絵戸河阿蘭報

某ネット作家の2つ目の別アカウント。エドガー・アラン・ポーにちなんで、付けてみました。…

絵戸河阿蘭報

某ネット作家の2つ目の別アカウント。エドガー・アラン・ポーにちなんで、付けてみました。推理に関しては、未だ、不勉強なのですが、noteでいろいろと書いていきます。今現在、長編連載小説『破線』を連載中。皆様、どうぞよろしく!

最近の記事

長編連載小説『破線』第155話。

 あの湖沼が犯行現場だ。関川が浸潤液から、ライターを取り出して、俺に返し、 「永井、もうちょっと、あの近辺を洗ってくれ。ガソリン事件との関係も気になる」  と言ってきた。言い得て妙だ。ガソリン事件は、あのガソリンスタンドで、白昼公然と行われた。俺も、あの犯行に関しては、難しい物を感じる。関川が、 「追加の物証を探せ。それしかない」   と、俺に矢の督促をしてきた。矢の督促をするのは、当然の帰結だ。(以下次号)

    • 長編連載小説『破線』第154話。

       警視庁科捜研に、関川という鑑識課員がいた。俺は、関川を知っている。ライターを物証として、提出すると、関川が、浸潤液に浸して、解析しながら、 「このライターには、高橋のDNAが付着してる。決まったな」  と結論付けた。そして、その後、ルーペで、ライターの概観を眺め、もう一度、浸潤液に浸し直し、 「これは、高橋秀雄の皮膚片だ。ライターの持ち手に、こびり付いてた」  と言って、ゆっくりと、息を吐く。犯行は、あの湖沼で行われた。決まったも同然だ。(以下次号)

      • 長編連載小説『破線』第153話。

         実際、警視庁の科捜研に、あのライターを物証として回す事で、事件は解決へ向かうと思った。難事件、無事解決だ。俺は、板敷が何を考えているのかまでは良く分からないにしても、新宿署の班長として、この湖沼での捜査などを取り仕切る以上、かなりの責任とプレッシャーを感じている物と思った。実際、板敷は責任者だ。難しい事件の舵取りをして回る。俺は、板敷の新宿署の班長としての重責を十分感じ取れていた。実際、ライターに、高橋のDNAが付着していれば、事件は核心へと迫る。(以下次号)

        • 長編連載小説『破線』第152話。

           陥没した湖沼から、物証のライターを1本発見した事で、捜査は次の段階へと移った。証拠は揃った。それが、結論だ。湖沼には、たくさんの鳥がいて、辺りは、生臭い。俺は、ある意味、板敷が良くこういった生臭さに耐えられるな、と思った。実際、鼻に手をやっている。臭いのだろう。湖沼は、陥没していて、辺りは、危険地帯だ。陥没した個所には、鳥の糞などが溜まっている。俺たちは、必死で、ライターを探し出し、見つけた瞬間、勇躍惹起して喜んだ。決め手が見つかった。後は、警視庁の科捜研の鑑定に回すだけだ

        長編連載小説『破線』第155話。

          長編連載小説『破線』第151話。

           辺り一帯の湖沼を探している内に、物証のライターが1本見つかった。 「あったぞ。これだ」  俺が手に取って言うと、板敷が、 「永井、やったな。殊勲賞だ」  と言い、掌を返したように褒める。板敷が、ライターに付いていた指紋を、専用の着色液で採取し、 「これが、高橋の物と一致すれば、決まりだ。捜査は次の段階に移る」  と言って、ゆっくりと、息を吐く。湖沼には、たくさんのカラスや鴫がいた。辺りは、陥没していて、危険地帯である。(以下次号)

          長編連載小説『破線』第151話。

          長編連載小説『破線』第150話。

           実際、警察が包囲網を狭めるに連れて、高橋は追い込まれていった。実際そうだ。ガソリン事件で、マンション1棟を焼いた事件も、実際、延焼し、類焼した。実際、俺たち警察の仕事は、大変だ。食うや食わずで働く。俺たちは、ゆっくりと、湖沼を探し始めた。川や沼を探し、高橋が持ち去ったライターを探し始める。高橋は袋のネズミだった。実際、警察は、すぐそこまで追ってきている。刑事たちは、全力を挙げて、捜査に従事した。実際、デカの勘は、良く働く。もう、高橋は、吐かせられたも同然だった。ガソリン事件

          長編連載小説『破線』第150話。

          長編連載小説『破線』第149話。

           破線は破線だった。筋が破れている。それは、俺にも分かる。実際、高橋を締め上げれば、吐く物と思った。実際、吐かせないといけないのだ。高橋は終わった。実際、筋が破れている物として、警察は、追及を始めた。それが、真相だ。警視庁は、立件に向け、動いていた。実際そうだ。刑事は、動き続ける。実際、警察の捜査は、かなり差し迫って、行われていた。高橋は終わりだろう。実際、警察は、もう、包囲網を狭めているのだから……。(以下次号)

          長編連載小説『破線』第149話。

          長編連載小説『破線』第148話。

           実際、高橋がウタえば、ウタったで、警視庁の刑事たちは、勇躍惹起して、追及し始めると思う。実際、高橋は終わったのだった。警視庁は、追及に向け、動く。実際、包囲網は狭まっていた。終わったのだ。高橋が吐かなければ、俺や板敷たち、警視庁の捜査陣が吐かせる。それで良いのだった。また、そうしないと、高橋は逃げ回る。それが、現実だった。実際、高橋は薄汚い。結局、自分の事だけ考えて、動く輩なのだった。(以下次号)

          長編連載小説『破線』第148話。

          長編連載小説『破線』第147話。

           警視庁の捜査班はすでに動いていた。辺りの川や沼をくまなく探す。実際、時間の問題だった。高橋が自供するのも、ほぼ時間の問題だろう。実際、捜査班は動き、川や沼に潜って、辺りを人海戦術で探し始めた。高橋の自供を取るのと同時に、身柄を押さえているから、ウタうのは、時間の問題だ。また、ウタえば、ウタったで、警視庁の刑事たちは、追及の姿勢を鋭くするだろう。もう、高橋は終わりだった。後は、警視庁の取調室で、きつい取調べが待っている。(以下次号)

          長編連載小説『破線』第147話。

          長編連載小説『破線』第146話。

           辺りの川や沼を捜索すれば、ライターが出てくるに違いない。俺はそう踏んだ。実際、板敷はすでに、警視庁の捜査班に、捜索を依頼している。ライターが発見されるのも、時間の問題だった。板敷は、ゆっくりと、俺に向き直り、言った。 「永井、何としてでも、ライターを見つけろ。探し出すまで、現場を出るな」 「分かりました」  俺は頷き、ライターを探し始めた。物証であり、決め手だ。犯行に使われた物として、警視庁で解析し、調べ直す必要がある。(以下次号)

          長編連載小説『破線』第146話。

          長編連載小説『破線』第145話。

           地獄もさながらなら、ガソリン事件も、トリック掛かってない。高橋が、ガソリンを撒き、持っていたライターで火を付け、今尾誠を焼死させた。それが真相だ。今尾誠は、焼け死んだ。ガソリンには、ライターの火が引火し、燃え広がった。ライターは、現場から発見されなかった。持ち去られたのだろう。おそらく、ライターは、どこかに遺棄されたに違いない。俺はそう踏んだ。板敷も同じ見解だった。ライターが、捨てられたとすれば、川や沼などだろう。(以下次号)

          長編連載小説『破線』第145話。

          長編連載小説『破線』第144話。

           ガソリン事件と、あの密室殺人事件は繋がっている。実際、高橋の犯行は、裏で繋がっていた。それが真相だ。高橋が仕組み、高橋がガソリンを撒いて、今尾誠を焼死させた。今尾誠が殺害された動機は分からない。ただ、俺は思う。実際、密室に於いて、トリックはなかったと。単に、百人町のマンションにも、出入り口から侵入し、仲間裕を殺害して、挙句、逃亡したのだ。そうに決まっている。俺たち刑事は、いろんな意味で、地獄もあると思った。現に、地獄もここまで来れば、さながらだ。(以下次号)

          長編連載小説『破線』第144話。

          長編連載小説『破線』第143話。

           ガソリン事件は、難しい。マンション1棟を焼いた。延焼し、類焼までした。ガソリンは、かなり、スタンド内の路面に付いて残っていた。俺は推察した。あの事件は、高橋が仕組み、今尾誠を焼死させたと。だが、動機は何だ?そう思った。動機が不明だ。実際、今尾誠は、黒焦げになって焼死している。それが分からない。俺は、今尾誠が上手く、闇に葬られたと思った。実際そうだ。ガソリン事件は、捜査が難を極める。(以下次号)

          長編連載小説『破線』第143話。

          長編連載小説『破線』第142話。

           ガソリン事件を放置しておけば、警察の威信に係わる。沽券というヤツだ。俺も、板敷も、あの事件は、高橋が仕組んだ物と思った。高橋がガソリンをスタンドから盗み出し、引火させた。それが手口だ。俺もそう考えていた。実際、乱歩の昔から、事件のトリックは決まっている。俺はそう思っていた。実際、ガソリン事件は、上手く捜査すれば、解決すると思った。実際、解決しないヤマはない。高橋を締め上げれば、事件は無事、解決だ。(以下次号)

          長編連載小説『破線』第142話。

          長編連載小説『破線』第141話。

           ガソリン事件は、実際、今尾誠を焼いた、悲惨な事件だった。警察は、ホシを追っている。今現在、鋭意捜査中だ。あのガソリンは、スタンドに置いてあった物だった。それを、ホシが引火させた。マンション1棟に延焼し、建物は被害に遭った。あの事件を追わずして、何を追うか?俺も、板敷もそう思った。実際、ガソリン事件は、延焼と類焼を招いて、悲惨だった。警察は、事件を追った。決死の捜査で。(以下次号)

          長編連載小説『破線』第141話。

          長編連載小説『破線』第140話。

           警察が、嗅ぎ付けるに付け、ガソリン事件で延焼し、焼死体で発見された死体は、DNA鑑定の結果、今尾誠という男性の者だと分かった。今尾は、ガソリンで焼かれ、皮膚が爛れて、全身黒焦げだった。焼死体は、科捜研が調べた。犯行に使われたガソリンは、全部回収された。警察の決死の捜査が実った形である。俺も、板敷も、全力で、ガソリン事件のホシを追う。実際、あの事件は、摩訶不思議だった。鑑定の結果、ガソリンは、スタンドにあった物がそのまま使われた、と判明した。(以下次号)

          長編連載小説『破線』第140話。