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長編連載小説『破線』第146話。

 辺りの川や沼を捜索すれば、ライターが出てくるに違いない。俺はそう踏んだ。実際、板敷はすでに、警視庁の捜査班に、捜索を依頼している。ライターが発見されるのも、時間の問題だった。板敷は、ゆっくりと、俺に向き直り、言った。

「永井、何としてでも、ライターを見つけろ。探し出すまで、現場を出るな」

「分かりました」

 俺は頷き、ライターを探し始めた。物証であり、決め手だ。犯行に使われた物として、警視庁で解析し、調べ直す必要がある。(以下次号)

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