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「バトル漫画としてのフリーレン」パート2になるのかね、これ

タイトルでバトル漫画とか言いながら、バトルの話をしなかったパート1に続くパート2だ。今度はちゃんとバトルの話をしよう。

この漫画の魔法使いが使う技は、初見殺しがほとんどで、相手の技が出される前に自分の技で相手を倒すって感じ。どれだけ先に必殺技を繰り出すかが問題で、さらにいうと相手がこちらの存在を察知する前にこちらが必殺技を出して倒すってのがたぶんベストな戦い方ね。だから相手の存在を察知する、自分の気配を消す事が一番大事でキモになって、魔力探知やら魔力の隠蔽は特に指摘はされてなさそうだけど、基本的な能力として扱われているみたい。それってなんか潜水艦と駆逐艦の戦いとかスナイパーの戦い方みたいだよね。

こういう戦い方ってなんか既視感あるよなぁと思ってむかし読んだマンガを思い出すと、白土三平のカムイ外伝(第一部)とか横山光輝の伊賀の影丸なんかの忍者漫画にあったような気がする。1960~70年代の話ね。

さらに言うと、フリーレンが弟子のフェルンに教えるゾルトラークって技は銃砲みたいなもんで、相手はそれを防御魔法を展開して防ぐんだけど、それを削っていって最後どちらが先に弾が尽きるか、盾が壊れるかってゴリゴリの物理で勝つみたいなシンプルな戦い方である。それ以外の魔法とかも試験編やらマハト編とかで色々出してきてるけどね。まあそのあたりもわかりやすくて良い。

忍者漫画の話をちょっとすると、白土三平は技の説明をして、これこれこういう技に対して相手はこういう動きをしたので防げた、防げず負けたとかちゃんと理屈つけていた。
横山光輝の方は、山田風太郎の影響と言われてるけど、それぞれ特技を持つ個人がチームを組んで相手のチームと戦うっていう、後々まで続くバトル漫画の基本を作った人。元の風太郎の話もそうだけど、チーム戦と言っても剣道の団体戦みたいに1人対1人が順番に当たっていく戦い方で、敵と味方が入り乱れて誰が誰がわかんない状況で戦うって話ではない。つか、そういう戦い方を描写しようとしても面白くもないだろうしね。

まあともかく、フリーレンのバトルを読んで、むかし懐かしい感じがした年寄りの感想でした。


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