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神話 末っ子神の活躍 神さまも“失敗”して成長した ことの葉綴り。二二九

神話の物語


おはようございます。今朝は曇り空ですが、小鳥のさえずりを聞きながら「ことの葉綴り。」に向かいます。


今は、神話を読む人も少なくなりました。
「因幡の白兎」などの絵本も出ていますが、それでも学生さんからは「読んだことがなかった」という声も多いです。
きっと、この「note」でも、神話を取り上げている人は少ないですもんね。
このまま、途絶えていってしまわぬように、少数派でも、人が少なくても、いえ、だからこそ、「ことの葉綴り。」では、神話の物語を続けたいなって思います。
そんなことを、感じる曇り空の秋の朝です。
今日もよろしくお願いいたします。

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末っ子神の継承

前回までは、初代の神武天皇の御子、三人が力を合わせて、
皇位を狙い陰謀を企む義兄を撃ち取り、
そして、末っ子が皇位を継承するところまでをご紹介しました。

綴っていて、ふと、感じたのですが
末っ子が「継ぐ」って、神話に何度か出てきたな~と。
古いお話や物語って……勝手に「長兄が継承」……というイメージがありますが……今日はそれを、ちょっと振り返ってみます。

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神話の物語では……
まず、「因幡の白兎」の主人公・いじめられっ子だった、大国主命さまも、末っ子でした。



海幸彦・山幸彦の兄弟の物語も、弟の山幸彦こと、火遠理命(ほおりのみこと)が、竜宮城へ行って、豊玉毘賣(とよたまひめ)様と出会い、帰還して天下を治めましたよね。
兄の海幸彦こと火照命(ほでりのみこと)は、降参して家臣となりました。

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そして、神倭伊波禮毘古命(かむやまといわれびこのみこと)も、四人兄弟の末っ子でした。兄の五瀬命(いつせのみこと)と共に、国を平定する天命を受けて、日向を出発し、苦難の末に、大和にたどり着いて、初代、神武天皇として即位されました。
残念ながら、兄の五瀬命(いつせのみこと)は、途中で亡くなってしまい、末っ子の神倭伊波禮毘古命(かむやまといわれびこのみこと)が継承しました。
このとき、身罷られた兄の五瀬命(いつせのみこと)は、きっと御霊として、ずっと弟の側で、見守られていたでしょうね。


この神倭伊波禮毘古命(かむやまといわれびこのみこと)の御子たち。
日向にいたときの妻との間に生まれた長男が、皇位を狙った当芸志美美命(たぎしみみのみこと)でした。
天皇(すめらみこと)に即位されて、神の娘の伊須氣余理比賣(いすけよりひめ)を皇后に迎えて誕生した御子たちが、
長兄の日子八井命(ひこやいのみこと)
次男の神八井耳命(かむやいみみのみこと)
そして、皇位を継承したのは、末っ子の神沼河耳命(かむぬまかはみみのみこと)こと、建沼河耳命(たけぬまかはみみのみこと)でした。

ね? こうしてみると、“長男”じゃない“弟”や、”末っ子“が、高天原からの皇位を継承していますよね

前回も書きましたが、二代目に関しては、兄たちから、弟こと、皇位を継ぐのにふさわしいと、推薦がありました。

今の時代も、相続は、「争族」というほど、争いが絶えません
少しでも得したい
少しでも多く欲しい!
自我と欲、人間だもの、持っていますよね

でも、そんなとき、それぞれ、自分の特性や、自分の器を知り、天命を知り理解し、譲るものは、譲る、そして自分の使命にまい進する……神話にこんな三兄弟の御子がいたことを、知ってほしいなって、思います。

もう一つ、神話をここまで綴っていて、感じたこと! 

それは、次回にご紹介したいと思います。

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―次回へ

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