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葬送のフリーレン

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『葬送のフリーレン』は、現在(いま)とても熱いマンガの一つだと思ってます。表面的には淡々と進んでいる雰囲気の時が多いですが、魂が熱く、奥が深い。原作マンガ、アニメいずれかを問わず…
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2024年5月の記事一覧

#02 なぜ民間魔法が伝説の魔法として扱われているのか : 「葬送のフリーレン」

葬送のフリーレンにおける魔法の扱われ方まず初めに 葬送のフリーレンの物語内における設定として、元々の魔法とは人間の使うものではなく、フリーレンやゼーリエなどの登場人物を含む、エルフや魔族、そして女神(神話時代の住民)など、人知を超えた種族が使う技術というものがある。 そしてこれらの魔法を一定の構造として解析し学問や技術として人間が扱えるようにしたのがフランメであり、人間が魔法を使わなかった時代において様々な種族に分散されていた魔法という技術を形式的に扱えるようにしたという

『葬送のフリーレン』のアニメ全話視聴後の感想 & 考察

今さらになりますが、話題になっていた『葬送のフリーレン』をAmazon Primeで全話視聴しました。 結論から言うと、不朽の名作となり得る作品だと断言できると思います。 アニメのテーマは「行こうか、人の心を知る旅路へ」とあり、フリーレンが魔法使いの少女フェルンと戦士の少年シュタルクと共に、死者の魂と対話できる場所となる北端の地エンデへ向かいます。 数あるファンタジー作品のように魔王討伐が主題ではなく、それは過去の話として扱っており、平和な地となった旅路の中で昔の仲間と

【一日一新 vol.2】 アニメ『葬送のフリーレン』

こんにちは。たぬさんです! 5月も下旬に差し掛かってきましたね。時の流れが早いです。 昨日から投稿を始めた「一日一新」ですが、しばらくは、前の日に体験したことを次の日に記録していくスタイルにしようと思います。 さてさて、今回はアニメ『葬送のフリーレン』です。 最近、周囲で『葬送のフリーレン』というワードが結構出てくるし、主人公のフリーレンが私に似てると言ってくれた人もいたので、ちょっと気になっていました。 昔からアニメはほとんど観てなくて、食わず嫌いしていたのですが、

ヒンメルのこの言葉で私は『葬送のフリーレン』にハマった

素敵な言葉に出会うまで2023年秋に放送が開始された、 アニメ『葬送のフリーレン』 今年に入ってから(たしか一月中旬くらい) やっと、見始めた。 見始めても、何これ面白い!どハマった! という感じではなく、 ゆる〜っと見進めていく感じだった。 が、 6話(回想シーン) ヒンメルのこの言葉が心に響いて、 すっかりハマってしまった。 ヒンメルからアイゼンに向けて送られた言葉。 深掘りこれって人生にも言えることだよなぁ と思って、心にじーんと染み渡った。 頑張ることも

アニメ『葬送のフリーレン』雑感 ~文学のような名作~

アニメ『葬送のフリーレン』を観た。その感想のような批評のような雑記。 ざっと感想 魔法が出てくるファンタジーの世界観ではあるけど、アクションシーンがたくさんある怒濤の展開はない。(後半はけっこうあるけど)。どちらかというと静かな物語。早く先が観たい!となるアニメではなかった。でも、決して退屈さはない。 人物描写や心理描写が細かく、すごく文学的でリアリスティック。長く心に残るような素敵な作品。(余談だけど『蟲師』というアニメと近しいものを感じた。) 「葬送」 「葬送」

【漫画】葬送のフリーレン13巻の感想

*出来るだけ詳しいネタバレは避けていますが、大まかなあらすじなどは出てきます。ご了承ください。 葬送のフリーレン13巻を読みました。 漫画のフリーレンとアニメのフリーレンでは 同じお話なのに、感じる温度が違います。 漫画のフリーレンのほうが、青ですこし冷たく儚い。 アニメのフリーレンのほうが、赤でじんわりと温かい。 どちらにも良さがあって好きです。 13巻は前巻の続きと、いつものように旅の道中での出来事、 そして、新しい章への導入部分が描かれていました。 ヒンメルた

バトル漫画としてのフリーレン、パート3 おまけとして

最後に、これはもうバトルの話ではなくて、キャラというか設定の話になるんだけど、フリーレンが魔族との対話は不可能だ。殲滅するしかないって言う点について。「いいインディアンは死んだインディアンだけだ」って海外でもネタにされてたらしいけど、この話を(フィクションだからむやみやたらと現実の話の比喩とかに拡大解釈するのは慎重にやった方がいいのはもちろんなんだけどさ)アニメ化されて話題になった時点でハマスの襲撃からイスラエルのガサ侵攻が始まったのは、タイミング的には最悪っぽいね。どうして

「バトル漫画としてのフリーレン」パート2になるのかね、これ

タイトルでバトル漫画とか言いながら、バトルの話をしなかったパート1に続くパート2だ。今度はちゃんとバトルの話をしよう。 この漫画の魔法使いが使う技は、初見殺しがほとんどで、相手の技が出される前に自分の技で相手を倒すって感じ。どれだけ先に必殺技を繰り出すかが問題で、さらにいうと相手がこちらの存在を察知する前にこちらが必殺技を出して倒すってのがたぶんベストな戦い方ね。だから相手の存在を察知する、自分の気配を消す事が一番大事でキモになって、魔力探知やら魔力の隠蔽は特に指摘はされて

バトル漫画としての「葬送のフリーレン」(パート1というか、本題に入る前のネタフリ)

公式のサイトでも「後日譚ファンタジー」って書いてあったと思うし、フリーレンについて語る人の多くは、そっちの冒険譚が終わったところから始まる物語ってところが面白いとか斬新だとか書いたりしゃべってると思うので、ここはひとつあえて逆張りっぽく「バトル漫画」としてのこの作品とかいったことを、これからだらだら書きます。 まずはバトル(といっても魔法をつかった戦闘方法がメインだけど)の話をする前に、そもそもの魔王討伐後、メンバーの短命種が年老いて死んでいくって話の展開を連載開始当時に最

葬送のフリーレンから見る仲間意識

こんにちは。 朝晩はかなり冷え込むようになったオーストラリアです。 とはいえ、ゴールドコーストの昼間は半袖でも大丈夫ですよ。 さて、 今日は仲間意識ということを考えてました。 あなたは友達がいますか? 友達がたくさんいるという方はきっと楽しく過ごせているかと思います。 かといって 友人がいなくても楽しいよという人もいると思います。 私はどっちかというとそれだったかも。💦 田舎育ちなので、 周りに友人もあまりいなかったのもありますが。 というか 一緒に時間

《アニメ感想》葬送のフリーレン

葬送のフリーレンを一気見しました。 おもしろかった。 何だろう、なんか心落ち着く感じ。 冒険ファンタジーなんだけど、フリーレンやフリーレンの弟子のフェルンの話口調が落ち着いているからかすごく静寂な気持ちで見ていられる。 静寂の中に時々心に染みるような言葉がポトンポトンと落ちてきて、何だか心地いい。 葬送のフリーレンは観たいと思っていたけど、ここ何年かは連続もののアニメを見る時間の余裕も無くて観れないと思っていた。 でも、noteを書くようになり、意外と時間は作れるものなん

【雑記】『葬送のフリーレン』が大好きなのに、なんかエラいミスを犯してしまった

先日、エモさに負けて勢いでこんな感想を書きなぐってしまった。 私は単行本派の人間なので、基本的に漫画の新ストーリーは3~4か月後にまとめて知ることになるわけである。 で、今回はそのブランクが招いた「やっちまった話」を、ここに己への辱めとして残しておこうと思う。 ○13巻を読み切ってからの感想正直、118話について読み始めの時点では強めの違和感を感じていたんですよ。 あれ?過去に飛ばされた時点ですでに魔族に襲われてたっけ? あれ??幻術にはどのタイミングで掛かったんだっけ

【雑記】葬送のフリーレン:第118話感想 / 追記アリ

うううううううううううう。 うううううううううううう。 自分は葬送のフリーレンを単行本で追ってる派の人間なので、5ヵ月くらい前のストーリーをようやく見ることができたわけなのですが、その、この話は…ヤバい…。 やられてしまいました。 これはだめだ。 書いて発散するしかない。 ----------------------------- 以降ネタバレ含みます ----------------------------- あの!幻影の結婚式って時点で「やってんなぁ!!」ってクソ

ありがとうマッドハウス アニメ『葬送のフリーレン』 感想

「神は細部に宿る」という言葉がある。アニメ『葬送のフリーレン』を見たときに思い浮かんだのはこの言葉だった。 とことん、細部まで拘りぬいた高クオリティな作品。〇〇がよい、というよりもすべての諸要素のレベルが高く、アニメ作品として化け物じみたクオリティの作品だと思った。こんなアニメ作品を世に送り出してくれた、マッドハウスに感謝しかない。 正直に言ってしまうと、自分は原作であるマンガの『葬送のフリーレン』はそんなに好きではない。話題になり始めたころ、まだ2巻か3巻くらいしか出て