栗生祐太郎

某鉄道会社にて入社当初から非鉄道部門に所属し高架下や駅周辺などの沿線開発に携わる。20…

栗生祐太郎

某鉄道会社にて入社当初から非鉄道部門に所属し高架下や駅周辺などの沿線開発に携わる。2016年に某商社に出向しフィリピンで海外不動産開発の担当者として渡比。2019年より復職し、東南アジアを中心とした複合都市開発の担当者として各国を練り歩き中。

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  • 知っているようで知らなかった雑学

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    仕事や働き方に関する考え方についてまとめています。少しオールドタイプ的な考え方も知れませんが極力普遍的なことを書いています。

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日本は独立国と言えるのか。GHQ占領時代と日本国憲法の成り立ちから考える。

日本は独立国と言えるのか。 それを議論するためにはまず日米関係の歴史を知っておく必要がある。 日本は、なぜアメリカと戦争をしたのか。 この問いに即答できる日本人は意外と少ないし、1941年12月8日に発布された昭和天皇の「開戦の詔書(かいせんのしょうしょ)」にはアメリカに対する宣戦布告を読んだことのある日本人も少ないだろう。 このアメリカとの開戦については解釈や諸説がいくつもあるので詳細は避けるが、1931年の満州事変から始まった日中戦争、1940年のドイツ・イタリアとの

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    • バブル経済発生を深掘りするといろいろなことが見えてくる

      今、中国を始め、世界各国で大手不動産関連企業の破綻が続いている。 中国では恒大集団(エバーグランデ)が事実上破綻したし、欧米では、オーストリアの大手不動産企業、シグナ・ホールディングスが破綻を申請した。 オフィス市場はコロナ禍を機に空室率の上昇と賃料の低下、商業市場は世界的な需要不足とeコマースの台頭による新規物件の需要低下、住宅市場は供給過剰、さらには世界的な金利上昇、建材価格の上昇など不動産市況を取り巻く環境は厳しい。 海外の大手不動産企業の経営悪化、デフォルトリスク

      • 米国経済の今とリセッションに関する考察

        最近の米国銀行破綻やリストラ計画などのニュースを読むとどうやら今、米国の銀行にはお金が無いようだ。 これは恐らく、銀行預金からMMF(Money Market Fund)に大量の資金が流入していることが原因なのだろう。 今、銀行預金から株式市場に資金が流れている。 最近の米国株式の株高に加え、MMFの金利が銀行預金より高いことを考えればこの流れは当然のことだ。 僕だって今、金融資産の半分以上は現金ではなく株式になっている。 2023年3月起きたシリコンバレーバンクの破

        • 2023年11月時点の米国経済に関する考察

          米国経済にリセッションの大きな波が迫っている。 最近の米国のニュースは景気回復、力強い消費といったニュースをよく見かけるがその裏側で細々とリセッションを裏付ける内容が散見される。 米国の大手住宅情報サイトZillowでは米国の住宅市場がこれまでに無いほど高騰しているため、今住宅を買うと損益分岐点まで13.5年はかかると言っていて、米国の住宅価格はまだまだ高騰を続けている。 これはいつ価格崩壊を迎えるのか、そしてその時、米国経済に何が起きるのか。 2023年11月6日、米

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        記事

          母乳と発達障害の関係性

          最近、子供の多動性や発育障害について悩みを抱えている親が急増している。 この原因には発達障害に関する認知が広がったとか、認定基準が下げられたといった理由が挙げられているが、体感的にも発達障害を疑うような子供や大人との出会いが増えてきたのを感じる。 「発達障害」は、ADHD(注意欠陥多動性障害)、ASD(自閉症スペクトラム障害)、LD(学習障害)など、複数の障害の総称で厚生労働省も「発達障害」について「生まれつき脳の一部の機能に障害がある症状」と定めている。 これが世間一般

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          仕事や組織は肥大する? パーキンソンの法則について

          英国の海軍歴史学者であり政治学者でもあるシリル・ノースコート・パーキンソン(1909-1993)は英国の行政組織(役所)を研究して「役所の仕事量や支出は膨張し、組織は肥大していく」という「パーキンソンの法則」を発見した。 パーキンソンは役人(公務員)の数が仕事の量や難易度に関わらず増え続け、毎年のように増税が続く環境に疑問を持ち、役所の観察を始めた。 すると「部下を増やしたがる」、「お互いに仕事を作りあう」といった役所の習性を発見した。 また、税収額に関わらず年度初に決

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          人生は壮大な暇つぶしという話

          生きている意味を考えたことはあるだろうか。 究極的に言えば、動物や植物がそこに存在する大きな理由がないのと同じように、人が生きていることに実は大きな意味はない。 だが、なぜ人はしばしば「生きている意味」について考えるのか。 それは人生に膨大な暇時間があるからだ。 人はその膨大な暇時間をありとあらゆることで潰しながら生きている。 そして、その暇を潰すうちの何かが「生きている意味」となる。 「自分は毎日忙しく動いているから暇なんて無い」という人はそもそもその『忙しく動い

          人生は壮大な暇つぶしという話

          人の行動原理と道徳について考える

          自分が嫌いだと思っている相手は、大抵の場合、相手も自分のこと好いていない。 嫌いな人に行う言動の端々には負の感情が現れ、相手に伝わってしまうものだ。 同じように経営者が社員に対して悪意をもっていれば社員も経営者に対して悪意を持つようになる。 悪意を持っている人々は悪意の対象である相手に悪事を行うことを厭わなくなる。 悪意を持った社員はまず、会社の為に頑張ろうという意欲を失い、組織の道徳心が破壊され、人々はいがみ合い、良い働きが職場からなくなり、行きつく先は組織の破綻だ。

          人の行動原理と道徳について考える

          人の気持ちは分からないものだがせめて二割を理解することが大事

          医学博士で作家の渡辺淳一の小説は、自らの札幌医大整形外科に医師として勤務していた経験に基づく描写が迫真に満ちていて、そのリアルな内容が多くの読者を惹きつける。 彼はある雑誌の特集で、ガンの手術を受けた外科医の友人の『自身が手術を受ける側になったとき初めて患者の苦しみが分かった。何気なく"頑張れ"なんて言っていたが、切られる方は、まさに死ぬ思いなんだな。』という発言による気づきを語っている。 患者の本当の苦しみは自分が患者にならなければわからないように、人の苦しみや哀しみは

          人の気持ちは分からないものだがせめて二割を理解することが大事

          才能と脳内物質の関係

          シカゴ大学の教育心理学者であるベンジャミン・ブルーム博士は長年にわたって一流の芸術家やスポーツ選手、学者らなどの卓越や特例的な成績に関係してくるような成果を出した例外的な才能に関する調査を行った。 その調査は、ピアニスト、テニスプレーヤー、彫刻家、数学者、神経科医などさまざまな分野で世界のトップクラスに数えられる人々に密着し、大規模なチームを組成して綿密に行われた。 ブルーム博士とその調査チームは、こういった一流の人々が、なぜ高い成果を達成できるようになったのかを調査した

          才能と脳内物質の関係

          「貿易と無縁の国」がある

          自分がまだ社会人なりたての頃「世界で唯一、貿易とは縁の無い国はどこか?」と聞かれ、「そんな国あるか」と答えて自分の無知を晒した事がある。 この質問の答えは米国だった。 だが、当時米国は貿易してないどころか巨額の貿易赤字を抱え、日本や中国と貿易摩擦を起こしていることを連日ニュースで目にしていたので、若き日の自分はこのクイズの意味が分からなかったが、ポイントは「貿易とは無縁」という聞き方だ。 ドルは国際通貨の中で中心的な地位を占める基軸通貨とされているので、米国は相手がどの

          「貿易と無縁の国」がある

          徳川家康に学ぶ新規事業を立ち上げる時の心構え

          「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし。こころに望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。おのれを責めて人をせむるな。及ばざるは過ぎたるよりまされり。」(徳川家康) この世の中は、自分の思うとおりにはいかない事の方が多い。 うまくいかないと人は、景気が悪い、人材がいない、予算が少ない、政治が悪い・・・と外部環境のせいにしがちだ。 だ

          徳川家康に学ぶ新規事業を立ち上げる時の心構え

          アルゼンチンは裕福国だった?

          日本人がアルゼンチンに抱くイメージは、サッカーが強いということぐらいじゃないだろうか。 もう少し言えば、酪農が盛んだとかワインが有名だとかが挙がるかもしれないが、何れにせよ経済的にも決して裕福ではなくあまり特徴が無いパッとしない国というものだろう。 だが、この日本人には縁遠い国が20世紀初頭、世界トップクラスの経済大国だったことを知る人は少ない。 実はアルゼンチンは、大自然に恵まれ、世界遺産も数多くある世界でも人気な観光国の一つなのだ。 アルゼンチン経済の歴史は、勉強して

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          「言葉」は嘘をつけるが「行動」は嘘をつけない

          中国戦国時代、趙(ちょう)に天才軍師と呼ばれる趙括(ちょうかつ)という男がいた。 趙括は幼少時より兵学に通じており、周囲からは神童ともてはやされ、将来は趙を背負う大将軍と期待されていた。 趙括は弁舌の面では誰よりも長けていて、戦争について議論をすれば誰も勝てるものはいなかった。 だが趙括には実戦経験がなく、あくまでも弁節だけの男だった。 やがてこの弁節の天才趙括は趙の総大将に任命され、数十万の兵士を引き連れて実戦に臨むこととなる。 趙括は総大将に就任後、前任の総大将

          「言葉」は嘘をつけるが「行動」は嘘をつけない

          言葉が違うとニュアンスも違う

          日本語を話す人は、殆どが日本国籍を持つ人だ。 日本に居住する外国人や外国語として日本語を勉強した人も日本語を話すが、これは極めて特殊な例である。 日本語は世界で一番「ハイコンテクスト」な言語と言われている。 「コンテクスト」とは「文脈」と訳され、人とのコミュニケーションや意思の疎通を図るときに土台となる言語や価値観がどれだけ含まれているかを表す。 ハイコンテクストな言語とは、コンテクストが高い言語を意味し、文脈に強く依存したコミュニケーションを意味し、ほのめかしやはっきり

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          【雑学】11月23日は元々勤労感謝の日ではなかった⁉︎

          勤労感謝の日とは「勤労を尊び、生産を祝い、国民が互いに感謝し合う日」とされているが、もともとは「新嘗祭(にいなめさい)」というお祭りの日とされていた。 1945年の敗戦後、日本を占領下においたGHQは国家神道の色が強い新嘗祭という名前の祭日を勤労感謝の日に変更した。 この新嘗祭の起源は「天孫降臨」という神話に記されている。 日本全国を守っている総氏神(そううじがみ)である天照大御神(あまてらすおおみかみ)は孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を天界から地上に降して、葦原中国(

          【雑学】11月23日は元々勤労感謝の日ではなかった⁉︎