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#289 「学習:秘められた宝」ある寓話から生涯学習を考える

題名は1993年のユネスコ報告書「ドロール・レポート」の別名です。印象に残ったので、メモ。


1、ラ・フォンテーヌ(1621〜95年)の寓話

「秘められた宝」

ある年老いた農夫に3人の子供がいた。自分の寿命が残り僅かだど悟った農夫は、亡くなる間際に、子供たちを集めて言った。「畑に宝物が隠してある。収穫を終わったら、畑の隅々まで深く掘り起こしてみよ。お前たちがやる気になれば必ず見つかるだろう」と。子供たちは父親の死後、その言いつけ通り、畑の隅々を深く掘り返したが、結局、宝物は見つからなかった。しかし、翌年の収穫は、今までにない大豊作に恵まれた。

畑がよく耕されたからだ。


2、この寓話から何を読み取るか?

なんのこっちゃ、と思われたでしょうか?

実はこの寓話は冒頭に触れたように、1993年にジャック・ドロール氏が中心となってまとめた、新たな生涯教育に関するユネスコの報告書に関するものです。彼はそのレポートを「学習:秘められた宝」と名付けます。その由来は先ほど引用した寓話にあるのです。

生涯学習とこの寓話、一体どう関係するのでしょうか?

もうお分かりの方も多いと思いますが、寓話の中の「労働」を「学習」に置き換えれば学習が自分自身もまだ知らない能力を伸ばし、豊かにすることができる、そして、子供たちは学習の価値を実感し、その後も生涯にわたって学習を続けていくであろう、というメッセージが込められているそうです。

なんかありきたりだなぁ、と思われたかもしれません。

では、もしこの寓話の中の子供たちが、畑の中から金貨など「すぐ手にできる宝=成果」を見つけていたら、彼らの生涯はどうなっていたでしょうか?


3、まとめ

いかがでしたでしょうか?

こういった寓話は単純なだけに、読む人によって、あるいは、解説によって、全く異なって解釈できますね。

ですからこれ以上、私がどうこういうのもヤボ、ですので、質問力マニアらしく、質問で締めたいと思います。

質問:この寓話で「労働」を「学習」に置き換えたとしたら、
☑️「畑」は何にあたると考えられますか?
☑️ 畑を耕した「農具」は何にあたると考えられますか?
☑️ 耕すことを促した父である「農夫」は何にあたると考えられますか?


最後までお読みいただきありがとうございました。

質問で締めてしまってすいません。
どこか参考になるところがあれば幸いです。


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