フォローしませんか?
シェア
石川真理子
2024年6月27日 08:41
あらゆる現象はみずからの心が創り出している。お釈迦さまは、そう仰せになりました。けれどこの真理を受け入れるのはたやすいことではありません。現状に何らかの不満を抱き未来に不安を感じる人が少なくない今むしろ「そんなことあるわけない」と拒絶し憤慨さえするでしょう。まったく望まない現実をこの自分が創造するわけがない。そう感じるのも致し方ありません。そこで、「心」というもの「自分
2024年6月13日 08:37
日本女性の美しさとは深山の百合のようでありたい。そう教えたのは女子教育の先駆者、下田歌子先生でした。「みやまのゆり」響きまでもが美しい。草木が生い茂り影がいちだんと濃くなる夏暗い緑のなかで真っ白な百合の花が忽然と咲いている姿は静謐という言葉がぴったりです。深山で咲いていても芳香は否応なしに漂います。それに気づいた人が香りの主たる百合を求めておとずれる。「私を見て」と前
2024年6月10日 08:30
いつも前向きでいなければと思いすぎていませんか。前向きでない自分はダメだとどこかで思っていませんか。人はさまざまな信念を抱いていますがそれもそうしたものです。何度も何度も「前向きでなければダメ」と言い聞かせてきたのなら今日、終わりにしましょう。雨が降れば傘をさすように危険な場所を避けて歩くように時には逃げることも必要です。前を向けないときもあるのが人生です。元気がなければ
2024年6月8日 08:46
夏至へと向かう日の光が陽の気を極めようとしています。思い返したいのは冬至の日深い闇の中、陰が極まったあの日何を想い、何を決意したでしょうか。はじめるために終わらせたこと次の扉をひらくため涙をこぼしながら閉じた重い扉そして今、あなたはどこまで進み、どんな世界にいますか。わずか半年前の、星も凍る寒い夜がまるで遙かな昔のよう。セーターにオーバーコートを重ね手袋とマフラーをつけて
2024年6月7日 08:30
道がないなんて思い込みかもしれない。たとえなかったとしても歩き続ければそれが道になる。存在しないものは想像さえできないという。ならばもう想いはその先の世界へと続いている。「前例がない」なんて愚かな言い訳に過ぎないことを知っているのに気づかないふり。「出る杭は打たれる」なんて誰が言い出したのか知らないけれどだいたい人を杭にたとえるのが間違ってる。狭苦しいところでなんだってひ
2024年5月24日 08:30
「美しい決断と夢中が私を支配していた」中西悟堂の『槍ヶ岳』という詩の一節です。美しい決断と夢中この言葉が強く胸を貫いてくる。しかもそれに支配されていた。そこに幸福のひとつのかたちがあるように感じられます。美しい決断とは必ずしも安らかではないかもしれない。根底には挑戦していく静かな覚悟が流れている。いつの間にか私は「ほどほど」である方を選ぶのが癖になっていたのかも知れない。
2024年5月23日 08:30
「佇まい」とは単に立っている様子ではなくその人のあり方までもが表されています。佇まいにはその人が過ごしてきた「時」が見えているのです。どのような心持ちでいるかによって表情も、言葉も、姿勢も、立ち居振る舞いも変わってくるものです。不安を抱え憂鬱に過ごす時間が多かったのか不満が渦巻いて荒い言葉になりがちだったのかあるいはささやかなことにも感謝して小さな喜びを積み重ねていたのか
2024年5月21日 08:30
「ものを大事にしないのは神さまに感謝する心がないからですよ。それは自分を大事にしていないのも同然なんですよ」神社のお社には鏡が祀られています。鏡に向かえば、そこに自分の姿を見出します。このことは私達の中にも神さまがおわすこということ、また、この世のすべては我が鏡であるということを教えてはいないでしょうか。人はもちろんものも鏡なのです。相手に対して微笑めば微笑みがかえってくる
2024年5月19日 08:30
仏教の本質は「慈悲」です。人を慈しみ、その悲しみに寄り添うこと。人生にはさまざまな悲しみがつきものですし、人間存在そのものも悲しいものです。なぜなら、必ず最期は死を迎えるからです。滅びゆく宿命に対してなすすべもないことを理解し、人間存在そのものを心から慈しみ、共に悲しんでくれる。これが慈悲だと私は理解しています。慈悲は儒教における「仁」であり、「仁」は「慈愛」という言葉に置
2024年5月18日 09:06
花々がバトンを渡すように次々と咲いて初々しい緑は日を追うごとにその色を深めています。もう夏がすぐそこまで近づいて来ました。歳明けのことがまるで遥か昔のよう。ここまでの月日を振り返ればわずか数ヶ月のうちにずいぶん遠くまで来たことがわかります。今、時間の感覚は明らかに変わりました。たとえば5年前と比べても速いような永いようなかつてない感じが抱かれます。時間は伸び縮みするよう
2024年5月17日 08:46
これまでの人生であなたが受けてきた傷奈落の底を見るような悲しみ胸の奥が空洞になるような淋しさは神さまから賜ったものなのです。人が与えたのではなく天が下賜されました。そこには祈りがあったのです。願いがあったのです。どうかこの世界をやさしくしてください。どうか慈しみと愛を拡げてください。どうかこの光をもたらしてください。神さまの願いであり祈りです。痛みを知らない者は他者の痛み
2024年5月4日 08:56
今は苦しみ悲しみを吐き出したほうがいいとされる。どれほど苦労を乗り越えたか至るところで語られ同情と共感(に似たもの)が起きる。感情を露わにすることも日常茶飯事となった。我慢すれば心を病みかねないと考えられているのだろうか。悲しいことである。何もかも抑圧しろとは思わないけれどただ、本来の日本人は霧散してしまった。今は大陸的な性質が蔓延している。人生に労苦があるのは当然で人と
2024年4月3日 08:36
自分なりの芯を持つ上では「これだけは」という大切な何かを中心に据えたいものです。特に「人としてこうありたい」という意識というよりは願いに近いものを深いところに抱いていたいのです。そうした、一種のこだわりを発展させてようとする時美意識がかたちづくられていきます。美しくあろうとする時そうでないものを排除したくなる時期もありますがある段階で超越がやってきます。三次元での自分は嫌
2024年3月27日 20:55
人生を豊かにするうえで不可欠なもの。それが教養です。でも、高学歴であることすなわち教養というわけではありません。では、教養とは何なのか?まずはそこから提議していきましょう。思いつくままに挙げていくと・他者の意を汲むことができる・自分を客観視できる・情報に流されない・自分なりの尺度がある・ものごとにとらわれない・自由な発想ができる・感受性が豊か・歴史文化に敬意を抱いている