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長編連載小説『破線』第145話。

 地獄もさながらなら、ガソリン事件も、トリック掛かってない。高橋が、ガソリンを撒き、持っていたライターで火を付け、今尾誠を焼死させた。それが真相だ。今尾誠は、焼け死んだ。ガソリンには、ライターの火が引火し、燃え広がった。ライターは、現場から発見されなかった。持ち去られたのだろう。おそらく、ライターは、どこかに遺棄されたに違いない。俺はそう踏んだ。板敷も同じ見解だった。ライターが、捨てられたとすれば、川や沼などだろう。(以下次号)

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