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今日の言の葉

799
その日、降りてきた言の葉を綴っています。あなたの良き日々に繋がれば幸いです。
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#美意識

愛にもとづく真理

愛にもとづく真理

あらゆる現象は
みずからの心が創り出している。
お釈迦さまは、そう仰せになりました。
けれどこの真理を受け入れるのは
たやすいことではありません。
現状に何らかの不満を抱き
未来に不安を感じる人が少なくない今
むしろ
「そんなことあるわけない」と
拒絶し憤慨さえするでしょう。
まったく望まない現実を
この自分が創造するわけがない。
そう感じるのも致し方ありません。
そこで、「心」というもの
「自分

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深山の百合

深山の百合

日本女性の美しさとは
深山の百合のようでありたい。
そう教えたのは
女子教育の先駆者、下田歌子先生でした。
「みやまのゆり」
響きまでもが美しい。
草木が生い茂り
影がいちだんと濃くなる夏
暗い緑のなかで真っ白な百合の花が
忽然と咲いている姿は
静謐という言葉がぴったりです。
深山で咲いていても
芳香は否応なしに漂います。
それに気づいた人が
香りの主たる百合を求めておとずれる。
「私を見て」と前

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後ろ向きになっていい

後ろ向きになっていい

いつも前向きでいなければと
思いすぎていませんか。
前向きでない自分はダメだと
どこかで思っていませんか。
人はさまざまな信念を抱いていますが
それもそうしたものです。
何度も何度も
「前向きでなければダメ」と言い聞かせてきたのなら
今日、終わりにしましょう。
雨が降れば傘をさすように
危険な場所を避けて歩くように
時には逃げることも必要です。
前を向けないときもあるのが人生です。
元気がなければ

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過ぎ越してきた半年に

過ぎ越してきた半年に

夏至へと向かう日の光が
陽の気を極めようとしています。
思い返したいのは冬至の日
深い闇の中、陰が極まったあの日
何を想い、何を決意したでしょうか。
はじめるために終わらせたこと
次の扉をひらくため
涙をこぼしながら閉じた重い扉
そして今、あなたは
どこまで進み、どんな世界にいますか。
わずか半年前の、星も凍る寒い夜が
まるで遙かな昔のよう。
セーターにオーバーコートを重ね
手袋とマフラーをつけて

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その先の世界へ

その先の世界へ

道がないなんて思い込みかもしれない。
たとえなかったとしても
歩き続ければそれが道になる。
存在しないものは想像さえできないという。
ならばもう想いは
その先の世界へと続いている。
「前例がない」なんて
愚かな言い訳に過ぎないことを
知っているのに気づかないふり。
「出る杭は打たれる」なんて
誰が言い出したのか知らないけれど
だいたい人を杭にたとえるのが間違ってる。
狭苦しいところで
なんだってひ

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美しい決断

美しい決断

「美しい決断と夢中が私を支配していた」
中西悟堂の『槍ヶ岳』という詩の一節です。
美しい決断と夢中
この言葉が強く胸を貫いてくる。
しかもそれに支配されていた。
そこに幸福のひとつのかたちが
あるように感じられます。
美しい決断とは
必ずしも安らかではないかもしれない。
根底には挑戦していく静かな覚悟が
流れている。
いつの間にか私は「ほどほど」である方を
選ぶのが癖になっていたのかも知れない。

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歳を重ねた美しさとは

歳を重ねた美しさとは

「佇まい」とは単に立っている様子ではなく
その人のあり方までもが表されています。
佇まいには
その人が過ごしてきた
「時」が見えているのです。
どのような心持ちでいるかによって
表情も、言葉も、姿勢も、
立ち居振る舞いも変わってくるものです。
不安を抱え憂鬱に過ごす時間が多かったのか
不満が渦巻いて荒い言葉になりがちだったのか
あるいは
ささやかなことにも感謝して
小さな喜びを積み重ねていたのか

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人もものも自分を映す鏡

人もものも自分を映す鏡

「ものを大事にしないのは
神さまに感謝する心がないからですよ。
それは自分を大事にしていないのも同然なんですよ」
神社のお社には鏡が祀られています。
鏡に向かえば、そこに自分の姿を見出します。
このことは私達の中にも
神さまがおわすこということ、
また、この世のすべては
我が鏡であるということを
教えてはいないでしょうか。
人はもちろんものも鏡なのです。
相手に対して微笑めば
微笑みがかえってくる

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本質が問われている

本質が問われている

仏教の本質は「慈悲」です。
人を慈しみ、その悲しみに寄り添うこと。
人生にはさまざまな悲しみがつきものですし、
人間存在そのものも悲しいものです。
なぜなら、必ず最期は死を迎えるからです。
滅びゆく宿命に対して
なすすべもないことを理解し、
人間存在そのものを心から慈しみ、
共に悲しんでくれる。
これが慈悲だと私は理解しています。
慈悲は儒教における「仁」であり、
「仁」は「慈愛」という言葉に

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アセンションが進んでいる

アセンションが進んでいる

花々がバトンを渡すように次々と咲いて
初々しい緑は
日を追うごとにその色を深めています。
もう夏がすぐそこまで
近づいて来ました。
歳明けのことが
まるで遥か昔のよう。
ここまでの月日を振り返れば
わずか数ヶ月のうちに
ずいぶん遠くまで来たことがわかります。
今、時間の感覚は明らかに変わりました。
たとえば5年前と比べても
速いような永いような
かつてない感じが抱かれます。
時間は伸び縮みするよう

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神さまから賜りしもの

神さまから賜りしもの

これまでの人生で
あなたが受けてきた傷
奈落の底を見るような悲しみ
胸の奥が空洞になるような淋しさは
神さまから賜ったものなのです。
人が与えたのではなく
天が下賜されました。
そこには祈りがあったのです。
願いがあったのです。
どうかこの世界をやさしくしてください。
どうか慈しみと愛を拡げてください。
どうかこの光をもたらしてください。
神さまの願いであり祈りです。
痛みを知らない者は他者の痛み

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日本人の微笑

日本人の微笑

今は苦しみ悲しみを
吐き出したほうがいいとされる。
どれほど苦労を乗り越えたか
至るところで語られ
同情と共感(に似たもの)が起きる。
感情を露わにすることも日常茶飯事となった。
我慢すれば心を病みかねないと
考えられているのだろうか。
悲しいことである。
何もかも抑圧しろとは思わないけれど
ただ、本来の日本人は霧散してしまった。
今は大陸的な性質が蔓延している。
人生に労苦があるのは当然で
人と

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大人の教養⑦ものごとにとらわれない

大人の教養⑦ものごとにとらわれない

自分なりの芯を持つ上では
「これだけは」という大切な何かを
中心に据えたいものです。
特に「人としてこうありたい」という
意識というよりは願いに近いものを
深いところに抱いていたいのです。
そうした、一種のこだわりを
発展させてようとする時
美意識がかたちづくられていきます。
美しくあろうとする時
そうでないものを
排除したくなる時期もありますが
ある段階で超越がやってきます。
三次元での自分は嫌

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大人の教養①そもそも教養って何?

大人の教養①そもそも教養って何?

人生を豊かにするうえで
不可欠なもの。それが教養です。
でも、高学歴であることすなわち教養
というわけではありません。
では、教養とは何なのか?
まずはそこから提議していきましょう。
思いつくままに挙げていくと
・他者の意を汲むことができる
・自分を客観視できる
・情報に流されない
・自分なりの尺度がある
・ものごとにとらわれない
・自由な発想ができる
・感受性が豊か
・歴史文化に敬意を抱いている

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