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【日記】10月5日〜10月11日

10月5日
一晩中窓を開けて寝ていたので寒さで目が覚める。金木犀が香る朝。月曜日であっても気分が良い。

帰りの電車に乗っていると途中の駅で所謂"オタクっぽい"風貌の男が二人乗車してきた。小汚い格好をした小太りの男は仕事か何かで嫌なことがあったらしく「ムカつくわあ…」と何度も吐き捨てるように話しているのが聞こえてきた。やがて乗り換えの駅で降りると自分の先を歩いていた先程の小太りな男がホームの鉄柵に吊り下がっていた大きなプラスチック製の看板を力任せに殴りつけた。突然の喧しい衝撃音に心臓が止まるかと思った。イライラするのは勝手だけど他人に迷惑かけるなよ。

「マイルス・デイヴィス"ビッチェズ・ブリュー"現行版CDは聴く価値など無い。現行版は1998年に作り直された紛い物。本物なのは1996年までに製作されたCDかアナログ盤だけだ」というマイルスマニアの文章を目にしたらマニア心を焚き付けられてしまい、早速帰り道に格安で売られていた1996年版CDを買い込む。ナイアガラレーベル収集で培った音盤へのしつこさ・偏愛は未だ死なず。

10月6日
一日中ニットをハンガーにかけ続ける。またしてもコンピュータシステムに不具合。コンピュータエンジニアさんたちがフルメンバーでやって来る。物々しい雰囲気にたじろぐ。

10月7日
台風が近づいている。週明けには過ぎ去ってほしいけれど、果たしてどうなるのか。
ふとスピッツのメロディを思い出したので久しぶりに聴いてみる。「ハネモノ」という歌。

10月8日
冷たい雨が降る日。いよいよ冬に向けてコートを出荷する。今年の冬は数年ぶりに寒さが厳しくなるそうで、コートが売り上げの起爆剤となれば良いのだけど。

夜は恒例となったカタカナの配信を見る。今回で24回目。単純計算だと配信が始まってちょうど半年ということになる。
今週はセイヤ・コバヤシさんによるメンバーさんへのインタビュー企画。メーコさんがベースを弾き始めるきっかけとなった話が特に興味深かった。ギターはコード弾きしか出来ない自分は話を聞きながら「すげえ…」とつぶやくばかり。

そういえば自分がメーコさんと同じくらい尊敬しているベーシストの一人、ティナ・ウェイマスは恋人がドラムを叩いている"ジ・アーティスツ"というバンドがベーシストを探していることを知り、ベースを弾いたこともないのにバンドに加入し、メンバーにいちから教えてもらったという。直後にバンド名は"トーキング・ヘッズ"になった。非凡な才能は意外な形で開花するのだなあと実感する配信だった。

10月9日
金曜日らしく忙しい一日。そんな中、午後コンピュータシステムがフリーズする。この脆弱なシステムが導入されることになった経緯を知り、がっかりしてしまう。
デヴィッド・ボウイ「サウンド+ヴィジョン ボックス」を聴く。我が家にあるのは1989年版。このボックスは3種類出ているけど、これが一番良い。

10月10日
台風は緩やかに進んでいる。進路が変わって遠ざかっていった。
ポール・チェンバース「ベース・オン・トップ」を聴く。タイトル通り徹底してベースが主役の珍しい作品。アルコやピチカート奏法を駆使しつつチェンバースらしい飄々としたベースラインを聴かせる。ここでは本来主役になるはずのギターやピアノがベースを引き立てるために配置されている。
とは言えコルトレーンのソロが鮮やかに映える「チェンバース・ミュージック」に比べるとやや地味か。

昼食に釜玉うどんを食べる。数年ぶりに食べたので懐かしい味がした。

オスカー・ピーターソン・トリオ「イン・コンサート」を聴く。1961年から1969年までの間にフランスで録音されたライヴ音源を集めた編集盤。「ユー・ルック・グッド・トゥー・ミー」と「いつか王子様が」を続けて収録した編纂者のセンスが最高。オスカー・ピーターソンが弾く「いつか王子様が」はマイルスともビル・エヴァンスともデイヴ・ブルーベックとも違うブルース調の響き。素晴らしいの一言。

夜は"無水鍋"を作る。
土鍋の底にごま油を少し多めに敷き、薄くスライスしたにんにくを軽く炒めたら一旦火を止める。そこにざく切り白菜とバラ肉を入れ、白だしと酒を少量振りかけて蓋をして弱火でコトコト煮るだけ。塩もしくはポン酢で食べる。残ったスープに中華麺を入れて油そばを作ると二度美味しい。

10月11日
朝、京都にある「本家 第一旭」のラーメンセットが届いたので昼食に食べる。注文したのは8月頭。超がつく人気店なので通販も数ヶ月待ち。久しぶりの第一旭の味に感動しながら写真を撮ることも忘れて無我夢中で食べてしまう。京都に行くと必ず食べるあの味がきっちり再現されていた。

太田和彦「居酒屋百名山」を読む。北海道から沖縄まで各地に点在する居酒屋を巡りながら旅をする内容。太田氏の巧みな人間描写に酔う。

twitterのタイムラインを眺めていると、イベントが盛況に終わった報告やライヴのお知らせや休止していたイベントが再開されるといった話題が少しずつ増えてきた。
が、新型コロナの影響で年内いっぱい開催休止中のイベント"dis-covered"については再開の目処が未だに立たないので、ひとまず休止期間を来年6月まで延長することに決めた。
無名の個人企画イベントで1年半の休止は正直言ってリスキーなのは否めない。しかし、コロナ禍はまだ終わりそうにない。今はまだ何も出来ない。

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