだというのがここでなんとなく伝わってくる。
 千と千尋は特に夏を感じるころに見たくなりますね。夏って子供のころに「夏休み」があるからか、夏のはじまりに出会い、真夏のほんのすこしの時間を共にして、その後は結局一度も会わなかった、みたいな「ひと夏のともだち」的存在感と出会うことが多かったように思う。
 千と千尋は、千尋が変わっていくまでを見ていた存在と、最後には全て別れてしまうんですよね。別れとひとつなぎだった夏の出会いの、あのなんともいえない感覚が重なるから、この話が好きなのだろうなと、夏になれば恋しくなるのだろうなと、そんなことを思います。

最後までお読みいただき
ありがとうございました!

今まで一つのテーマでしか
書いたことがなかったのですが
こうしていくつかちょこちょこと
書いてみるのも楽しかったです。

いつもは作品の紹介も添えているのですが、
あえて今回は作品については触れずに
このまま文章だけ書き残す感じに
したいと思います。

ちなみにいつも作品写真を入れている
ヘッダー画像は
「アイリスを濡らす雨」にも記載した
ダイアナのアイリスシリーズを
イメージした色合いで作ってみました。

デザインはシンプルに、
色の組み合わせで文章のテーマに合わせるのも
面白かったです。

また近いうちに投稿できたらいいな。
真夏日と春の名残が混在する毎日ですが
みなさまお体にはお気をつけて!

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