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大いなる「いのち」に委ねよう 「誓約」元伊勢一三一  神話は今も生きている ことの葉綴り四六二

二十四節気「芒種(ぼうしゅ)」

おはようございます。今日は、暦では二十四節気の「芒種」。
芒(のぎ)とは、稲や麦などの先端や、草木のとげのこと。
梅雨のはじまりの頃に、穂のでる穀物の種を蒔く季節。
田植の季節ですね。
大人気『愛の不時着』でも「芒種」とか暦が出てきましたよね(^^)
今朝、noteを開いたらギフトが!
9000回のスキ、皆さん、本当に、本当にありがとうございます!!

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これからも精進します! と、早速、神話の物語に入ります。
ここ何回か「誓約(うけひ)」について綴っております。
宜しくお願いします。

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<ことの葉綴り>ご案内

神さまも“失敗して成長した”と、“神話は今も生きている”を感じる魅力的な神様の物語と、二千年前、伊勢の神宮ができるまでの物語「神話の物語」(『古事記』『元伊勢』の物語)。そして「エッセイ」と、マガジンを分けてあります。
下記のトップページから、スクロールしていただくと、物語別、神様べつに「マガジン」が選べるようになっております。
神さまの名前や、ご興味あるものを読んでいただけると幸いです。

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特別な神さま「別天つ神」とは?

前回、神話のはじまり……
宇宙の天と地、海と空とが分かれたところに立ち現われた、
宇宙の中心の主宰神である天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)さま。
森羅万象の万物の誕生や生成の「産霊(むすひ)」の力を司る
高御産巣日神(たかみむすひのかみ)さまと、
神産巣日神(かみむすひのかみ)さま。
万物をつくりだすはじめの「造化三神(ぞうかさんしん)」。
この三柱は、「いのち」の大元の神さまです。

このころ、大地はゆるゆるで、水に浮かぶ脂のようでした。
この混沌の中から、葦の芽が萌えるように勢いある霊力の働きにより、「宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこじのかみ)」さまという、すべてのものに「いのち」を与える神さまが立ち現われるのです。

そしてこのあと、天上界が、永遠であることを保ち守られる
天之常立神(あめのとこたちのかみ)さまが立ち現れます。

最初の三柱の「造化三神(ぞうかさんしん)」とあわせて
五柱のかみさまを、「別天つ神(ことあまつかみ)」とお呼びする、“特別な神さま”なのです。

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天之御中主神と天照大御神さま

『日本を元気にする古事記の「こころ」』著者の小野善一郎氏は「天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)」さまについて次のように述べています。

「大宇宙の中心の主宰神であり、その御神徳は宇宙のすみずみまで及び、天地がはじまった時より、天地が続く限り永遠に存在する神様なのです」
それは「永遠のいのちの泉」であるとし、さらに「この天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)の御神徳が姿を変えて個別に現れた「いのち」である神々の働きをみて、さまざまな神名で呼んでいるのです」
天照大御神さまは、この「天之御中主神をはじめ別天つ神五柱の御神徳を一身に背負って現象界に出現された神様なのです。(略)。
天之御中主神様と天照大御神様は表裏一体の神様なのです」

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ご神意を問う「誓約(うけひ)」を

太陽の姫神である天照大御神さまの、大元は天地の「いのちの本源」の神さま。
そして、私たちの祖先は、この大元の「いのち」により“生かされている”ことに感謝をしてきました。

「いのち」は、「いのち」へと受け継がれていき、私たちも、この天地の大元の「いのち」を受け継いでいます……
もし、あなたのご先祖の誰一人欠けたとしても、今、私たちはこの世には誕生していないのですから……。

神さまが、神さまの「ご神意」を伺う「誓約(うけひ)」とは、天地の「いのちの本源」の神さまに、「私はこれでいいでしょうか?」と確かめることなのですね。

これ、私たちにもあると思いません?
私たちも、生きていると、進路の選択に迷い「こっちの道でいいのかしら?」と、思うこともありますよね。
私の奉職する神社の宮司さんは、いろいろな出来事や、変化する状況について、いつも、「それが、神さまの御こころなんだろう」という受け取り方をされるのです。
神さまの御こころであれば……と、受け入れて、抵抗しない。
すごいな~って思います。
いつからか、私も、物事がすんなり運ぶときには「あっ神様はこっちって仰ってるんだな」と。
また滞ったり、ダメだったりするときも、(本人の努力ももちろんですが)。「神さまは、こっちではないとおっしゃってるんだな」って、捉えたりします。

神話の物語にもあるように、天照大御神さまや須佐之男命さま、木花佐久夜毘賣(このはなさくやひめ)さま、神倭伊波禮毘古さま、垂仁天皇さま、倭姫命さま……神さま方も、大元の特別な神さま「別天つ神」さまに、「誓約(うけひ)」をおこない、問いかけられ、その「大いなるいのちの根源」の神さまと一つになることを確認されていた。

同じように、私たちも、「大いなるいのちの根源」の神さまに、問いかけ、自分自身の神聖さとつながることを、「誓約(うけひ)」を、意識的にでも、無意識にでもしているのではないでしょうか?

私たちも、人生を生きる上で、自分の我を通すだけではなく、「誓約(うけひ)」のように、大いなるものに委ねるのも、すごく大切なことのように思うのです。
神話って、生きることにも結構活かせるって思いませんか?(^^)

と、今週は「誓約(うけひ)」について振り返ってみました。
長くなりました。
倭姫命さまの物語は、また続いていきます
宜しくお願い致します。いつも、ありがとうございます!
芒種の週末、幸せの種を蒔きましょう!

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―次回へ
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