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#喫茶店探訪 プロローグ
気づけば 喫茶店が好きだった。
愛知県育ちゆえに 土曜の朝は家族で喫茶店でモーニングと決まっていたし、初めてのアルバイトは喫茶店「キャッツアイ」。水より多く珈琲を飲んでいた青春時代…下戸で甘党な私は 自然と珈琲と共に生きる道を歩んでいた。
街に佇む古き良き喫茶店に通いはじめてはや20年。個性的な外観に凝った内装 、ごちゃっとした店内に独特な店主。マニュアルなんてない接客。…起こること全てが冒険
松濤「シャルマン」 ー上京者がまたひとつ 都を知れた日ー
渋谷という街はヤングなエネルギーに溢れていて、上京したての二十歳のころはとにかく渋谷に通った。行く、より「通う」と言った方がしっくりくる日常だった。
買い物に、お茶しに、特に目的はないけどいつもの順路で巡ってみたりしていたのは、今思うと駅からさほど離れていない店ばかりだ。
巨大都市渋谷の大きさを測り間違えていたし、駅周辺以外を散策する勇気もなかったのだ。
社会人になり、それとなく東京で暮らす者
水道橋「バン 増田店」(閉店)ーマスターは劇団上がりか何か。ー
見ようによっちゃあジェットコースターの上り坂のようにも見える階段を登る。黄色いビニルシートの先はどんな世界が待っているのか。
スタッフ繰りは 夫婦とおぼしき男女と 男性バイト と予想できた。
人員観察をしながら 注文したナポリタンを待っていると、マスターが 皿を置きながらこう言った。
「ナァァ~~ポリタンッ」まじでそう言った。
劇団あがりか カラオケの常連じゃないと理解できない抑揚の付け方
西葛西「カフェデミール」ーママの声はデパガ風ー
西葛西駅から激近でミールという字がドカンと二階からこちらを見下ろしている。
ちょっと雑な感じの入り口には
ラッツアンドスターを思い出すバンドマンの陶器の人形たちが居た。一人だけニット帽を被って暖かそうだ。
マーシーよ、この頃からやり直せたらいいのに ね。
店に入ると 人っ子一人いない。
すみません~と叫ぶと
トイレから「はぁぁぁい」と必死の返答。すみません タイミング悪くて。
声の主は
東陽町「峰」 ー魚も本も調味料も 入れすぎているー
“どこかで見たことあるような女の子がいっぱい。
コーチに脱がされる服の枚数はコンピューターのアガリ飜数に応じてちがうのヨ❤︎”
この触れ込みだけで これがどんなゲームなのか分かるのだから すごい。
勝てば80年代アイドルに激似の女の子たちの
服を脱がしていくことができる おじさまの暇つぶしにはぴったりのやつだ。
絵とは言え、あの頃の静香やナンノそのものなんだから、このゲームを発売できちゃう緩
原宿「Repi Doll」 ー巡り巡って あびる油風ー
原宿の土曜の午後なんて、
クレープもスタバも行列が当たり前。そんな中でレピドールは座れる穴場だ。
土地柄、観光客も多く マスターは韓国からのお客さんにも慣れた様子で対応中。
小腹がすいたので エビとタコの焼き飯を注文。作ってくれる奥さんは 飯島直子と「W-NAO」を組んでいた網浜直子に似ている。
調理し始めたと思った矢先、悲惨な状況はやって来る。
網浜直子が調理する
↓
換気扇で匂いは外へ
初台「車」 ーママと私の波長ー
圧巻、である。
ビルに大きく力強いフォントで「車」。
なんて大胆で潔いのだろう。お気に入りの外観の一つだ。
私は入店してもなかなか存在に気づかれないことが多い。ドアを開けるその瞬間を楽しみたくて、敢えてそっと入っていくから仕方ないし、気づかれないことに 少し歓びを感じるようになった。
今回も例に漏れず。奥さんがテレビに夢中である。
そんな奥さんにアイスコーヒーのガムシロの有無を聞くと、入って
外苑前「川志満」ー賄いトークを聞きながら ごくごく普通のチーズトーストをー
コーヒーとおしるこ。
両者とも大好きではあるが あまり一緒には嗜まない。看板を見上げて、そんなことを考えながら入店。
店の真ん中に冷蔵庫を置くスタイルだ。
時々見かける、景観など全く気にしないスタイル。”見せる収納”とかそういうことではなく、店主たちの導線を最優先させた配置であろう。
はっきり言ってオシャレとか雰囲気があるとはかけ離れているが、そこにあってくれるおかげで、どんな食材を使って
愛知・今池「セーシェル」 ー不意打ち 絶品カツサンドー
車を走らせれば 西に東に喫茶店。モーニング文化が根強い名古屋は最高だ。
ふと見つけた「セーシェル」の食事メニューは胃袋をつかまれるものばかり押さえている。
みそカツ 魚フライ エビフライ ハンバーグ オムライス 焼肉焼きそば …
白地に青のメニュー看板の下には 剥げたオレンジのPマークが 駐車場所を誘導している。
店内は広く、均一にテーブルと椅子が配置されている。
壁際に、チューリ
新宿「らんぶる」 ーらんぶる あるある 言いたいー
らんぶる あるある はやく言いたい
らんぶる あるある はやく言いたい
らんぶる あるある はやく言いたい
いつ行っても だいたい座れる
新宿の御三家の1つ、らんぶるは
大都市の中心部にあるにも関わらず
地下から見下ろした時の、その圧倒的な席数により必ずと言えるほど 座れる。
混み合う土日に行っても 座れる。
こんな安心感を与えてくれる名店もそうそうないのではなかろうか。
休憩し