- 運営しているクリエイター
#読書
言葉のズレと共感幻想
だれかに伝えてもなかなか伝わらない、人の話をきちんと理解できない。 そうしたチグハグな会話の経験がだれしも一度くらいはがあるでしょう。
一説によると、人が仕事を辞める理由の9割は人間関係が含まれるのだそうです。正確さはさておき、その説が広まる程度には支持されています。
人間関係やコミュニケーションのズレは、多くの人にとって関心の高い話題であると言えます。
そうした言葉のズレと共感について、幅
『世界は贈与でできている』読書会の振り返り
2022年7月〜2023年5月まで『世界は贈与でできている --資本主義の「すきま」を埋める倫理学--』の読書会を全9回実施しました。本が9章立てなので、毎回1章ずつ輪読して、対話を重ねていく形で進行していきました。
今回、最終章までを終えたので、区切りとして振り返りを書きました。
なお、なるべく本の内容には直接的に触れないように書いていますが、一部引用があります。まっさらな状態で読みたい方は
『世界は贈与でできている』は疑問に言葉を与えてくれる
最近読んだ本の中でも1番のヒットだった。
タイトルだけを見ると、「贈与は凄い!」と賞賛する内容を想像するかもしれないけれど、中身は「贈与とはなんなのか?」を考察する一冊だ。
贈与をありがたがらなければならないか? 与えることは、相手のためになるだろうか?
それは以前から僕自身が抱えてきた疑問だった。
お金や食事、言葉や労力など僕達は様々な形で相手に差し出す。それに対して、対価を得れば