外苑前「川志満」ー賄いトークを聞きながら ごくごく普通のチーズトーストをー
コーヒーとおしるこ。
両者とも大好きではあるが あまり一緒には嗜まない。看板を見上げて、そんなことを考えながら入店。
店の真ん中に冷蔵庫を置くスタイルだ。
時々見かける、景観など全く気にしないスタイル。”見せる収納”とかそういうことではなく、店主たちの導線を最優先させた配置であろう。
はっきり言ってオシャレとか雰囲気があるとはかけ離れているが、そこにあってくれるおかげで、どんな食材を使っているのか、牛乳のメーカーはどこかが聞かずとも明確になり、整列した卵ごしにカウンターを眺むこともできるのだ。
頼んだのはチーズトースト。
ごく普通のパンにごく普通のチーズとごくごく普通のレタス&きゅうりが挟んである。
チーズトーストといえばパンとチーズがギュンギュンに抱擁し合ってるものだという淡い期待の混ざった固定観念は捨てるべきなのかもしれない。
これは、ただおなかをいっぱいにしたい時にしか食べちゃダメだ。だってごく普通だから。
喫茶店探訪のお楽しみの1つ、店員さんの賄いタイムがやってまいりました。
今回の登場人物(店員さん)は40~55歳ぐらいの女性が3名。主婦の時間つぶしと思われる。分業制なのか、表のテイクアウト担当の方は店内で注文が入っても棒立ちだ。
舞台稽古中ですか?ぐらい声がとにかくデカい。
「お先~」「どうぞぉ~」
我々客にも賄いを食べることを知らせてくれているのだろうか。1人が賄いタイムに入った。
お客と同じかんじでテレビ見ながらゆで卵を頬張っている。
アルバイトらしき彼女たちの話題は
「昨日の帰れま10見たぁ?」
「1位はやっぱりモスバーガーだったね!」
「すべらない話出てたのってキャイーン天野?」
テレビを観ない時代になったと言われるが、まだまだ捨てたもんじゃない。彼女らにとってテレビとは格好の話のオカズなのだ。
彼女らはずっと、キャイ〜ン天野さんとドランクドラゴン塚地さんを間違えていた。
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