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きよひこ
2019年7月7日 19:12
[2008年9月13日の日記]学生時代、先輩から「ソドムの市が何しろヤバイ」という話を聞き、それ以来気にはしつつも、実際に観たのはそれから 4~5 年は経ってからだったと思う。そして想像していたより遥かにヒドイ内容に吐き気さえ覚えた。パゾリーニという監督に対する強烈な先入観、および嫌悪感がその時に植えつけられた。だがその後、ナンニ・モレッティの「親愛なる日記」を見て少し考えが変わる。このド
2019年7月2日 20:07
「ビリディアナ」と二本立てで鑑賞。「皆殺しの天使」。そのタイトルの正体とは何だろうか。部屋に閉じ込められた人々。水も食料も底をついて生命の危機に晒されてもなお、部屋から一歩外に出るという選択をしない。選択することができない。なぜ選択できないのか。そこは一切の説明がない。何も知らないでこの映画を観たらしばらくは「こいつら何してんの・・・?」と状況が飲み込めないだろう。物理的に閉じ込められてい
2019年6月29日 19:01
早稲田松竹で鑑賞。こないだの「ヘレディタリー」に続いて、なんだか疲れる映画体験が続いている。言わずとしれたルイス・ブニュエル監督の代表作の一つ。僕も名前だけは知っていた。でもブニュエルって刺さらないんだよな。何本か観てるけど、どストライクの作品が一本も無い。今回は「皆殺しの天使」との二本立て。なかなか見れないラインナップということで足を運んだ。朝イチの初回から観に行ったんだけど、結構な行列
2019年6月17日 19:55
早稲田松竹にて鑑賞。ホラーは好きだけど劇場ではめったに見ない。たぶん「リング」以来。この映画も早稲田松竹の上映プログラムで見かけるまでは全く知らなかった。ずいぶんと評判がいいみたいなので観てみることに。以下、ネタバレあります。単刀直入に感想を述べるならば「しんどい」「疲れた」といったところ。見終えたところでグッタリしてしまった。描写が緩慢だったり、上映時間がやや長いということもあるんだろう
2019年6月16日 09:09
[2010年10月17日の日記]壺井栄の「二十四の瞳」を知らない日本人なんていないだろう。いないよね?僕と同じように小中学校の読書感想文の課題で読まされた、という人も多いのではないか。けれど読後に何か強い印象を残したという記憶は全く無いし、内容もすぐに忘れたし、またいずれ読み返そうなどと思ったことも無かった。義務教育というか、教材の匂いがするんだよね。「二十四の瞳」って。なのになぜ今更この
2019年6月8日 07:23
冒頭、いきなりの Little Red Rooster でしびれる。ブライアンが自宅にいるシーンがほとんどだけど、自宅で流す音楽は決まって Robert Johnson。義眼の建築家に向かって「Brind Willie Johnson を知っているか?」と尋ねる。↑この動画のサムネール、Blind Willie Johnson じゃなくて Blind Willie McTell です。
2019年6月7日 19:32
[2010年9月4日の日記]高校時代、「Master Of Puppets」を聴いて衝撃を受け、バンドスコアを買って必死に練習した。そして大学に入ってバンドサークルに入り、Metallica 好きの先輩の目に留まった。大学で初めてちゃんと組んだバンドは Metallica のコピーバンドだった。だからちょっと Metallica には思い入れがあったりする。今の俺はジャンゴのギターを聴いて
2019年6月6日 20:12
[2010年8月16日の日記]二度目の鑑賞。やっぱり素晴らしい。さらっと内容を説明すると。トロント、ウィニペグ、カルガリーの三か所で開催されたフェスのドキュメンタリー。出演ミュージシャンは全員揃ってその三地点を貸し切りの列車で移動。列車にはアンプやドラムセットも持ち込まれ、移動中は連日連夜セッション祭り。こんなの楽しいに決まってるやん。列車の中の映像、みんなニコニコしてるもんな。酔
2019年6月5日 21:21
[2016年1月9日の日記]原題:Lo Straniero監督:ルキノ・ヴィスコンティ出演:マルチェロ・マストロヤンニ、アンナ・カリーナ公開年度:1967年鑑賞:2016/01/09ずっとずっと、この作品を観たいと思っていた。ルキノ・ヴィスコンティ監督、アルベール・カミュ原作。そしてヴィスコンティ作品にまさかのアンナ・カリーナ出演。でもなぜかこの作品、ずっとメディア化されていない。
2019年6月2日 11:35
[2011年3月20日の日記]なんだか急に現実離れした突拍子も無い映画が見たくなり、近所のブックオフで買ってきた。250円。まったく何の前情報もなく、監督も俳優も全然知らず、なんとなく手にとってみただけ。NEWジャンル『細菌エロス』誕生!と、「帯」ではなくパッケージに直で書かれている。尋常ではない「ハズレ感」がひしひしと伝わってくる。250円という価格が、その信憑性をより強める。で
2019年6月1日 18:35
[2010年9月26日の日記]ジャン・コクトー曰く、「妖精の出てこない妖精の話」。1956年パルムドール受賞作品。冒頭のシーンから「この映画はタダモノではない」という雰囲気がみなぎっている。映像の美しさがただごとではないのだ。そして主人公の少年も、後ろで流れる音楽も、まるで生きているような風船も、どれもすべてがとても愛らしい。台詞は非常に少なく、ところどころサイレント映画を彷彿とさせる
2019年5月31日 20:41
[2016年1月16日の日記]原題:El espiritu de la colmena監督:ビクトル・エリセ出演:アナ・トレント鑑賞:2016/01/16前回観たのはいつだったろうか。思い出せないくらい昔のこと。ストーリーをほとんど覚えていなかったのは、あまりにも長い時間が空いたからということもあるけど、何しろこの映画にはストーリーに集中させないトラップがある。アナ・トレントの天使の
2019年5月30日 20:57
[2014年1月25日の日記]公開年度:2008年鑑賞:2014年1月25日(新宿バルト9)監督:テオ・アンゲロプロス出演:イレーヌ・ジャコブ、ミシェル・ピコリ、ブルーノ・ガンツ、ウィレム・デフォー2014年、初鑑賞の映画はアンゲロプロス作品の劇場ロードショー。東映がアンゲロプロス作品を配給するとは時代が変わったものだなあと思っていたけど、配給協力としてフランス映画社が名を連ねていて
2019年5月29日 20:11
[2011年5月29日の日記]監督は現役最高齢(102歳!)、ポルトガルの巨匠マノエル・デ・オリヴェイラ。久々に映画館で鑑賞。とにかく全編、静謐な映像の美しさが印象的。今時の映画はどれもこれも高精細のクリアーな映像で、映画独特のフィルムの味わいが欠けているものが多いけれど、この映画では昔ながらのフィルムの感触を楽しむことができる。ちなみに、オリヴェイラ作品では常連のレオノール・シルヴェ