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習慣と脳の科学

『習慣と脳の科学――どうしても変えられないのはどうしてか(ラッセル・A・ボルドラッグ 神谷之康:監修 児島修:訳)』という本を読んでいます。専門書なので、脳科学と実験に関する専門的な言葉が多く、半分も理解できません。

しかし習慣を大事にする者にとっては、所々面白いことが書いてあります。

特に自制心に関する項目が面白かったです。 なにかを続ける時に、しばしば強い自制心が問われます。やるべきことをやるできるようになるだけじゃなくて、やらない方が良いことを我慢することも重要だからです。

しかし、本書においては自制心の強さとは自制心をいかに使わないことであると述べられていました。

自制心の高い人は低い人に比べて葛藤が少なく、欲求に抗う回数うも少なかったのである。さらに、自制心の高い人は概して欲求を経験する頻度が低く、感じている欲求の程度も弱かった。 p149

これは個人的に目から鱗でした。

自分を省みると、葛藤の回数は多いと感じています。些細なことでも「もっとこうした方がよかったのではないか?」などと考える人間です。 それを積み重ねたおかげで忍耐強くもなったのかもしれませんが、不思議に感じることがありました。

ストレスのかかる環境でも文句も言わずに黙々とやっていく人がいて、その人を見ていて、なぜこんなにも動じないのだろうか? と常々思っていました。

けれどその人は我慢強いのではなく、葛藤が生じないように工夫するのが上手いのではないかという仮説ができました。

これは僕個人的にとても大きい出来事で、忍耐力に左右されないのであれば、まだまだ自分が変えられる領域はたくさんあるなと思ったからです。

知識がないと非常に難しい内容ではありますが、習慣に関心のある人にとっては、とても興味深い本かもしれません。

読んでいただきありがとうございます。 励みになります。いただいたお金は本を読もうと思います。