マガジンのカバー画像

画像を使ってくださってありがとうございます

44
私の画像を使ってくださった方の記事をご紹介致します。 このご縁が幸せに繋がります様に。 私自身も自分が興味を持つことのなかったジャンルの記事に巡り会えました。 ありがとうござい…
運営しているクリエイター

#小説

【オリジナル小説】令和な日々 女子高生編

【オリジナル小説】令和な日々 女子高生編

令和3年8月28日(土)「来ちゃった」田辺真夏

「来ちゃった」

 あたしが”てへ”って感じで微笑むと、漣は幽霊でも見たかのように驚いていた。
 最愛の恋人が遥か浜松から来たというのにその態度はどうだろう。
 部屋まで案内してくれた彼女のお母さんが隣りにいなければ、抱き締めて背骨をへし折ってしまいそうだった。
 冗談だけど。

「どうしたの、いったい……」

「わざわざ来てくれたんだから突っ立っ

もっとみる
執筆日記⑳ ドキンちゃん

執筆日記⑳ ドキンちゃん

昔からアンパンマンに登場するドキンちゃんの奔放さがすごいなと思っていた。バイキンマンに対してとんでもなくわがままで「あれ買って、これ買って」といつも甘えていたように思う。

子供ながらにどうしてそんなに堂々とわがままでいられるのだろう、と思っていた。ドキンちゃんはバイキンマンにおねだりし、何かを買ってもらい、バイキンマンのようにそれで世界をどうこうする気はなさそうだ。自分が楽しいことをしたい。とい

もっとみる
【曲からショート】夕暮れ電車に飛び乗れ

【曲からショート】夕暮れ電車に飛び乗れ

このまま直帰でいいそうです。

事務の女の子は電話口でそう告げた。地方の取引先への半日出張。泊まりか日帰りかの微妙な距離だった。今から帰社するのは正直億劫だったのだ。

無人駅かと思うくらいに人がいない。なにせ電車の本数が1時間に2本だ。5分待てば次の電車が到着する東京とは比べ物にならない。
気を利かせた取引先が電車に合わせて駅まで送ってくれたが、それでもあと20分もある。手持ち無沙汰だ。仕方なく

もっとみる
エッセイから小説までの距離

エッセイから小説までの距離

会社で相当の文章を書いて、帰宅してまだなお書くというのは、いささか健全ではない気がする。
毎日note という目的のない自己満足を、いつ止めるべきか。
会社で書く文章も、実用性以上のこだわりが、自己満足に陥っていないかと心配になる。実用性以上のこだわりとは、分かりやすさと読みやすさ、品格の追求であるが、どこかで線を引かないとキリのない世界でもある。

小説を書いてみたいという願望を抱きつつ小説を書

もっとみる
パッと見の第一印象でほぼすべてが決まる

パッと見の第一印象でほぼすべてが決まる

チラシなんだが、素人とプロでどう違うのか? というんだが、そんなものは経験が一番で、おいらは専門に学んだコトはないんだが、小説も書くし、写真も撮るし、チラシやWEBデザインもする。全て、独学、師匠なし、弟子もなしw もっともデザインはフォトショしか使えない。

一般人
プロ

田舎では、デザイナーという商売では食えない。デザイナーはたいていが印刷屋に居て、仕事は「印刷代のオマケ」というカタチでしか

もっとみる
長編連載小説『破線』第69話。

長編連載小説『破線』第69話。

 注射針と青酸化合物を、鑑識に回せば、直に、ホンボシは見つかるはずだ。実際、照合するだけで、分かる。鑑識はバカじゃない。また、日本の警察ほど、優秀な組織というのもない。俺がそう思っていると、鎌田が、

「永井、本田豪が殺害された密室で、天井板が外されてだろ?あれが、トリックだ。天井板は外され、川岡康太が葬られた第2の密室でも、窓枠は外された形跡があった。つまり、二重トリックだ。本田と川岡は、中日を

もっとみる