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日々の思考と記録

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毒にも薬にもならないけれど、身体に染み込むように、思ったこと、考えたことを自分の言葉で書きます。拙くたって、伝わらなくたって、真摯に書く。
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2021年4月の記事一覧

情報共有ムズイ

情報共有ムズイ

 情報共有は一筋縄ではいかない。

 タイミングと内容が間違うと、共有しても意味がないものがある。

 たとえば、バナナの皮が道端に落ちていることを伝えたいとする。当然ながら滑って転んだ後にそれを伝えたら「早く言ってよ」になるし、逆に1km手前から言われても困惑するだろう。

 また、「昨日友達と喧嘩してたら、血だらけになって救急車に運ばれてさ。……あっ、そこバナナの皮落ちているよ」と言われたら情

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過去より今を変える

過去より今を変える

 昔の自分に言葉をかけるとしたら、どんな言葉をかけますか?

 1度くらいは尋ねられた経験のある質問だろう。つい先日、その問いを投げかけられて、「特にないですね」と答えた。

「こうしておけばよかった」と感じる過去は、確かにある。けれど、そんな仮定の話をしても過去が変わるわけではない。だから、あまり意図のわからない質問だと思っていた。

 けれど、書いていてふと思う。

 それはもしかしたら、暗に

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続ければ続く

続ければ続く

 実家の車を車検に出したらしい。祖母の形見である年代物の車なのだが、元々走行距離も大したことがないのもあって、未だに使っている。

 馴染みの整備会社があって、車検の度にそこに頼っているのは僕も知っていた。けれど、昨年そこが閉鎖してしまった。仕方なく近所の別の店に頼んだら、閉鎖してしまった会社の整備スタッフがそこに在籍しているということになった。

 以前からの顧客なので、そのスタッフが整備をする

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答えの前に遊びましょう

答えの前に遊びましょう

 Notionを使い始めてから、1ヶ月以上が経った。

 早い段階で飽きると思っていたが、思っていた以上に使い勝手もよく、重宝している。今はnoteの記事も一旦Notionで書いてから、コピペしている。

 noteはとてもシンプルかつ便利なサービスで気に入っているのだけど、以前から1つだけ不便だと感じていることがあった。それは自分の記事が検索しづらいのだ。「時期やタグは覚えていないけど、以前こん

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対話の環境

対話の環境

 対話は、それまでの自分にはなかった視点や意見を取り入れ、変容していくための有効な手段だ。近年「対話」の単語をよく聞くようになっている。

 ただ、対話を欲している時に、その機会が与えられるとは限らない。だから、常日頃から対話をできる時間や相手を確保して、環境を整えておく必要がある。

 たとえば、自分にとって気がかりな課題がある時に、第三者からの意見はもとより、話すことによって思考を整理したい。

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らしさを捨てる

らしさを捨てる

 大なり小なり、だれかと接すれば、相手に対して印象を持つ。しかし、所詮それは自分の思考の枠組みの中で作られた幻想に過ぎない。

 友人がSNSで、複数枚の宣材写真を撮って、どれを使うかを意見募集していた。自分も投票してみて面白いと思ったのは、選ばれている写真にばらつきがあったことだ。

「〇〇さんらしい」
「人柄が出ている」

 そう言っている人々が違う写真を選択している。つまり、その人にいだいて

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丸みを帯びて、核残る

丸みを帯びて、核残る

 6年前に書いた文章が出てきて、読み返していたら結構良いことが書いていた。

 自分にとってのキーワードを当時から使っていたり、大事にしたい想いは変わっていないのだと嬉しくなった。

 ただ一方で、えもいわれぬ居心地の悪さも感じた。とにかく文章が尖っていた。

 文調としては強くないものの、言葉の端々に「俺の言ってること正しいだろ!」というオラついた感情が窺える。書いた本人だけに、当時の感情が読み

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暖簾をくぐれば拍子抜け

暖簾をくぐれば拍子抜け

 3日前にnoteで書いたカフェに行ってみた。

 外観はパッとしないが、内装は結構綺麗だった。木目町の床と白い壁。洗練されながらも落ち着きのある空間だった。本や漫画も置かれていて、くつろげるような工夫があった。

 ただ、やはり家感はある。スタバのように、そこで作業をしたり、友達と話すにはあまり向いているとは言えないかもしれない。

 とはいえ、入ってみたら拍子抜けするくらい普通の個人経営のカフ

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夜道で鼻歌

夜道で鼻歌

 すっかり陽が落ちた河川敷に散歩に行った。

 名もなき鼻歌を歌いがなら、だらだら歩く。今は太陽よりも暗闇が心地よい。

 2020年4~5月の緊急事態宣言時ほどではないが、最近また人と相対する機会が減っている。リモートワークなどで毎日人とは話しているけれど、zoomの音声フィルタは人の息遣いを遮断する。空気感や僅かな所作のズレがなんとももどかしくて、感覚が狂う。

 目の前に他者の身体があり、そ

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奥行きがある

奥行きがある

友人に進められていた動画を観た。

 端的に言えば、400文字以内の短編をお笑い芸人の又吉さんが読み解く内容だ。詳しくは動画を見ていただくとして、解釈の仕方がとても深かった。

「味わう」とはきっとこういうことを言うのだ。

 料理でも物語でも消費するということは簡単だ。腹を満たすために食べ、暇を紛らわすために読む。それでも成立する。けれど、そうした表面的な行為では、決して触れられない奥行きがある

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見た目は大事だけど

 近所に一軒家のカフェがある。それは古民家を改築したリノベーション物件、ではなく、ごく普通の一軒家なのだ。申し訳程度の小さい看板とメニュー板で辛うじてカフェだとわかる。

 住宅街においてあまりにも浮いていて、1ヶ月くらい前に見つけてからずっと興味を持っているのだが、まだ入れずにいる。

 なにが躊躇わせているのだろう?
 たとえば、知っているチェーン店の看板を掲げていれば、すんなりと入れただろう

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拾う神はそこにいる

拾う神はそこにいる

 僕は自分が運の良さで生きてきたと思っている。

 色んなものに恵まれて育ってきた。全くもって平坦とは言えなくても、そこそこ幸せを感じながら過ごせてこれたのは自分の実力よりも運の要素が強い。その中でも、最大の運の良さはやっぱり人に恵まれたことだと思う。

 苦境に立たされるたびに、苦悩するたびに助けられてきた。

 今日もまた葛藤が深まり、くじけそうになっていた僕は助けられた。苦しい出来事が立て続

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かつては大事だった

かつては大事だった

引っ越しの準備をしていて、服や本、小物などの取捨選択をするといらないものがたくさん出てくる。

 面白いのは、かつて明確な意志を持って残していたものを、処分する方に分類していた。特に数の多い本は顕著だ。思い入れのある小説、かつてハマった漫画、影響を受けた新書・専門書。

 最後に整理したのは1年以内なので、その時は捨てるなんて考えられなかったものを、袋に入れていく。価値観の変化はこういうところに現

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僕は信用がない

僕は信用がない

 信用と信頼に大した違いはないと思っていた。しかし、実際にはそうではないのだ。

 信用スコアがあるように、「信用」というのはある程度客観的に把握できるものだ。つまり、「上場企業で〇〇年勤めた」とか「国際大会で1位をとった」という情報は信用になりうる。

 一方で、「信頼」は割と感情的なものだ。主観的な体験に基づいているので、外から確認しづらい。

 接骨院Aは30年以上続いている。(信用)
 接

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