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長編連載小説『破線』第150話。

 実際、警察が包囲網を狭めるに連れて、高橋は追い込まれていった。実際そうだ。ガソリン事件で、マンション1棟を焼いた事件も、実際、延焼し、類焼した。実際、俺たち警察の仕事は、大変だ。食うや食わずで働く。俺たちは、ゆっくりと、湖沼を探し始めた。川や沼を探し、高橋が持ち去ったライターを探し始める。高橋は袋のネズミだった。実際、警察は、すぐそこまで追ってきている。刑事たちは、全力を挙げて、捜査に従事した。実際、デカの勘は、良く働く。もう、高橋は、吐かせられたも同然だった。ガソリン事件は、ものの見事に解決だ。(以下次号)

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