Koichan
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DX読書日記#18 『DX経営戦略』 ジェラルド・C・ケイン他
今回は「DX経営戦略」(2020年)という本を読んでみました。
著者はハーバードビジネススクール客員研究員でボストンカレッジ教授のジェラルド・C・ケイン氏ほかの皆さんです。
「MITスローン・マネジメント・レビュー」誌とデロイト社が提携して実施した、4年間にわたる16000人以上を対象にした調査結果に基づいて書かれたものです。
本書は「デジタル成熟度」にフォーカスしたデジタル組織論になりますが、
DX読書日記#17 『DX戦略立案書』 デビッド・ロジャーズ
今回は「DX戦略立案書」(2021年)という本を読みました。
著者はコロンビア大学経営大学院教授のデビッド・ロジャーズ氏です。
コロンビア大学経営大学院では、エグゼクティブ向けの教育プログラムのファカルティ・ディレクター(学部長?)として、主にデジタル・ビジネスおよびデジタル・マーケティングを担当されているそうです。
本書では、デジタルが変化させている5つの戦略領域(顧客、競争、データ、革新、
DX読書日記#16 『DXナビゲーター』 カロリン・フランケンバーガー他
これからしばらくの間、いわゆる「DX戦略」の本を読んでいこうと思います。
今回ご紹介するのは「DXナビゲーター」(2021年)という本です。
DX関連の本は多数ありますが、本書が私の「イチ押し」です!
著者は、ザンクトガレン大学常勤教授で、同大学経営戦略研究所所長、エグゼクティブMBA学部長のカロリン・フランケンバーガー教授と、その他の皆さんです。
本書の原題は「DXのジレンマ The Dig
DX読書日記#15 『PUBLIC DIGITAL』 アンドリュー・グリーンウェイ他
はじめに今回は「PUBLIC DIGITAL」(2022年)という本を読んでみました。
著者はPublic Digital社のパートナー4名で、アンドリュー・グリーンウェイ氏ほかの方々です。
近年各国で公共領域のデジタル化が進んでおり、その中で、いち早く行政のデジタル化に成功した国の一つがイギリスで、それを牽引したのが、政府デジタル・サービス(GDS: Government Digital S
DX読書日記#14 『DXMO』 KPMGコンサルティング
はじめにこれまで数回にわたってDX人材に関する本を読んできましたが、DX人材については前回で一旦終了としました。
次はDX推進組織について調べてみようと思い、今回「DXMO」(2022年)という本を読んでみました。
著者はKPMGコンサルティングでDX推進支援コンサルティングサービス責任者の福島豊亮氏と他の皆さんです。
ちなみに「DXMO」はデジタルトランスフォーメーションマネジメントオフィス
DX読書日記#12 『DX人材の育て方』 岸和良他
はじめに今回は「DX人材の育て方」(2022年)という本を読んでみました。
著者は、住友生命の理事でデジタルオフィサーの岸知良氏と、同社でDXの推進を担当されている皆さんです。
住友生命で実践しているDX人材の育成について、具体的に、また、大変分かりやすく説明されています。
本書の概要本書では、最初に、DXの基本的な概念と、よくある誤解について簡潔に説明しています。
ここで、DXで目指すのは
DX読書日記#11 『デジタル人材育成宣言』 角田仁
はじめに今回は、デジタル人材育成学会会長で、千葉工業大学教授の角田仁先生の「デジタル人材育成宣言」(2021年)を読んでみました。
角田先生は、数年前に30年間務めた東京海上を退職し、大学教員へ転じられた方で、東京海上時代は、IT企画部参与(部長)や東京海上日動システムズ執行役員を歴任された方です。多くのIT人材の育成にも尽力されたそうです。
本書は、日本全体としてのデジタル人材育成について論
DX読書日記#10 『DX人材の教科書』 石井大智・鶴岡友也
はじめに引き続きDX人材に関する本を読んでいこうと思っていますが、
タイトルだけで選んだだめ、少し想定と違う本を購入してしまいました。
ただ、大変良い本でしたので、紹介させていただきます。
株式会社STANDARDのCEO石井大智氏とCTO鶴岡友也氏による、「DX人材の教科書」(2021年)という本になります。
STANDARD社は、もともと学生ベンチャーで、2017年創業の大変若い会社です
DX読書日記#9 『デジタルケイパビリティ』 野村総合研究所
はじめに今回も引き続きDX人材に関する本を選んでみました。
野村総合研究所の「デジタルケイパビリティ」(2020年)という本です。
著者は野村総合研究所のIT系コンサルタントの方々のようです。
多数の方が執筆に参画されています。
DXを成功に導く組織能力(ケイパビリティ)を特定、定義し、ケイパビリティ診断もできるという本ですが、
なによりケイパビリティ定義の分量に圧倒されます。
以下、本当
DX読書日記#8 『人材トランスフォーメーション』 柴田彰
はじめに前回に引き続き、DX人材に関する本を読んでみました。
「人材トランスフォーメーション」(2019年)という本です。
著者はコーン・フェリーの組織・人事コンサルタントの柴田彰氏です。
本書の概要著者は、いま日本企業が、これまでとは全く異なる「新種の人材」を追い求めているとし、その背景には強い危機感があるとしています。
その上で、日本企業が必要としている「新種の人材」の人材像を、コーン・フ
DX読書日記#7 『デジタル時代の人材マネジメント』 内藤琢磨
はじめに前回読書日記#6に書きましたが、今回から数回、DX人材に関する本を読んでいこうと思います。
最初に選んだのは、野村総合研究所の「デジタル時代の人材マネジメント」(2020年)です。
説明は大変分かりやすく、200ページ程度の本ですが、デジタル時代の人材戦略について幅広く論点が整理されており、具体的な処方箋まで落とし込まれています。
最初のページから最後のページに至るまで、力強い論理展
DX読書日記#6 読書計画を検討してみました(DX人材)
はじめに以前読書日記#2の「はじめに」にも書きましたが、世の中で、ことさら「DXは難しい」と喧伝されているのが何故なのか謎でした。
理由として想定しているのは以下のものです。
いずれも、背景として、「DX」がブームとなり、各社にDX推進体制がつくられたことが関係していると思っています。
①と②については、読書日記#2で取り上げたマイケル・ウェイド他著『DX実行戦略』でも問題視されていて、それぞ
DX読書日記#5 『「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明』 伊神満
はじめに以前読書日記#3で取り上げたオライリー&タッシュマン著の「両利きの経営」は、個人的には、分かりづらいだけでなく、いろいろと違和感のある本でした。
組織学習論における「知識の探索」と「知識の活用」の関係を、「新事業」と「既存事業」に読み替え、さらに、「破壊的イノベーション」と「持続的イノベーション」に読み替えているように見えますが、この読み替えが有効なものなのか、何か価値のあるものなのか、
DX読書日記#3 『両利きの経営』 オライリー & タッシュマン
はじめに本書「両利きの経営」はDX関連で最も読まれている本のひとつと思います。
クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」に対する解決策を提供してくれる本として、大ベストセラーになりました。
以前、初版を読んではいたのですが、最近、増補改訂版が出版されたので改めて読んでみました。
もともと本書は読者からの評価が総じて高く、アマゾンの国内でのレビューを見ると、高い評価は豊富な事例に対するものとい